弦楽器 Q&A
弦楽器に関するいろいろな疑問にお答えします。
2023年12月31日をもちまして、新規投稿・コメントの書き込みを終了させていただきました。
5203件のQ&Aがあります。
Q:中国製(材料)の将来の信頼性について
投稿者:emine 投稿日時:2004/02/04 10:58 ---108.72.215
最近、コストパフォーマンスがよく物によってはヨーロッパ製の半値ぐらいで同等のものが買えるということで、中国製の楽器が注目されつつあります。私のチェロも中国製完全手工品です。(職人の腕はいいというふれこみです)でも、中国製楽器の歴史は浅いので、これから年が経つにつれてどうなるかが心配になってきました。
私の楽器の場合、30数万で、材料は中国の木のようです。作ってまだ1年半ですが、この間調整に持っていったときに、指板とネックが微妙にずれている(指板が縮んだかネックが伸びたか??)と指摘されました。触ったとき境目がつるっとしていなくて0.3ミリぐらいの段になっています。これは言われて初めて気づいたので、最初はどうだったのかはわかりません。
アンチチャイナのその職人さんは、中国の材料はヨーロッパのとは全然質が違うとか、乾燥が充分でない木を使ったりするから年が経つとだんだん狂ってくるとか、そして何よりも、ここ最近出回り始めて、まだ評価できるほどの歴史がないのだから、何十年後の将来までは保証できない、といいます。
ストラッドさんでもオリジナルの中国製の35万のチェロを出されてますよね。とても興味があるのですが、(今の楽器より良かったらぜひ欲しい!)この価格帯でも、将来までいい状態で弾けるのか、気になります・・・。
私の知り合いでも、初心者何人かに10万の中国製を紹介して、最初値段からは信じられないくらい良かったのに、1年足らずですべてネックが反ってきて、送り返して修理させたことがあるのです。
投稿者:ストラッド店員 投稿日時:2004/02/04 14:32 ---227.12.24
いらっしゃいませ、
まず中国製といっても一くくりで言えないと思います。
さまざまなレベルがあると思います。
また中国の材料ですが、100年後、200年後にどう状況になっているかは誰もわかりません。もし不安であるのならばやはり実績のある、イタリア製などを購入したほうが無難だと思います。ただし金額が張ります。
乾燥していない材木というのは問題外として
当店で何本か中国製を扱ってみて感じたことは、材料より技術がまだ成熟していないと感じる事があります。細かい所で「こうすればいいのになー」と思うことがあります。
当店の場合はそのような気になる点がある場合とことん時間を掛けて調整し直してからからお客様に販売するようにしております。それでは!
投稿者:弦喜 投稿日時:2004/02/04 21:40 ---115.112.194
中国製の楽器の材料を、独断ですが、3つに分類してみましょう。
1)ヨーロッパから輸入した木材を使用
2)表板はヨーロッパのもの、残りは中国のものを使用
3)すべて中国、あるいはシベリアあたりのものを使用
これに、
A)よく自然乾燥されたもの
B)人工乾燥のものあるいは充分乾燥されていないもの、
という条件をかけて、ざくっと分けて6パターンの材料があります。
手工品に限定して考える場合、職人は、というと
ア)クレモナなどで修行した正統派製作者
イ)その弟子たちでちゃんと楽器製作ができる人
ウ)その弟子で腕の悪い人または中国でなんとなくヴァイオリン作りをおぼえた人
くらいにわけられるのでしょうか。
1)(または2))× A)× ア)は、中国製として安く買えればお買得、少なからず、ヨーロッパなどに白木の楽器あるいは完成品として送り出されて、白木にはヨーロッパでニスが塗られ、イタリア製含めヨーロッパのラベルが貼られて、ヨーロッパの楽器として売られたりします。
B)のような材料のものの場合は、ご指摘のような不具合がおこる可能性大です。
中国製とはいっても、上記を組み合わせばわかる通り、玉石混合。大当たりもあれば、はずれもあります。(高価なものは少ないので大ハズレはありません。)
その他、少ない経験から感じていることは、中国製は、その本体の出来に比べ、駒・魂柱・ペグ・指板の、材質・製作精度・調整状態がよくないものが多いということです。
