弦楽器 Q&A
弦楽器に関するいろいろな疑問にお答えします。
2023年12月31日をもちまして、新規投稿・コメントの書き込みを終了させていただきました。
5203件のQ&Aがあります。
Q:湿気の問題
投稿者:terry 投稿日時:2003/02/23 09:55 ---202.228.58
今ドイツでは28パーセントという大変な数値が出ているのですが、楽器は果たしてどこまで耐え切れるのでしょうか?ちなみに私の楽器は250年経っています。dampitは本当に効くのでしょうか?あまり信用してないのですが、、、良い対策方法はありますか?
投稿者:ストラッド店員 投稿日時:2003/02/24 12:42 ---227.117.78
こんにちは、ストラッド店員です。
どこまで耐え切れるのか?というのは試したことがないので正確な数値は出せませんが
感覚でお答えいたします。50%〜60%であればまず大丈夫だと思います。
40%以下になると危険な状態、30%以下だと非常に危険な状態だと感じます。
dampitも有効な手段の一つだとは思いますが28%という数値ではちょっと足りないかも知れません。加湿器などを使用してお部屋の湿度の調整などをお勧めです。それでは!
Q:魂柱についての質問
投稿者:うんぽこ 投稿日時:2003/02/23 01:38 ---221.201.114
私は、音の出るものがすきで、チェロ、ギタ-、尺八、ステレオと金もないのに、いろいろ買いあさってしまいました。チェロは、四つ持っていて、一つは、クレモナです。高い楽器は、さすがとおもいつつも、昔、私が子供の時、父に買ってもっらった安い木祖スズキの72年度産の特1というのに、特別の愛着を持っています。若い時、アバンギャルド音楽に陶酔していて、楽器を叩いたり、蹴っ飛ばしたりしたため、魂柱を押さえている部分の板が陥没しています。それでも、良く鳴るときは、鳴るのですが安定しません。そこで、魂柱の位置を、板が陥没していない低弦のほうに移動したらどうだろうかと考えているのですが、どう思われますか?
投稿者:terry 投稿日時:2003/02/23 09:45 ---202.228.58
絶対魂柱は楽器を前から見て右側、駒の右足の2ー5mm下に無ければありません。もし陥没しているのであれば、できるだけ早く信頼できる楽器店に持っていくべきでしょう。ちゃんと修理すればちゃんと楽器も安定します。
投稿者:ストラッド店員 投稿日時:2003/02/24 12:11 ---227.117.78
こんにちは、魂柱の位置の調整は非常に微妙で0.1ミリ単位で行います。
単純に陥没していないところに立て直すというのは、やはりお勧めできません。
きちんと直して技術のある職人さんに立ててもらう事をお勧めいたします。それでは!
Q:ヴァイオリン用のウルフキラー
投稿者:terry 投稿日時:2003/02/23 09:41 ---202.228.58
3ー4ヶ月前にStradivariやいろんな楽器を試した挙げ句新しく買った楽器を、とても気に入っているのですが、一つだけ問題が在るのです。それはWolftoneという厄介なものなので、いろんなことを試してみたのですが、どうしても出てしまいます。Tailpieceを変えてみたり、駒とTailpiece間を長くしてみたり、短くしてみたり、、、ということで、最後の取って置きの手を使ってみる気になったのですが、ウルフキラーを着けた時に、どういう副作用が出てくるのでしょうか?音はやっぱり小さくなってしまうのでしょうか?それと、もし何か他に良い方法を知っている方はいらしゃいませんか?
