Introduction

弦楽器 Q&A

弦楽器に関するいろいろな疑問にお答えします。

2023年12月31日をもちまして、新規投稿・コメントの書き込みを終了させていただきました。

5203件のQ&Aがあります。

Q:楽器の作者について
投稿者:クロ     投稿日時:2003/03/09 14:24  ---00.145.70

 はじめまして。現在、Pascal Hornung(1995/Clemona)のヴァイオリンを使用しています。97年頃に購入し、かなり弾きこんできましたが、最近なんだか、音に限界を感じます。「スペイン交響曲」なんか弾くと殊更に感じます。どのような楽器なのでしょうか。又、新しい楽器ですが、「将来性」はどうなのでしょうか。何でもいいので教えてください。

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2003/03/10 15:41  ---227.61.90

いらっしゃいませ、クロさん。ストラッド店員です。

Pascal Hornungさんは1986年にクレモナ学校を卒業しています。卒業名簿に名前がありました。現在はミラノで制作活動をしているようです。日本には結構数が入ってきているようです。どのような楽器かといえばクレモナ製作学校を卒業した製作者のイタリアのコンテンポラリーというカテゴリーだと思います。
将来性についてはまだ新しい作家さんなのでわかりません。楽器そのものも見たことがないのでなんともいえませんが、素晴らしい音がして、その為その楽器を求める人が多く現れ、数に限りがあれば自然と価値は上がって行きます。それでは!

Q:弓の反りと保管
投稿者:ギルチョン     投稿日時:2003/03/06 12:36  ---14.18.62

先日はバイオリン弓の巻線についての質問にご解答いただき有難うございました。 店員様以外の方から補足をいただけないかと見守っておりましたが、皆様低グレード品の話にはご興味ないと見えて早々にQ&Aからなくなったようですね。
すみません、また低グレード品のみの話かとは思いますがよろしくお願いいたします;

自分、娘、息子用の計4本と何回かの購入検討時に見た10〜20万円クラス20数本のバイオリン弓の内、新品でも何本か中古(モダンやオールドという代物ではなく単に新品ではないの意)ではかなりの率で毛箱側から見て棹に反りが出てしまっていました。 私の記憶では、程度は様々でしたが、まず右に反っていて左に反っていることはなかったように思います。
1. 左ではなく右に反りやすい理由があるのでしょうか?
例えば、弓を指板側に倒して引くことはあっても駒側に倒して弾く事はないからとか、バイオリンケースの上蓋にしまって蓋を上に向けた状態で置いておくと自重で中央部が下がり結果右反りになりやすいといか。 それとも偶然だったのでしょうか?
2. 高グレード品では炙って反りを修正するような事を読みましたが、低グレード品では経済効果からやらないと思います。 反りを出にくくするようなメンテナンスで気をつけるようなことがありましたらご教授ください。
よろしくお願いいたします。

投稿者:ガルガリ     投稿日時:2003/03/06 12:53  ---159.153.181

こんにちは。私の場合、ケースにしまう際に毎回上下を変えるように心がけています。
あまりご参考にならないかもわかりませんが。。。他のことは専門的なのでわからないです。

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2003/03/07 11:24  ---227.61.90

いらっしゃいませ、ストラッド店員です。

右側に反るのは弾いていると右側に圧力がかかるからだと思われます。
またフロッグにがたつきがあると張ったときに、曲がって見えますが、それは弓の曲がりではなくフロッグに原因があります。

高グレードの弓の反り直しは必ず専門家に預けてください、折れる危険性があります。

弓の扱いで注意する点は、反りだけはないのですが、使用していないときは緩めてください。それでは!