ですから、日本に来てから、きちんと調整してやらないと、その楽器の能力を充分発揮できないことが多く、仕入れた楽器店がきちんとその調整を行ってから販売してくれているのか、というのも購入の際の重要なチェックポイントとなります。
投稿者:emine 投稿日時:2004/02/05 11:40 ---108.72.215
ストラッドさん、弦喜さん、丁寧なご回答ありがとうございました。
ご指摘の通り、魂柱や駒は、買ってから今の状態になるまで本当に何度も調整を繰り返しました。
アンチチャイナでない別の職人さんからは、材料はなかなか良いようだがニスが悪い、細かいところを除けばなかなか美しく仕上がっている、など、まあまあといった評価でした。
すべてネックが反ってしまった10万の楽器と違って、幸い私の楽器は今のところ大きな狂いはなく、音も100万クラスのものと比べれば劣るものの、自分の力量を考えれば不足はありません。この先どう変化していくかは全くわかりませんが、とりあえずは楽器の持ち味を出せるように練習に励みたいと思います。そしていつかは、もっとグレードアップできればいいなあと思う今日このごろ・・・そのときはストラッドさんにお世話になりたいと思います。
中国製はホントにコストパフォーマンスがいいので、ストラッドさんの太鼓判の楽器ならぜひ試してみたいと思います!
Q:表板、裏板のにかわのはがれ
投稿者:fungi 投稿日時:2004/02/02 17:08 ---215.33.214
はじめて書き込みさせていただきます。
100年ほど前の、チェロを使っていますが、
ここ半年ほどの間に表板裏板のにかわのはがれが3箇所ほど発生しました。
そのうち2箇所は1月ほどまえに修理したのですが、
今日新たに1箇所はがれているのを発見したのです。
こういった短期間に頻繁に症状がでる場合、
その都度修理するべきなのか、
もしくは、たとえば表板裏板をいったんはずし
接着し直すというようなことをすべきなのか
ご教授いただけないでしょうか?
投稿者:弦喜 投稿日時:2004/02/02 21:28 ---115.112.194
できるだけ、表板、裏板ははずさないで修理する方が経済的ですよ。
例えば、ストラッドさんのところでの修理代は、トップページ→メンテナンスに入ればわかりますので、参考にすればよいのですが、表板、裏板を開けたときの修理代は、単純に剥がれの再接着に比べて、ゼロが一つ余分につくくらいかかります。
私の知っている工房では、剥がれがある楽器の修理を頼む場合、大抵はほかに剥がれがないかを確認して、必要があれば修理するようにすすめてくれます。
チェロは経験がないのですが、ヴァイオリンやヴィオラの場合、ニカワの剥がれは、表板、裏板の側板側周囲に沿って、例えばげんこつを握って少し力を緩めた状態にして、中指の第二間接の骨でコツコツと叩いていけば(タッピングといいます)、剥がれのある箇所は違和感のある音を発しますので、慣れればすぐに発見できます。
ブロック(ネック側とエンドピン側の支えになっている木)の部分の接着が剥がれていない限り、シンプルにニカワの剥がれの再接着を行うことをおすすめすます。
ある程度の長さを1単位として、何カ所再接着するかで修理代が決まりますが、数千円x修理箇所で済みます。
投稿者:fungi 投稿日時:2004/02/03 15:43 ---112.33.92
ご返答ありがとうございます。
前回(1ヶ月前)の修理の際、他に剥がれの箇所がないかチェックしてもらい
自身でもタッピングによる確認もしました。
最初の投稿で詳しく書くべきでした、お手間をとらせてしまったようです。
半年ほどの期間で、3箇所剥がれが生じたということは
例えば今後1年の間にさらに数カ所の剥がれが生じるのではないかと考えたのです。
楽器を購入した工房は遠方なので、剥がれを発見する度に修理しにもっていくのは
それにかかる時間、交通費等を考えますと、経済的に高くつくことになるだろうと
予想することができます。
長期間安定して楽器を使用するために、
表板をはずし、古いニカワを除去し、再度接着し直すという方法が考えられるのならば
多少の費用はかかっても、その方法を選択肢の一つとしてみよう思ったのです。
>ブロック(ネック側とエンドピン側の支えになっている木)の部分の接着が剥がれていない限り、
現在剥がれている箇所は、ネックの接合部のすぐ横ですが上記の部分に相当するのでしょうか?