投稿者:Erick 投稿日時:2003/02/23 18:29 ---119.172.126
初めましてこんにちは。ウルフが出てどうしょうもないときは、ご自分で試行錯誤してみて、それでもだめなら職人さんに見てもらうのが一番だと思います。私はチェロが専門なのですが、チェロよりもヴァイオリンのほうがしっかりと調整すればウルフを消せる確率が高いと聞いたことがあります。それでもだめならウルフキラーを試してみてはいかがでしょうか。さて、本題のウルフキラーを付けたときの音響的な変化についてですが、一般的には響きが多少なりとも減ります。ほとんど変わらない楽器もあれば、あきらかに減ってしまう楽器もあります。これは、まずは試してみなければなんとも言えないと思います。terryさんがウルフキラー試してみて、納得のできる範囲であればそれでよしとすればいかがでしょうか。ウルフと響きを計りにかけてお考えになればよろしいかと思います。では、わたしのいけんがすこしでもterryさんのお役に立てれば幸いに存じます。
投稿者:terry 投稿日時:2003/02/24 07:33 ---202.228.58
調整してウルフをなくすのですか、、、ということは何らかの手を加えて重しを付けたりするのですね?職人さんにはもう持っていったのですがどうしようもないとの言うことでした。
Q:邦人作のバイオリンについて
投稿者:まんび 投稿日時:2003/02/21 00:41 ---98.142.93
こんばんわ。現在予算100万以内でバイオリン本体の購入を考えていますが、
以前に中国製の楽器にイタリア製のラベルを貼っている店もあるらしいという
話を聞くと、関税がかかって割高なヨーロッパ製にこだわらず、日本人が国内で
丁寧に作成した楽器のほうが安心できるような気がしています。
おそらく今後これ以上のグレードアップはしないと思いますので、後悔の
ないように選びたいのですが、まず疑問として、邦人作の楽器と外国製品とは
音に違いがあるのでしょうか。
次に、日本製作者協会正会員の方々が作成された、ある程度年数の
経った良質な楽器を100万以内で購入する事は可能なのでしょうか。
もしおわかりの方がいらっしゃいましたら教えてください。
よろしくお願いします!
投稿者:かめ 投稿日時:2003/02/21 07:38 ---196.104.75
>邦人作の楽器と外国製品とは音に違いがあるのでしょうか。
邦人作と外国製品で音が違うのではなく、製作者、もっと細かく言えば楽器ごとに
すべて音は違うので、気にする必要はありません。
強いて言えば、木材が乾燥する場所が、湿気の多い日本と湿気の少ない外国で
少し環境が違うと言うところでしょうか。
>次に、日本製作者協会正会員の方々が作成された、ある程度年数の
>経った良質な楽器を100万以内で購入する事は可能なのでしょうか。
日本人製作者の多くは、受注生産という形を取っていると思います。
なので、そういった楽器を手放される方がいれば可能だとは思います。
逆に新作で100万以内で製作してくださる方もたくさんいるので、
自分だけの楽器を作っていただくというのも一つの手だと思います。
投稿者:まんび 投稿日時:2003/02/21 19:23 ---183.161.54
かめ様、お返事をいただきましてありがとうございました。
予算以内で希望に沿った楽器を作成していただける事も
可能だとわかり、うれしいです。
もし実際にそのようなオーダーメイドをされた方がいらっしゃいましたら
どのような注文が可能であるか教えていただけると幸いです。
投稿者:かめ 投稿日時:2003/02/21 23:00 ---196.104.75
私が知っている製作例だと、
・手が小さいために、少しだけ小さめの楽器を作った
・オールド仕上げ
・裏板にワンポイントの彫刻を入れた
・テールピースに彫刻を入れた
など、いろいろな注文に応じてくれるようです
投稿者:まんび 投稿日時:2003/02/23 21:16 ---98.142.197
かめ様、再びのご連絡ありがとうございました。
参考にさせていただきます。
Q:ペグ&テールピース交換
投稿者:toshi 投稿日時:2003/02/17 20:30 ---96.247.210
はじめまして。いつも拝見させて頂いて色々為になるなーと
感心しております。
そもそもはピアノ&ギター弾きなのですが20年位まえより興味をもち
1年位まえからチェロを始めました。
さて本題に入りますが、小生のチェロ、SUZUKIの中ランク品ですが
腕前には適していると思いますし、それなりに自分なりに楽しんで
弾いております。
近頃、ペグとテールピースをエボニーから柘などの木製のものに替えてみようかと
思っております。(エボニーも木ですが、、、、)
楽器の型式によってルックス面での合う合わないのミスマッチなどは
あるのでしょうか?