投稿者:ギルチョン     投稿日時:2003/03/10 13:10  ---14.18.62

ガルガリ様、店員様、ご返信有難うございました。
ガルガリ様、早速使わなくなった弓を上下入替えました。 使用中の新しいのは購入時の弓ケースから出し入れしています。
店員様、フロッグのがたつきは初耳でした。 流石に自分で弓は炙りませんし、練習終了後は緩めます(手から離しておく暫くの間も緩めておくのでしたね)。 下の子はチェックするとたまに緩めていません、し様のないやつで困ります。
有難うございました。

Q:駒の位置について教えてください
投稿者:ks,,     投稿日時:2003/03/08 13:19  ---133.223.14

初めてお伺いさせていただきます。前から疑問に思っていることですが、胴長が一般的には355mmでストプレンス195mmで駒の位置が決まっているとおもうのですがもし360mmのバイオリでしたら200mmの位置に駒をセットするのでしょうか、いずれもネックレンスは130mmとした場合ですが、教えてください。

投稿者:terry     投稿日時:2003/03/08 23:23  ---110.157.66

ネックの長さと、diapasonの長さは 2対3でなければなりませんから、19、5cmが正しいです。フランスの楽器は少し短めの場合がありますが(19、4cm)仮に楽器が360mmとしても、19、5cm以上でセットするのは、弾くのにも、問題が出てきます。

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2003/03/10 12:56  ---227.61.90

いらっしゃいませ、皆様。ストラッド店員です。

terryさんのおっしゃるとおり、バイオリンの場合は13センチの19.5センチというのは決まっています。実際に360ミリ以上の楽器でもこのようにセッティングします。

ビオラはネックの長さと駒の長さは比率で決まります。2対3になります。
それでは!

Q:Antonius Stradiuarius ???
投稿者:茉莉花     投稿日時:2003/03/07 12:37  ---134.131.130

 はじめまして。こんにちは。いつも色々と参考にさせていただいております。

 早速ですが、先日友人から Antonius Stradiuarius Cremonenfis Faciebat Anno 1736 というラベルのあるバイオリンをもらいました(スペルは本当にStradiuariusでした)。年号の36だけ手書きで、ラベルの右下の方にマーク(ロゴ?)があります。そのマークは、二重の円の中に大文字のAとSが並んでいてその2文字の真ん中の上の方に十字架が入っているものです。
 
ちなみに友人はドイツ製ではないかと言っていました。彼女の祖父の遺品なのですが、誰も使っておらず、飾って楽しんでいたようです。しかし、ずいぶん昔にかなり使い込んだような跡があります。

 魂柱もアクセサリーも付いていなくて、少し割れがあるので修理に出そうかと思っているのですが、費用も見当が付かなくて正直迷っています。とりあえずこの楽器について調べてみようと思って書かせていただきました。本当にこの年号どおりに古いものなのか、この楽器を作った人(会社?)はどんな人なのかが特に知りたいです。よろしくお願いします。

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2003/03/07 13:02  ---227.61.90

いらっしゃいませ、ストラッド店員です。

このご質問は恐らく今まで聞かれた中で一番多い質問だと思いますが、
ストラディヴァリは世界で一番有名で、世界で一番高価な楽器です。
それゆえコピーや、量産品などにもこのラベルが貼られる事がよくあります。物凄い数が世界中に出回っております。なので見てみないとどのレベルの楽器なのかは解りません。

参考までに↓のページをご紹介いたします。
http://www.din.or.jp/~sasakivn/qa/stradlabel.htm

残念ながら、日本でストラディヴァリが押入れから出てきたというような事は、夢がないようですが0%だと私は考えています。それでは!

投稿者:茉莉花     投稿日時:2003/03/10 02:10  ---134.131.130

ストラッド店員さま、ご返答ありがとうございました。とりあえず近いうちに楽器店に持って行って、ちゃんと音が出るのかどうか聞いてみようと思います。どうもありがとうございました☆

Q:有名演家はストラッド、デルジェスしか使わないのでしょうか
投稿者:ks     投稿日時:2003/03/08 19:05  ---133.223.14

いろいろイタリアモダンといろいろいっていますが有名演奏家はけっきよく使っていないですね。基本的には有名オールドいがいにはレコードのような音はでないのでしょうか、そのくらいバイオリンの音と製作者はストラッドとデルジェスいがいないのでしょうか、ご意見をお伺いしたいとおもいます。