投稿者:弦喜 投稿日時:2004/02/04 21:53 ---115.112.194
>多少の費用はかかっても、その方法を選択肢の一つとしてみよう思ったのです。
・数千円を何回かはらうことと、10万円以上を一気にはらうこと、どちらが経済的でしょうか。
・ニカワがしっかりついているところを剥がす時には、少なからず接合部にダメージが生じます。(運が悪ければ、板の一部が剥がれます。)開けずにすむなら、それに越したことはありません。
>>ブロック(ネック側とエンドピン側の支えになっている木)の部分の接着が剥がれて
>>いない限り、
>
>現在剥がれている箇所は、ネックの接合部のすぐ横ですが上記の部分に相当するので
>しょうか?
ネック接合部のすぐ横は、手や腕が触れやすく、また力も加わるところなので、もっとも剥がれやすいところの一つです。ブロック部分の浮きとは言えないと思います。
ブロック部分とは、楽器の真下の部分とか、ネック取り付け部のすぐ下のつもりで書きました。
投稿者:fungi 投稿日時:2004/02/05 10:10 ---112.33.92
>・ニカワがしっかりついているところを剥がす時には、少なからず接合部にダメージが生じます。
>(運が悪ければ、板の一部が剥がれます。)開けずにすむなら、それに越したことはありません。
ダメージを受ける可能性を考慮していませんでした。
ご助言ありがとうございました。
Q:消音器について教えて下さい。
投稿者:JNNA 投稿日時:2004/02/05 00:25 ---134.124.148
こんばんは!いつも楽しく拝見しております。
消音器についての質問なのですが、普段仕事後の深夜近くの練習になるために何らかの手を加えて練習せざるを得ないため、今の所弱音器+鳴りずらいと感じている芯のない弓を使用して練習しているのですが、消音器を買って練習しようか迷っているのです。
駒の振動を弱音器よりもとめてしまう消音器は、駒を傷めてしまうのではないか、楽器にあまり良くないのではないか、と感じているのですが、消音器を使ってもあまり楽器には負担がないのでしょうか?どなたかおわかりの方にお教え頂きたいのです。よろしくお願い致します。
投稿者:JNNA 投稿日時:2004/02/05 00:43 ---134.124.148
すみません!過去ログにいろいろなコメントがありましたね。
参考にしてみます。
Q:Charles Resucheについて教えてください
投稿者:anju 投稿日時:2004/02/01 20:27 ---184.222.157
15年程前に、ヴァイオリンを購入しました。
自分で購入したのではなく、当時教えていただいていた先生に選んで頂きました。
当時は、楽器のメーカーや製作者等には興味なく大事に弾いているだけでしたが、
最近、数年ぶりにまた楽器を弾き始めて、自分の楽器について知りたくなりました。
ラベルを見ると、
F.MEYNIEU,Luthier.BORDEAUX
Charles Resuche
eleve de Gand et Bernardel
Fecit Anno 1903, 131
と書かれています。
1903年製のフランス(ボルドー?)の楽器というところまでしか、私にはわかりません。
(読み方さえもわかりません)
これは、C.Resucheという方が製作した楽器なのでしょうか?
それとも、その方のコピーモデルなのでしょうか?
他に書かれている内容も、意味がわかりません。
どなたかご存知でいらっしゃる方、教えていただけませんでしょうか?
低音がよく鳴り響く楽器です。これからも大事に弾いていこうと思っています。
投稿者:ストラッド店員 投稿日時:2004/02/02 14:07 ---227.12.24
いらっしゃいませ、
真作かコピーかは解りませんがCharles Resucheさん資料にございましたのでお知らせいたします。
1858年Mirecourt生まれ、Didionの弟子で、ガンベルのお店でパリで働く。1890年Justin DiterのパートナーとしてEstabishedだお店を開く。1897年BORDEAUXにいく。1913年リタイア。
ストラディヴァリ、ガルネリ、アマティーのコピーで卓越した技術を発揮する。赤いニスが特徴。鑑定もしていた。
とあります。それでは!