いろんな弦楽器屋さんのサイトをのぞきましたが、ヴァイオリン用のものは
見掛けるのですがチェロ用のものはまるで有りませんでした。
購入するとしたらどうすればよいのでしょうか?
変な質問ですが宜しくお願いします。
投稿者:ストラッド店員 投稿日時:2003/02/18 10:52 ---227.117.78
いらっしゃいませ、toshiさん。ストラッド店員です。
1、これに関してはご自分の感覚で、ご自分が気に入らないということ出なければ問題ないと思います。私の個人的な感覚ではSUZUKIのばあい黒檀の方がしっくりする感じはありますが、あくまでも私の個人的な感覚です。
2、どのお店でも取り扱っていると思いますが、基本的にチェロの部品でツゲは非常に高価なので、サイトなどには載せていないのだと思います。
ペグはヒルモデルのボックスウッドで一本定価で¥8800これが4本かかります
テールピースはプッシュで定価で¥20000いたします。
これに取り付け工賃など含めますと全部で¥100000くらいの費用がかかります。
この値段がサイトに載らない理由だと思います。
購入方法は、どのお店でも依頼すれば購入できると思います。それでは!
投稿者:toshi 投稿日時:2003/02/18 19:44 ---96.247.210
とてもわかりやすいご回答ありがとうございました。
小生、木材の販売に関する仕事を生業としているもので
非常に興味深く読ませていただきました。
スネークウッドというのは何かで見たことがありましたが
すこし自動車のインパネのような感じで、あまり好みではありませんでした。
木質の密度の感じで、黒檀より柘の方が
音質的に柔らかくなりそうなイメージがあるのですが
どうなんでしょう?
今後いろいろ勉強して行きたく思ってます。
ありがとうございました。
投稿者:かめ 投稿日時:2003/02/19 06:57 ---196.104.75
つげのテールピース使っています。
音色はどちらかというと柔らかくと言うよりは明るくなります。
ただ、あくまでも黒檀やスネークウッド、その他の材料のテールピースと
重量やテールガットの長さ、材質などを同一にした場合という事だと思います。
同じつげでもメーカーによってかなり重量に差がありますし、逆にプラスチック
製だからと軽いわけでもありません。
スズキのチェロにつげ、私もどちらかというと黒檀かプラスチック製の方が良いような
気がします。まあ、あくまでも個人の好みですが。
投稿者:ころ 投稿日時:2003/02/22 11:34 ---47.43.215
ストラッド店員様
弦楽器を勉強中のものです。
ひとつご指導ください。
上記ご投稿より計算しますと工賃が\44,800-という計算になります。
びっくりしました。
はたして、工賃というのはこんなに高い物なのでしょうか?
ころ
投稿者:ストラッド店員 投稿日時:2003/02/22 13:28 ---225.32.219
ペグの交換というのは意外と手間がかかります。
10万というのは大雑把な数字で、特に計算しておりませんでした。すいません。
ペグ穴が使えない場合、ブッシングといって穴を埋めて、また新たに穴を作ります。
この作業がチェロの場合一箇所約¥5000で8箇所ございますので、これだけで¥40000という費用が掛かります。
その他ペグと穴の擦り合わせ作業がございまして、これも一箇所¥4000で8箇所で、¥32000という費用が掛かります。ヴァイオリンの場合は全体的にもう少しお安くなります。
個別で計算するとこのような計算になりますが、まとめて行った場合はもう少しお安くなると思います。
一応、一番費用が掛かった場合を想定しておりますので、もちろんブッシング無しでも可能な場合がございますし、擦り合わせも同じような太さのペグで、簡単に合えば上記のような費用は掛かりません。正確なお見積もりというのは見てみないと解りません。それでは!