投稿者:アンジェパパ     投稿日時:2003/03/08 20:59  ---120.94.30

 有名演奏家という範疇が、まず分かりにくい設定ですね。
 多分、名前のよく知られた世界的に有名なソリストなんでしょうか。そうしたごく一部の演奏者以外は、(多くの一流の奏者も、二台目の楽器にモダンやコンテンポラリーの楽器を所有しています。)モダンの楽器を含め、いろいろ楽器を使用しています。録音もしています。
 ごく一部の超一流のソリストは、人類の文化遺産の非常に素晴らしいストラド、デルジェスを使用しています。(楽器の数はかなり少ないのではないでしょうか。)彼らは、ストラドだからよいと思っている訳ではなく、自分のイメージする音を出す楽器をいつも求めているのだと思います。すでに、この楽器だと納得して理想の楽器にたどり着いた人もいるでしょうが、多くの一流のソリストは、楽器遍歴をかさねています。その遍歴によって楽器にも「はく」がついていくのでしょうか。例えば、この楽器はパールマンが1985年から5年間使っていたとか。まあ、それが良いか悪いかは別として、それが一つの文化になっているのでしょう。
 モダンの楽器でも、ストラドやデルジュスの製作レベルに達した人間は数名いると思います。コンテンポラリーでそこのレベルに達している人がいるかどうかよく分かりません。多くの製作者はこれから時の淘汰を受け、残る人は残っていくのでしょう。
 

投稿者:terry     投稿日時:2003/03/08 23:17  ---110.157.66

面白いことに、かの有名な、Koganは、デルジェズではなく、Vuillaumeをつかっていました。彼自身は、デルジェズと信じてつかっていたのですが、、、

投稿者:アンノ・ドミニ     投稿日時:2003/03/10 00:52  ---09.75.10

ksさん、もっと視野を広くもって下さい。僕はチェコの偉大なヴァイオリニストのヨゼフ・スーク氏が、同じくチェコの現代製作者であるシュピードレン(息子)のデル・ジェス・コピーを使用した素晴らしいリサイタルを聴きました。もしも、僕が楽屋を訪ねて使用したヴァイオリンの名称を聴かなければ、あの素晴らしく鳴り響いたヴァイオリンが現代作家の作品などと思うことはまったく不可能でした。偉大な、歴史に名を残すようなソリストがストラディヴァリや、グァルネリ・デル・ジェスを使用している確率が高いのは当たり前の事でしょう。しかし、彼ら以外の優秀な演奏家が、ストラドや、デル・ジェス以外を使用して、聴衆を魅了する演奏をして除けている事を忘れないで下さい。優れた演奏者は、使用する楽器でなく、その音楽性や演奏技術で聴衆を魅了してきたのですから。

Q:名器とは?
投稿者:ぶた満     投稿日時:2003/03/04 21:15  ---110.61.30

ホームページに http://home9.highway.ne.jp/music/nikki036.htm サイトを見つけました。この文面についてのご意見を伺いたいのですが。

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2003/03/05 12:31  ---227.61.90

いらっしゃいませ、ぶた満さん。ストラッド店員です。

非常に長い文なので、要約すると、ストラディヴァリに1億円(現在最高額は3億円を超えていますが)の音的にその価値はないというご意見でよろしいでしょうか?

このような「名器といわれる楽器」には相場というものが必ずつきまといます。
楽器はもともと音がいいから作者が有名になり、求める人が増加し、手作りで数も限られていますので、プレミアが付き値段が上がっていくのですが、有名になってしまうと「名前」が一人歩きをして、音を出す楽器ではなく「工芸品」もしくは「美術品」の価値が高まります。この時点で「音が悪かろうと、駄作であろうと」その人の相場以下にはなりません。その相場の中で、状態、作り、そして最後に「音」によって値段が振り分けられます。
これはある本に書いてあった意見ですが実際に現実もそうなっています。

相場はオークションで決められ、みんなで手を上げあい公平に決められるので、神格化されたものではないと思います。
ストラディヴァリのレベルになると「ゴッフォ」や「ピカソ」の絵と同じような価値観になると言えば解り易いでしょうか。
しかし、超一流といわれるプレーヤーがこの「名器」を弾きたがるにはやはり理由があると思います。

長くなったので分けます。

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2003/03/05 12:32  ---227.61.90

上の続きです。

それでは、ストラディヴァリの音が悪いかといえば、そんな事はなく私が今まで聞いた楽器の中で一番いい音だと思ったのがイタリアにあったストラディヴァリで、石の教会での視聴でしたが、素晴らしい音がしていたと私は思いました。イタリアで石の教会というのが、楽器以上によく聞こえた原因かも知れませんが。その他何本かこの楽器を生で聴いた事がありますが、中には「たいした事のない音だな」と私が思った楽器もございました。しかしストラディヴァリなので物凄い金額がつけられるのです。