投稿者:anju 投稿日時:2004/02/02 23:40 ---184.222.157
ご丁寧にありがとうございました。
Charles Resuche、参考になりました。
師匠であった方、Didionさんについても自分で調べてみようと思います。
確かに私のバイオリンは、仲間に”レッドバイオリン”と呼ばれる程、
赤い色をしています。
ちなみに、真作かコピーかという点は、どういう点で判断するのでしょうか?
価格でしょうか?(ちなみに15年程前に200万円弱程で購入してます)
それともラベルでしょうか?(手書きか否か)
あと、
eleve de Gand et Bernardel
というのは、一体なんですか?
本当に質問攻めばかりですみません。
お手数でなければ、ご回答いただけるとありがたく存じます。
宜しくお願いします。
投稿者:by orin 投稿日時:2004/02/03 08:53 ---13.138.250
ご参考までに、自分はこのように理解しました。
F.MEYNIEUは人の名前です。メニウあるいはメニュウとでも呼ぶのではないでしょうか。
そしてLuthierはご存知のとおり弦楽器製作者のことです。
シャルル・ルスュッシュはストラッドさんのとおりで、ネットの検索でも出ます。
eleve de Gand et Bernardelですが、eleve de は「〜の弟子」と訳すと思われます。
Gand et Bernardelはストラッドさんのいうガンベルで、パリの工房(楽器商?)で
ガン アンド ベルナルデルと同じことです。
投稿者:ストラッド店員 投稿日時:2004/02/03 13:00 ---227.12.24
>ちなみに、真作かコピーかという点は、どういう点で判断するのでしょうか?
鑑定です。
鑑定に付いては詳しい事が書かれているページが御座いますのでご紹介いたします。
http://www.sasakivn.jp/~sasakivn/qa/qualkantei.htm
超一流で有名な製作者の楽器であれば、値段でもわかる事があります。
このような楽器は時代ごとに市場相場というのが御座いまして、楽器の状態がよほど悪くなく市場相場の最低の半分以下の値段であれば、コピー等だと考えて間違いないと思います。もちろん例外もありますが・・
真贋を問う時はまず第一に販売価格が相場に達しているというのが大前提になると思います。また真作より贋作の方が評価が高い場合も多々あります。
非常に難しいですね。それでは!
投稿者:anju 投稿日時:2004/02/03 20:24 ---184.222.157
ストラッド様、orionさん、
すごくわかりやすいご説明ありがとうございまいした。
つまり、私の楽器は
F.MEYNIEUさんが、ガンベルの工房で1903年に製作した、
Charles Resucheのコピーであるということなんですね。
("131"というのは、きっと131本目のコピー楽器ってことでしょうか)
とてもスッキリしました。
製作した方が判明したことで、なぜか愛着を感じてしまいます(^^;
当時、楽器の購入をして頂いた先生は、高名なソリストで現在も活躍されています。
私の家の事情で予算を申し上げて、選んで頂いた楽器です。
音色も気に入っていますし、これからも大事に弾いていこうと思っています。
ちなみに、お時間があれば、、、、少し興味があるので教えていただけますか。
Charles Resucheさんの真作の金額は、相場はどの位なのでしょうか。
(幅はあると思いますが)
コピーが半額以下ということは、400万以上はするんでしょうか?
投稿者:ストラッド店員 投稿日時:2004/02/04 14:16 ---227.12.24
>Charles Resucheさんの真作の金額は、相場はどの位なのでしょうか。
資料を調べて見ましたが解りませんでした。すいません。
>コピーが半額以下ということは、400万以上はするんでしょうか?
コピーが必ず半額以下ということではありません。
半額以下であればコピーの可能性が高いですが
良いコピーであれば、それ以上の価格になりますし、
本物より評価の高いコピーというのもたくさんございます。
それでは!
投稿者:弦喜 投稿日時:2004/02/04 20:59 ---115.112.194
Charles Resucheのことがのっていましたので、カール・ヤロベックの楽器製作者辞典の文章をそのまま書きます。
Meynieu.F.; Bordeaux, 1900-13. Dealer in musical instruments, whose workshop was managed by Charles Resuche (Rの後のeにはアクセントマーク付き).