投稿者:terry 投稿日時:2003/02/23 09:49 ---202.228.58
今の楽器には、特別と思ってフェルナンブコ製のTailpieceを使ってますが、とても気に入ってます。イタリアで作っているそうですが、ぜひ試してみる価値はあると思います。
Q:ウルフキラー
投稿者:脱初心者 投稿日時:2003/02/21 00:12 ---162.167.170
なかなかうまくなったと勝手に思いこんでいるアマチュアのチェロ弾きです。
初めは不安定だった新作楽器も弾き込みのおかげ?か音が落ち着いてきました。
でもチェロですからちゃんとウルフ音があるんです。
そこで一番よくみられるウルフキラーをつけてみようと思うのですが
(駒とテールピースの間で弦に取り付けるタイプです)
クロムメッキのものと真鍮製のものと2種類あるんですよね。
「金属の種類が違えば音響性能も違う」という一般論はわかるのですが
ただの重りとして働くのですから両者にほとんど差はないような気がします。
でもわざわざ2種類あるのは違いがあるからだとも思います。
実際どうなんでしょう?
投稿者:Erick 投稿日時:2003/02/21 23:17 ---119.172.126
初めましてこんにちは。クロームメッキと真鍮製のウルフキラーの違いですが、それは重さにあります。真鍮製のほうが重いです。一般的に重いウルフキラーを付けた方がウルフは消えやすいのですが、その分響きも弱くなってしまう可能性があります。そのために、ちょっとしたウルフの場合は軽いクロームメッキ製で対応し、強いウルフの場合は真鍮製で対応します。まずはクロームメッキ製で試してみて、それでもウルフが残るようでしたら真鍮製にすればよろしいかと思います。どのお店でも試させてもらえると思います。また、取り付ける位置によってもウルフの消える度合いが違いますので、いろいろと試してみてください。なお、ウルフは季節によりその強さが変わります。ですから両方持っているのが理想的ですが、それですとなかなか費用がかかってしまいます。ですから私などは、真鍮製一つだけでやっています。響きが弱くなるといっても、著しく変わるわけではありませんので(楽器にもよるかと思いますが)・・・。また、なるべく安上がりにしたい方は、消しゴムを使うのも手です。縦2センチ、横幅は3番線と4番線の幅プラス1ミリくらいにカットして挟み込みます。なかなか効きますよ。見てくれを気になさる方にはお勧めできませんが・・・。では、私の意見が少しでも脱初心者様のお役に立てれば、幸いに存じます。
投稿者:脱初心者 投稿日時:2003/02/22 14:38 ---162.171.67
重さが違うんですね。Erickさん、ありがとうございます。
私のチェロのウルフは 弓がはじかれるような強いものではなくて
なんか楽器が響かないなーという程度の軽いものです。
F音とFis音で目立つのですが 常識の通りで変に安心しています。
(全くウルフのないチェロって それはそれで結構不気味ですから)
ただpizzで響いてくれないのは困りますね。
まずは教えていただいた消しゴムを試してみます。
ウルフとはうまくつきあっていきたいものです。
Q:スピッカートについて
投稿者:ミーハ 投稿日時:2003/02/18 12:16 ---249.200.11
いつもとても勉強させていただきましてありがとうございます。
楽器のことではなく、バイオリン奏法のことでどうしても理解できないことがありますので、
どうか教えてくださいますようお願いいたします(楽器のことでなくてごめんなさい)。
この前、チャイコフスキーの「懐かしい土地の思い出」の「スケルツォ」を
聞いて、とても軽快な歯切れのよいバイオリンで感嘆しました。
ただ、これは3連符のスピッカートで弾いているのだと思うのですが(たぶん)、