現実的には一般の方には手に入らない楽器だと私は考えています。ゴッフォやピカソの絵が手に入らないように。
当店店主はオークションの仕入れで、このような名器を何本か手に入れる事も可能でしたが、それよりは名器につけられているよりはるかに低い価格で名器に負けないような音がする楽器を多く仕入れ、それを実際に多くの方に使っていただこうという方を選びました。

また楽器の音の良し悪しは、楽器を購入しご自分で弾くのでが目的であれば、聴く側ではなく、弾く側の視点で選ぶ必要性があると感じます。

長くなってしまったので終わりにします。ぶた満さん御自身のご意見もあればぜひお聞きしたいのでお願いいたします。それでは

投稿者:弦一郎     投稿日時:2003/03/05 15:22  ---17.116.76

全てのストラディバリウスが良い音がするわけではないと思いますが、私が弾いたもの(有名演奏家が持っている楽器を借りた)は少なくとも私の楽器(モダンイタリー)よりずっと良いと思いました。(500人程度入る誰もいないホールで弾いた。)

奏者にとっての良い楽器とは、
1. 弾きやすいこと
 1. 低音から高音まで出難い音がないこと
 2. 発音が良い事
 3. 駒寄りから指板寄り迄音が簡単に出せること
2. 大きな音が出ること
 1. 力を入れて弾いても音が割れにくいこと
 2. 音量に幅があること
3. 音に色があること
 1. 音色のコントロールがし易いこと
 2. 一つ一つの音が美しいこと(良い声と同じく恣意的)
だと思います。

奏者が弾いていて聴いている音と、近くで聴く場合、遠くで聴く場合は、音の印象が大きく異なります。遠くで聴く場合は、音量以外にはどの楽器も大きな差は感じられないのだそうです。しかし、奏者にとってみれば、音色、弾きやすさは大きく違いますし、自己満足も入っているとおもいます。

1千万円以上の楽器は、道具というより寧ろ美術品に近いのではないでしょうか?私もお金が無尽蔵にあったら、ストラディバリウスとデルジェスを1台づつ手元に置いておくかもしれません。

投稿者:あーくん     投稿日時:2003/03/05 16:10  ---249.200.11

みなさん、こんにちは。いろいろとしゃしゃり出てスミマセン。興味あるテーマでしたので。
ストラッド様のご意見、とても説得力があり、勉強になりました。

僕自身も、バイオリン属の楽器は、単なる演奏道具ではなく、工芸品であると認識
しています。「音がいいから高い、安いから音があまりよくない」などとは全く考えません。
150万円も出せば、フレンチやドイツ系のモダンで十分に使える楽器がある一方、
ン億円もする楽器が、その100倍のいい音がするというのは考えられないのは
ある意味では当たり前のことでしょう。
まさにストラッド様がおっしゃるように、バイオリンは絵などと同じく、「格」という
ものがあります。ストラドだから、デルジェスだから、あんなにハンパなく高いのです。
ストラドの話をしたついでに申し上げますと、僕は、5年〜10年後にできるだけ上等の
プレッセンダを買います。費用は気にしません。それは、僕が「プレッセンダ」に
「格」を見出しているからと、イヤないい方をしますと、「損はしない」という絶対的な
自信があるからです。でも、10年後には、僕はストラドも買えなくはないと思い
ますが(決して自慢しているのではありません。ご理解ください)、おそらく買いません。
なぜならば、僕が1代だけで数億円の「遊び」をすることは許されないと考えていること、
また、子や孫に(といっても結婚もしてませんが)楽器&工芸品として引き継げるだけの
生命力がもはやないのではと考えているからです(個人的見解です、あくまでも)。
ですから、今の僕にとっても、あるいは10年後の僕にとっても、ストラドは高く、
プレッセンダは安い(というか投資効果がある)と感じています。

話が脱線してごめんなさい。言いたいことを整理いたしますと、バイオリンには
「格」があり、決して「音」だけで価値が判断されるものではないこと(100万円
程度の楽器は別でしょうけど)、高価なものの中でも、主観的な価値判断で、
その値段が著しく異なるということです。