W.ヘンリーのヴァイオリン製作者事典は主にボルドー以前のこと、ヤロベックの記載はボルドーに行ってからのことを書いているようです。ヤロベックの記載を信じるなら、Charles Resuche は工房の経営者の名前ですね。なぜ、Meynieu.F.をDealerと言っているのかはわかりません。Meynieu.F.は、ボルドーでは、製作はやめて監督兼販売責任者だったのかも?
投稿者:弦喜 投稿日時:2004/02/04 21:12 ---115.112.194
先の「なぜ、Meynieu.F.をDealerと言っているのかはわかりません。」という記載は訂正いたします。Meynieu.Fはその通りディーラーだったようです。
カール・ヤロベックの楽器製作者辞典に、Charles Resuche自身の説明がありました。
ボルドーにて、Meynieu.Fの店をTook over(=引受けた、または乗っ取ったという意味?)
と書いてあります。
Charles Resucheのボルドー以前の経歴の説明については、W.ヘンリーの事典のものとほぼ同じです。
Q:どなたか教えて下さい。
投稿者:皿 投稿日時:2004/02/03 17:17 ---132.45.39
先日、カールヘフナーのヴァイオリンを手に入れたのですが、made in west germany1989製で型番はKH-6と記載されているのですが、調べてもKH-6というのはありませんでした。定価など、どんなことでもいいので分かることがあれば教えて下さい。よろしくお願いします。
投稿者:ストラッド店員 投稿日時:2004/02/04 14:10 ---227.12.24
いらっしゃいませ、
カールヘフナーKH-6ですが、現在では販売してないようです。
当時の定価が¥46000で、ヘフナーの中では一番お手軽なお値段ですね。
それでは!
投稿者:皿 投稿日時:2004/02/04 16:58 ---132.45.39
ありがとうございました。参考になりました。胸のつっかえがとれました。またよろしくお願いします。
Q:LUCA AGOSTINI
投稿者:Robert 投稿日時:2004/02/03 06:23 ---127.145.100
初めまして。
この掲示板は非常に勉強になり、いつも拝見させていただいています。
ヴァイオリンを始めてもうすぐ4年目の大学生なのですが、楽器ばっかり弾いてる毎日を過ごしています。
使っている楽器の身元がよく分からないので質問をさせてください。
ラベルには、
LUCA AGOSTINI
FECE CREMONA ANNO 2000
とあり、上に手書きでサインが書いてあります。
この人がどのような製作者か、もしお分かりになりましたら教えてください。
楽器屋さんによると、知り合いから「よく似た中国製を見たので中国製かもしれないかもしれないよ」という話を聞いたらしく、
イタリア好きで中国製はあまり好んでいない彼としてはあまり値段は付けられなかったみたいです。
ただ、クレモナの材料でクレモナの製法で作ってることは間違いないとは言っていました。
ネットでいろいろ調べてみても分からなかったので、質問させてもらいました。
情報が少ないかもしれませんが、よろしくお願いします。
投稿者:ストラッド店員 投稿日時:2004/02/03 15:23 ---227.12.24
いらっしゃいませ、
LUCA AGOSTINIさんですが、調べて見ましたが解りませんでした。すいません。
4、5年前のクレモナの製作学校の歴代の卒業名簿にものっていませんでしたので
比較的若い方かも知れませんね。
どなたか情報をお持ちの方いらっしゃいましたらよろしくお願いいたします。
それでは!