恐ろしく速く、こんなことが身体的にできるのか、と思って不思議で仕方ありません。
いろいろ調べましたら、速度の速いものとして、リストスピッカートという奏法
があること、右手首と指を主として、人差し指によって弓をコントロールし、
どちらかというと小指は浮かせ、中指と薬指も軽く弓に触れるだけということが
書いてありました。でも、あれこれ試してみたのですが、小指で支えないで弾くこと
なんてできませんし、むしろ小指でも弓を支えて手首で動かした方がスムースに
できます(それほどは速くありませんけど)。
そこで、教えていただきたいことは、リストスピッカートの奏法についてと、
「スケルツォ」のように速いスピッカートをどのように勉強したらよいか、
(もしかしたら跳ばさずに弾いているんでしょうか?)、悩んでしまって練習が
ブルーになってしまいまして・・・どうか教えてください。お願いいたします。
投稿者:アンジェパパ 投稿日時:2003/02/18 20:40 ---120.94.17
スピッカートの奏法はなかなか難しいですね。
わたしもきっちりとはできません。とりわけ「リストスピッカート」ですが、基本的には指弓のマスターがまずは必要でないかと思われます。各指と手の甲を柔軟にして、弓をおしだし引き戻す運動の練習です。それに腕の運びがくっついてボーイングが成立しています。私が、以前ボーイングのシステムと指弓のレッスンを習った時、セブシックのop3の「40のバリエーション」をかなりしっかり学びました。これは後々非常に役に立ちました。(このシステムをきっちり教える事のできる先生はなかなかいませんが、いるとしたらチェコの流派を正統に受け継いだ人だと思います。)これをチェロに応用したのが倉田澄子さんの某弦楽器専門誌でのチェロのレッスンです。以前、私はご本人にそのシステムについて話を伺う機会を得る事ができました。その時思ったことは、無用に手首を使わないことです。さて、「リストスピカート」ですが、指弓をある程度マスターした後、(指弓のある程度のマスターが最低条件だと思います。)上腕と手首をある程度硬直させて、弓を少し引っ掻くようにして弾ますように弾くのだと思います。(もしかしたら間違っているかも分かりませんが)パガニーニの10番あたりが良い練習になると思います。最初は弓を弦から離さずに引っ掻くように(なかなか適当な表現が見つかりません。)スラーのようなイメージで練習すればよいように思います。その時右手の甲と各指はあくまで柔軟でなくてはならないと思います。参考になるかどうか分かりませんが、私の意見としては指弓を学ばれたらと思います。それには、セブシックのop3が良い教材だと思います。
投稿者:ミーハ 投稿日時:2003/02/19 12:12 ---249.200.11
アンジェパパ様、教えてくださりありがとうございました。
私も、あれこれやっているうち、指弓主体で跳ばしたり、
逆に指と手首を固定して肘で運弓したり・・・と、考えられるいろいろな方法を
やってみました。その上で、私がやった方法ではあれほどのスピードで規則正しく
跳ばすことができなかったものですから、違う方法があるのではと、
ついにお尋ねすることにしたのです。
ご指摘いただいて、改めて夜中ずっと弾いていたのですが、確かに指弓で跳ばすのが
一番近い音のように思いました。アンジェパパ様おっしゃる「引っ掻く」感じ、
とてもよく理解できます。
ただ、やはり135くらいの3連がやっとです。ですから違う方法があるのかと
思っていましたが、そうではなく、私の技術の問題なのだと気づきました。
某超有名ソリストは、5年かけてパガニーニの「跳ばし」を完成させたとのこと、
私も、気長に根気よく、あの驚異的スピードのスピッカートを完成させたいと
決意を新たにしました。
おかげさまで、自分自身、納得して練習に励めます。本当にありがとうございました!