余談ついでに、僕のモダンフレンチは、所有者(もちろん僕)も「おやっ?」
と思うほど、恐ろしくストラドのクロイツェルに似ています!(ちょっと自慢!)
熱く語ってしまいましてすみませんでした。ありがとうございます。

投稿者:ぶた満     投稿日時:2003/03/05 20:20  ---110.59.1

バイオリンについて知識のない私にとって、皆様の知見あるお話は大変ためになりました。私もバイオリンの美しさと艶色で魅惑の音色に惹かれて、バイオリンを下手ながら弾いております。(子どものころは数年間習っていたのですが、その後、大人になって再開したというところです)そして、もっと良いものが欲しいと思っているうちに台数が4台になりました。そんな時に上記のHPを拝見したので、ご質問させて頂いた次第です。私としては、プライオリティの第一はやはり「音」です。次は「美しさ」です。どちらかと言うとネームバリューは気にしません。もっとも気にしても手に負えるしろものではないので。残念ながら、弾き手にはいい音でも、聴き手にはそれほどではないというのは、浅薄な知識と経験ではよく分かりません。良く耳にする話ではありますが。ただ、弾きやすさと音は別の話ではないでしょうか。私のレベルでとらえる名器、あるいは良い楽器とは、弾きやすく、音がよく(音の善し悪しは自分の好みですが)、色気のある美しさを有するバイオリンだと思います。

投稿者:アンジェパパ     投稿日時:2003/03/05 21:15  ---120.94.30

 1億円のストラドってちょっと中途半端な金額のような気がします。ストラドの黄金時代の 1700年に入ってからのほんとにいいやつは、たぶん2億、3億はしちゃうんでしょうね。それでもお金があって、ほしい人は買ってしまうんでしょう。私もお金があれば、1700年に入ってからのストラドならほんとにほしいです。以前1度だけ1680年代のストラドと1700年に入ってからのストラドを同時に弾き比べる機会がありました。値段は倍くらい違っていました。弾き比べた時、同じストラドでもこうも違うのかと思いました。1700年に入ってつくられたストラドの方が断然す晴らしかったです。 
 今使っている楽器(モダンイタリー)との違いで特に感じたのは、音の質です。音量や音色はそこまでの違いは感じませんが、木の鳴り方が決定的に違いました。
 私が1億円で楽器を買うのなら、たぶんストラドは買わず、ほんとに素晴らしいJ・Bグダニーニか、カルロ・ベルゴンティか、ロッカの弦楽四重奏のセット(ちょっと買えないかもしれませんね)を購入すると思います。(あくまでも夢ですが)
 ちなみに、私の最終目標もあーくんさんと同じプレセンダもしくはヨーゼフ、ロッカですが、なかなかいいやつはないような気がします。

投稿者:魂柱     投稿日時:2003/03/08 13:06  ---110.59.244

面白いテーマですね。このようなテーマを考えることは意味あるものだと思います。ストラデバリがなぜ名器と呼ばれるか。それは当時のバイオリンが非常に作品によって程度に差があり、スクロールなどは音に関係ないとばかりに適当に造られたということと、長く使っていくという発想がなかったという前提を頭にいれる必要があるでしょう。その時、人並み外れた才能の努力をかけてバイオリンを造っていた代表がストラデバリだったという見方をします。当時の時代の作り手より、現在のマイスターの方がよっぽどまじめに、先々を考えた造りをしていると考えます。今のバイオリンも300年経てば「名器」と呼ばれるにふさわしい物がたくさんあるでしょう。しかし、たくさんあった場合、それを名器と呼ぶか。それは難しいところです。名器という概念とは離れますが、オールドと称する楽器とコンテンポラリーの楽器の決定的な違いは、ニスの乾燥と木の乾燥です。水分が残った状態の木は叩いて響かないことは、バイオリンを経験していなくても体験的に多くの方が知っています。更に弦を張ることによるバランスの変化、これもあるでしょう。良いプレーヤーが弾いていると楽器がよくなるという常識があります。しかし、私はこの常識を全く信じていません。楽器が音程を知っている?Cの音を少し外すと楽器がバカになる?では調子の異なる曲ではダメになる?プレーヤーが乗り移る?これはオカルトチックで面白いですが、かなり疑問です。バイオリンには科学で解決できないものがあるというなら、UFOも飛んでるでしょうし、霊魂の道を歩いているのでしょう。良い材質、良い作り手、時間の経過、良い環境での使用、使完成度の非常に高い作品、これが名器になりうる資格と私は位置づけます。反論必至で述べさせて頂きました。