投稿者:Robert 投稿日時:2004/02/03 23:55 ---127.145.100
ありがとうございました。
製作者の方が若い方かもしれないとのことですが、
確かに楽器の様子からしても、なんとなく若いような気がします。
もちろん、2000年ってことで楽器自体が若いってこともあるでしょうが…。
当然お金を出せばもっといい楽器があるのは分かっていますが、
値段からすれば相当良い楽器だと思っていますし、大切にします。
Q:チェコのヴァイオリンのラベルについて
投稿者:つばさ 投稿日時:2004/01/31 17:33 ---132.28.41
いつも拝見させてもらっております。
以前、「チェコのヴァイオリンの製作者」ついて
質問させていただいたのですが、少しながらわかった事が
ありますので、何度もお手数かけますが、改めて教えて
頂ければと思います。
以前、「vlast Dohnal」と言う事で調べていただいたのですが
vlastはvlastimilの省略形であるというアドバイスを頂きました。
もし「vlastimil Dohnal」で何か判るのであれば
教えていただきたいと思います。
お手数おかけ致しますが、よろしくお願いいたします。
投稿者:ストラッド店員 投稿日時:2004/02/02 12:30 ---227.12.24
いらっしゃいませ、
前回同様、調べてみましたが解りませんでした。すいません。
どなたかご存知の方いらっしゃいましたらお願いいたします。
それでは!
投稿者:つばさ 投稿日時:2004/02/02 21:36 ---132.28.52
調べていただきありがとうございました。
何か判ればと思い期待で胸を膨らませていたのですが・・・
ここまでが限界でした。。。。
残念ですが・・仕方ないですね・・。
色々ありがとうございました。
Q:バイオリン購入について
投稿者:chizun 投稿日時:2004/02/01 01:27 ---185.152.166
以前こちらのサイトでヨーロッパでのバイオリン購入について質問させていただいたロンドン在住のものです。それ以降、日本在住の知り合いのバイオリニストの方に話を聞いたり、インターネットでリサーチをして、イタリアの新作バイオリンをロンドンの楽器屋さんで購入することに決めました。そこで、いざロンドンの楽器屋さんへ、と赴いたら、私が探しているようなバイオリンは、私の予算では全く足りない、と言うことが判明しました。
そのバイオリニストの方は、「イタリアの新作バイオリンならば50万程度の予算で購入できる」とおっしゃっていたのですが、ロンドンのバイオリン屋さんで5500ポンド(110万円)以上ださなければ、そのようなバイオリンは買えない、と一蹴されてしまいました。インターネット上の値段でも、50万円程度でそのようなバイオリンがトレードされているようですし、私が足を運んだバイオリン屋さんが特に高いところなのかと思い、他のところにも色々と聞いてみましたが、結果は一緒でした。
新作のイタリアンを購入するよう勧められたこと。また、私の夫と知り合ったのがボローニャだったこともあり、ゆかりの土地のものを購入しようと考えていたこと。以前このサイトでも弦一郎さん(でしたでしょうか)がボローニャにはすばらしい職人の方がいると読んで、ボローニャの新作を買おう、と決心したのですが、あまりの値段のギャップにがっかりしてしまいました。
ブランドとしてのイタリアのバイオリン等、色々な議論がこちらのサイトでも行われていますよね。参考にさせていただいた上で決めた結論だったのですが、2つ質問がございます。
1.知り合いの方に聞いたように、イタリアの新作バイオリンを50万円程度で購入することは可能なのでしょうか。ロンドンの値段が高すぎるだけなのでしょうか。
2.ボローニャを基点として活躍しているバイオリンの職人の方でお薦めの方はいらっしゃいますか?