投稿者:アンジェパパ 投稿日時:2003/02/19 19:07 ---120.94.17
参考になって大変よかったです。
わたしはアマチュアのバイオリン弾きなので、適切なアドバイスかどうかはよく分かりません。ただ、もう少し補足がありますので書きます。ひとつは、一流のソリストでさえ「リストスピカート」で弾くであろう箇所を普通のスピカートで処理し、それでよしとしています。それと「リストスピカート」なるものは、私のイメージでは一種の「痙攣」のように思われます。(これはあくまでも私のイメージです。)人間が痙攣を起す時、必ず身体が硬直すると思います。その硬直を右腕で作り出し、指で切っ掛けを与えるようにするのだと思います。
かく言う私はきっちりできるわけではありません。
投稿者:ミーハ 投稿日時:2003/02/20 17:14 ---249.200.11
アンジェパパ様、バイオリニストの皆様、こんにちは。
またまた教えてくださりありがとうございます。
確かに痙攣的に弾かないと、あれほどの速度でのスピッカートは不可能ですね!
少しの時間ならできましたが、顔まで痙攣しそうで・・・
けっこう前に、バイオリン演奏とは、バイオリンと正面から向き合い、
バイオリンと格闘することだ(大げさ?)と真剣に思った時期がありましたが、
なんだかそれを思い出しました。
格闘とはいかなくても、少なくとも、愛しながらもナメられちゃいけないような
気もします。それだけ正々堂々と向き合わないといけないように改めて感じました。
それはそうと、きのうの夜、今まで購入した膨大な資料をあれこれと見ていましたら、
某弦楽器月刊誌の比較的最近の号にM先生の語録がありまして、
その中に、「跳ばすことが目的ではなく、跳ばしているように聞こえることが
重要」みたいなことが書いてありまして、練習生へのアドバイスとして、
「手首を固定して腕で弓を立てて小刻みに運弓するといい」みたいなことが
書いてありました(スケルツォの解説ではありませんが)。
なるほど・・・と思ったり、でも、やっぱ跳ばしてるしな・・・と思ったり・・・
今度、同曲を自身のCDに収録している愛ちゃんのコンサートに行くので、
もしこれをやってくれれば、ジッっと集中して見てみます。(4月ですけど)
しかし、こういう悩みは、今思いますと、なかなか楽しいものですね!
そう思えるようになっただけでも、私も少しは成長しました!(汗)
ありがとうございました。
投稿者:ミーハ 投稿日時:2003/02/21 08:37 ---249.200.11
こんにちは。たびたびすみません。
今まで悩んだりしました超スピードスピッカートについて、
あれやこれやと申しましたりしましたが、ついに昨晩、その本当の弾きかたが
わかりました!ので、お知らせしたいと思います(大げさですが)。
昨晩、巨匠に個人レッスンしていただきました。そして奏法について教えていただくと・・・
なんと、やはりあの驚異的スピードのスピッカートをいとも簡単にやるではないですか!
方法は、次のとおりとのことでした。
1 弓を立てる。
2 小指は浮かしても浮かさなくてもいいが、要は完全に脱力して弓に触れる(他の運弓でもそ うですが、決して弓を持たない)
3 手首を完全に脱力して、手首の運動のみで小刻みに揺らす(「ゆらゆら」が速くなった
ような感じでした)
4 弓の量はかぎりなく少なくする。
5 意識的に跳ばすのではなく、弓の自然な運動により跳ねさせ、その運動を
殺さないように「ゆらゆら」する。
ということでした。ものすごく簡単そうに見えるのですが、かなり難しいです。
習得するには、かなり練習して時間をかけつつ、根気よくしなければいけないそうです。
でも、いったんできると、かなり簡単に弾けるので、楽しいそうです。確かに体力は
まったくいらないようです。
ということで、アドバイスをいただきましたアンジェパパ様、また、ここを
読んでいただいてあれこれ試してみられた方、ぜひともこの方法を試してみてください。
いやー、それにしても、すごい!やはりできるんですね、あんなことが。
やはり「脱力」の重要性を改めて悟ったのでした。ありがとうございました。
投稿者:アンジェパパ 投稿日時:2003/02/21 12:00 ---253.48.251
ミーハさんどうもありがとうごいました。
私は「リストスピカート」なるものを「一弓連続のスピカート」と勘違いして発言していたようです。(赤面)それを気づかしてくださり、たいへんありがとうございます。
「リストスピカート」をわたしもこれからちょっと練習してみます。たとえば、チャイコのヴァイコンの3楽章や、「ひばり」の4楽章などに使用するのでしょうね。なにはともあれ練習してみます。どうもありがとうございました。
Q:キンパチ・ミヤモトについて
投稿者:MK 投稿日時:2003/02/18 19:29 ---122.2.132
ストラッドの在庫の中に1966,1967のキンパチ・ミヤモトのバイオリンがあるのですが
あるHPで宮本金八(1878〜1960)と書いてあるのですが、
どちらかの情報がまちがっているのでしょうか?