投稿者:アンジェパパ     投稿日時:2003/03/08 21:35  ---120.94.30

 私も魂柱さんの意見にほぼ同感です。
 ただ、あともう一つ必要なものがあるとしたらキャラクター(個性)ではないでしょうか。
ある程度、しっかりした技術を身に付けたのち、皆に納得されるキャラクターをいかに出しうるか。そして、そのキャラクターがのちのち残っていくものでなくては、多分、いままで無数の製作者がそうであったように時の闇に消えていってしまうのでしょう。19世紀から20世紀にかけて、フランスでは非常に精度の高い多くの楽器が制作されましたが、モダンイタリーのキャラクターの前に、半ばひざまづいてしまった状況があります。また、コンテンポラリーの製作者はストラドやデルジュスの洗礼を受けた後、モダンイタリーの製作者が目の上のたんこぶのようにぶらさがっていて、なかなかたいへんなのでしょう。だから、本当に頭がよくて、技術のあるやつはレプリカの製作に走ったり。
 自分探しって本当にしんどいですね。

Q:魂柱
投稿者:チェロっ娘     投稿日時:2003/03/06 19:43  ---165.2.11

先ほど練習していたらなんがか楽器の調子が今一つだったんです。
よく観たら、魂柱の位置がずれてました。
まだ完全に倒れてるわけではありません。
このときは弦を張っておくべきですか?
それとも緩めておくべきですか?
明日修理に出すつもりですが、それまでの間どのようにしておけばよいか教えてください。
お願いします!!

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2003/03/07 11:41  ---227.61.90

いらっしゃいませ、チェロっ娘さん。ストラッド店員です。

もう修理にいってしまわれたでしょうか?

修理に出すということであれば、魂柱や駒などきちんと直してもらえると思いますので
それほど気にする必要はないと思いますが。魂柱が倒れない程度に緩めているのがいいと思います。返事が送れて申し訳ございませんでした。それでは!

投稿者:Terry     投稿日時:2003/03/08 10:37  ---110.157.66

何もしてないのに魂柱が動いてしまったというのは、魂柱を立てた職人が良くないということです。変な話になりますが、今まで私が出会った沢山の職人のなかでよかったのは、2人だけでした。一人はイギリスで、もう一人は日本です。魂柱を完璧にたてるのは、本当に時間がかかるし、センスの問題にもなります。駒一つ作るのにも、その職人は、8時間もかけて、丁寧に作っていました。時々見掛けるのは、魂柱を立てるのに、30分でやってしまった職人がいたことです。30分で立てるなんてほとんど神業です。かの有名な、Vatelotに一回あったことがありますが、彼でも魂柱を立てるのに早くて3時間掛ってしまうと言っていました。

投稿者:脱初心者     投稿日時:2003/03/08 14:31  ---12.70.197

確かに魂柱がずれた原因が気になります。
ひょっとしてチェロっ娘さんのチェロは
弦を張って1年経たない新作楽器でしょうか?

できた楽器に初めて弦を張ると ものすごい弦の張力のせいで
最初の1年ぐらいの間に楽器が大きく変形します。
指板が下がり 表板のふくらみが増しますが
これは決して異常なことではありません。
楽器職人はこの変形を考慮して あらかじめネックの角度を
やや急にするなどの補正をして作っています。

変形の結果 ぴったりだった魂柱はゆるくなります。
この場合 職人さんに落ち度は全くありません。

Q:
投稿者:パルティータ     投稿日時:2003/03/08 09:57  ---110.59.244

ドイツのバイオリンというと、真っ先に浮かぶのが「量産品」ですが、1800年代と1900年代(随分おおざっぱですが)つまり、古い時代と現在、あるいはその中間で造りに変化があるのでしょうか。ドイツのバイオリンによく見られる「物足りなさ?」またはその逆の「アドバンテージ」といったものがあったら、お教えください。