投稿者:Emile Germain 投稿日時:2003/02/18 23:08 ---221.165.17
こんにちは。
無量塔藏六氏の著書によれば宮本金八氏は1879年に東京に生まれ92歳で他界されたと
書かれておりますので1879〜1971という事になります。お亡くなりになる1年前まで
作品を製作されていたそうです。
投稿者:ストラッド店員 投稿日時:2003/02/19 10:18 ---227.117.78
いらっしゃいませ、MKさん、Emile Germainさん。ストラッド店員です。
Emile Germainさんの言うとおり宮本金八さんは1879〜1971が正解です。
若かりし頃のストラッド店主は宮本金八さんとは顔なじみで、1966,1967製のヴァイオリンの製作依頼をする際に、店主自ら材料を選ばさせて頂いて、完成するまで、暇さえあれば工房に行って、製作過程を見学していたそうです。
この頃の宮本金八は、もうすでに弟子を取るのもやめて、一人で黙々と仙人のようにヴァイオリンを製作していたと言うことです。ストラッド店員その2も小さい頃店主によく連れて行かれたそうです。
宮本さんは店主を大変かわいがってくだっさって、ヴァイオリンの基本的な知識から、素人さんにはわからない部分の説明などをしてくださいました。
ある意味、当店店主も宮本さんと出会っていなかったら現在の「ストラッド」はなかったかも知れません。
楽器の辞典「ヴァイオリン」では宮本さんの生誕が(1878〜1960)と書かれていますのでそれを見て作ったサイトがそのまま載せたままだと思われます。それでは!
Q:弓先に仕込んである銀
投稿者:びびっど 投稿日時:2003/02/17 11:09 ---34.154.138
弦楽器ストラッド様こんにちは。楽しく拝見させて頂いております。初めての質問です。
1.私のチェロ弓の先端には、銀か何か、金属が仕込んであるのですが、これは何のためのものでしょうか。購入する時は、バランスのためのものかな、くらいに思っていました。
2.これを普通の白いもの(樹脂?象牙?済みません、何でできているのか知りません)に交換することはできるのでしょうか。というのは、少しこの金属の所為でやや重く感じるのです。
3.この金属部品がどの程度の重さか判りませんが、白い普通のものに換えるとかなり弓の使用感は変わるのでしょうか。良くなる可能性も悪くなる危険性もあるのでしょうが・・
宜しくお願い致します。
投稿者:ストラッド 店員 その2 投稿日時:2003/02/17 13:51 ---227.117.78
こんにちは!びびっどさん
弓は、いろいろな都合でバランスをかえる為に重さを加える場合は
あります。
チェロの弓の先端のどこの部分でしょうか?たまに毛を納める穴のなかに
鉛など埋め込んであるのは見かけますが、、、
何かで重みをかけたり減らしたりしてバランスを変更した場合
これは善し悪しではなく本人の気に入るバランスかどうかですね。
弓は弾く方の使い勝手が重要だと考えます。
正確なこちらのコメントは、実物を見てみないとなんとも
いえません。もし近隣であればお持ちください。
投稿者:ヴィヨーム 投稿日時:2003/02/18 00:28 ---147.54.184
お話から推察するに、チップのことではないかと思います。チップは弓先を破損から保護するためのもので、廉価な物はプラスチック製から高価な物は象牙まで、また金や銀の金属製の物もあり、金属製は確かに先弓が幾分重くなります。
以下、経験上申し上げますが、チップの素材によって変わるのはバランスだけではなく、響きにも結構変化があります。チップを付けない状態が一番響きの量は多いのですが、音に纏まりがなくなってしまいます。一方、金属製は象牙製に比べると響きが足りません。スティックの振動に対してチップがダンパー的に作用するようです。以前、自分の弓も2本、後付けの銀チップを象牙製にしたところ、どちらも以前より明るく響くようになりました。
そのようなところです。あとはバランス等も含めて個人の好みの問題かと思います。
投稿者:びびっど 投稿日時:2003/02/18 10:28 ---34.154.138
ストラッド様、ヴィヨーム様、ご回答ありがとうございます。はい、おっしゃるチップのことです。チップは他の材質のものに付け替えができるということですね。では実際に付け替えて使用感の違いを確かめるしかありませんね。もし問題無ければ、この銀のチップを象牙のチップに付け替えるのに、幾らくらいかかるのか教えて頂ければ幸甚です。
私は実家は東京ですが、今は地方に住んでいます。いつかチェロの試奏も兼ねてお伺いしたいと思います。ありがとうございました。
投稿者:ストラッド 店員 その2 投稿日時:2003/02/18 12:01 ---227.117.78
こんにちは。ビィヨームさんありがとございます。
ビビットさん。チップの事でしたね。察しが悪くてすみません。
お答えは、そのとうりだと思います。
又チップの交換は、通常の修理として依頼を受けております。
期間は、作業で2〜3日見ていただければ結構です。うちで請け負うのであれば料金は、
本体に問題がなければチェロならば10000円+消費税ですむと思います。
郵便でのやり取りも可能ですので、よろしければお問い合わせください。
Q:割れの有無
投稿者:terry 投稿日時:2003/02/23 10:01 ---202.228.58
話に聞いたのですが割れ(魂柱割れなど)の修理を一流楽器職人がすると、目では見えなくなるほどきれいに治せると聞きましたが、どうなのでしょうか?私の楽器に魂柱割れらしきものが薄らと見えますが、中を見るとなにもパッチらしきものも何もありません。本当にそんなに綺麗に直せるものなのでしょうか?
投稿者:ストラッド店員 投稿日時:2003/02/24 12:45 ---227.117.78
いらっしゃいませ、
割れた状況にもよると思います。綺麗に割れて木の繊維などの損傷が少なければ、非常に綺麗に直せます。
terryさんの楽器に関しては見てみないとなんともいえませんが、上記のような状況だったと考えることは可能です。それでは!
投稿者:ヴィヨーム 投稿日時:2003/02/25 00:26 ---136.129.80
以前、HILLがリペアを手掛けたヴァイオリンの名器を、表板を開けた状態で見せて頂いたことがあります。「実は表板に結構ダメージがあったものを、HILLの某職人が完璧に修復した…」と事前に言われてつぶさに観察したのですが、正直、表を見ても裏を見ても全くその痕跡が解りませんでした。表は勿論、裏も全面ベルパッチが施されており、パルリングの外周まで一体になっているので、ベルパッチそのものが解らないようにしてあるそうです。そのようにして完璧に傷が消された楽器は、元々傷など存在しない“無傷の楽器”として十分通用するとの話でした。そのような訳で、余程の傷でない限り、傷を消すことは決して不可能なことではないそうですが「それだけの修復を行うにたる楽器であるか否かが問題で、職人も楽器を選ぶし、実は楽器自身も職人を選ぶのだ」とのお話を某職人さんから伺ったことがあります。