投稿者:Terry     投稿日時:2003/03/08 10:28  ---110.157.66

アドヴァンテージはやはりいいものにしては安いということです。ドイツというとやはり良いイメージは無いですよね?しかし良いものはやはりイタリアに限らずとても良いです。LUPOTとかフランスのメーカーはもしかするとそこらへんのイタリア製よりも断然良いし、Mateo Gofrillerやいろんなイタリアのメーカーももとを言えばドイツ人ですし、ドイツはそんなに馬鹿にできる存在ではありません。気に入ったものであれば良いのではないでしょうか?

投稿者:バイロンの詩人     投稿日時:2003/03/08 10:57  ---110.59.244

ドイツのバイオリンは、板が若干厚めな場合があり、そのせいで低音は響くが高音が伸びないという話は時折耳にしますね。作業はドイツ人らしく全体的に仕上がりの程度は高いと思います。ただし、国に関係なく結局は、一つ一つのバイオリンの個体をどう見るかでしょう。

投稿者:個人的な考え     投稿日時:2003/03/08 12:21  ---110.59.244

価格の安さは魅力でしょう。それから作りもわけの分からないいい加減なラベルの貼ってあるコピーものより安心で上ではないでしょうか。デメリットは・・・マイスターや工房の物以外は基本的に大量生産で個性に乏しいこと。音は一概にどうこうは言えないと思います。ご参考になれば・・・。

投稿者:個人的な考え     投稿日時:2003/03/08 12:44  ---110.59.244

今は国による差はほとんどないのではないでしょうか。中国の物も上質の物がありますし、イタリアにもいい加減なものがあります。実際にそのようなバイオリンを目にしています。名前だけの物が少なくありません。そもそもイタリア製であることが真実であるかどうか、ラベル自体があてになるか疑問です。国による差よりも作り手、つまりは作品で選ぶという考えにした方が良いのでは?ドイツの物にも良い物もあれば悪い物もあります。

Q:
投稿者:スタイナー夫人     投稿日時:2003/03/06 21:08  ---110.59.244

ドイツの「Antonius Bachmann 」という人について情報があったら、お教えください。

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2003/03/07 12:20  ---227.61.90

いらっしゃいませ、ストラッド店員です。

Antonius Bachmann 英文の資料にございましたので直訳いたします。

1716年生まれ、ベルリンで仕事をした。1800年に亡くなっている。
3年間Prussian Courtでリペアーマンとして働く。
ストラディ、ガルネリの考え方を主体として製作したが、アーチングに関してはクレモナ式ではなく、ハイアーチで板厚の厚い作品が多い。
ドイツのオーケストラのプレーヤに非常に好まれた。
金茶でニスで、素材にはこだわる。ギターも作った。

とあります。それでは!

投稿者:スタイナー夫人       投稿日時:2003/03/07 14:56  ---225.125.3

情報を大変ありがたく読ませて頂きました。資料からお察しするに、この作者のバイオリンはドイツでハイアーチということは、スタイナーモデルということでしょうか。ご面倒ですが、お教えて頂けると、大変ありがたいのですが。

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2003/03/07 15:10  ---227.61.90

英文の資料から推測すると、あくまでもストラディ、ガルネリモデルで、そこから独自の考えでハイアーチで板厚を採用していると読み取れます。スタイナーという文字は一文字もありませんので、違うと思います。なにぶん現物を見たわけではないので文からの推測だけですが。それでは!

Q:ロマーノのことで
投稿者:scorrazzare     投稿日時:2003/03/07 09:01  ---16.8.166

度々、すみません。ローマのGiuseppe Lucciという作者の日本での評価と、だいたいの価格を教えて下さい。宜しくお願い致します。

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2003/03/07 12:51  ---227.61.90

いらっしゃいませ、

Giuseppe Lucci 1910年生まれで亡くなったのが1991年。亡くなる直前まで制作活動をしていますので、モダンとコンテンポラリーをどちらともいえますね。

当店では扱ったことはありませんので値段を付けたことがないのですが、他のお店で何軒か販売しておりますので、価格と評価はそのあたりだと思います。それでは!