特定の場所を決めて、そこのバイオリンを買おうとすること自体、無理があることだというのは、このサイトで読んだ色々な方の意見を聞いて重々承知しているつもりです。色々なバイオリンを試して、気に入った音色のものを買えばいい、というのは分かるのですが、あえてお聞きします。お返事がいただけるのをお待ちしております。
投稿者:弦喜 投稿日時:2004/02/01 08:50 ---115.112.194
最初の質問に対し、あくまでも私見ですが、
1)ロンドンの物価は世界一高い。有名な楽器店もあり、よい楽器も集まってきていると思いますので、楽器を探すにはよいところでしょうが、直感的に、日本並みの値段はとられるのではないかと推測いたします。以前の書き込みの回答にあったサザビーズ等のオークションでは安く買えますが、購入前に当たり外れを判断することは素人には難しいと思われます。ただ地の利を活かして、チャレンジする価値はあります。
2)サザビーズ等のオークションの結果金額等は記録に残っていますが、その価格は単に落札価格であって、まずオークション手数料15%以上をはじめとして、運送費、保険料、輸入時の税金、問屋のマージン、楽器店での調整費用、人件費や場所代の固定費、必要経費、将来のアフターサービスの費用、お店の利益、消費税(VAT?)等々がのっかったものが、お店での販売価格となります。従って、以前弦一郎さんが何度も書き込んでいらっしゃったように、日本の場合、オークション価格の3倍程度が売値となります。土地代、人件費、やVATが高いロンドンでも同程度ではないかと推定します。
3)クレモナの最近の製作者たちによるクレモナのブランドイメージを高める地道な活動の結果、日本を中心にブランドイメージが根付き、日本では名前の売れた人の作品は新作でも150〜300万くらいで売られるようになっています。2)と売値から、日本の楽器店が買い付けてくる現地価格は推定できます。それが現地での相場になりますので、ロンドンの楽器店が仕入れるといくらで売れるのか、想像してみてください。
4)上記ブランドイメージは、拡大してイタリアのブランドイメージにもなってきています。従って、他の有名製作地の楽器も同様に高いものになっています。従って、名の知れた製作者のものを100万円以下でちゃんとしたお店にて購入するのは難しいと思います。
5)地の利を活かし、イタリアまで行って、製作者に直接交渉して、製作してもらえれば、100万まででよい楽器が手に入る可能性はあります。
6)中国製にイタリアラベルを貼ったものが結構たくさん出回っています。安さを追求するあまり、まっとうでないディーラからそのような楽器を購入されませんように。
投稿者:chizun 投稿日時:2004/02/01 20:58 ---189.231.107
弦喜様
詳細なお答えをいただき、ありがとうございました。
確かにロンドンの物価は高いんです。日用品は、何を買うにも日本の倍以上、という感じです。バイオリンとは関係がありませんが、日本の100円ショップの真似でしょうか、最近1ポンドショップもよく見かけますが、売られているものは1ポンド(現在約200円)の価値もなさそうなお粗末なものばかりです。不動産価格も急騰して日本のバブルのような状態なので、土地代もきっとバイオリンの値段にたっぷり含まれているはずですね。
いずれにしても50万円では無理そうですね。皆さんのご助言で、オークションを狙うのもあきらめました。
ボローニャは年に1度は必ず遊びに行きますので、弦喜さんのアドバイス5も考慮に入れて、バイオリン屋さんめぐりをすることに決めました。
アドバイス6を肝に銘じながら、気長にバイオリン探索を続けます。
ご助言を頂きました皆様、本当にありがとうございました。
投稿者:セイジ 投稿日時:2004/02/01 22:29 ---249.187.10
ミラノ在住でパルマ音楽院でスコラベッツァに師事した知人の作家は、
バベーノバイオリン製作ナショナルコンクールで2位入賞の
実績がありますが、工房の出し値は50万と言ってました。
彼の楽器を斡旋している日本のディーラーは、5割のマージンを乗せて
予約注文を取っています。ご参考までに。
投稿者:いわな 投稿日時:2004/02/01 22:49 ---132.24.50
個人的な乏しい経験からコメントしたいと思います。
(海外のことはわかりませんが)
イタリア新作は、上限が250〜300万、ある程度知名度と技術のある製作者で150万以上。あまり知られていない人や、工房製で100万以下。イタリア製として売られている下限額が50万といったところでしょうか。この50万クラスには、製作学校を卒業後間もない人が作った楽器や、中国で木を削り、イタリアでニスを塗り、イタリア製としてラベルを張り販売するものがあるようです。(中国製などで、イタリアの有名な作家の偽者もあるようですが・・・)
ちなみに、中国製のバイオリンで50万クラスのもので、本当にいいものはイタリア製150万クラスに匹敵するできのものもあるようです。
安くてよいものを手に入れるのであれば、中国製は検討する価値はあると思います。しかし、財産価値としてのことも考慮すると、現状ではイタリア至上主義のような考えがあるので、イタリア製のほうが有利だと思います。今後、純粋に製作者の技術を評価するようになれば、少しずつ変わってくるかもしれませんね。
販売価格については、実売価格を考えて書きましたが、店の売り方によっては、本来の価格がわかりにくいところもあります。ストラッドさんのように、販売価格を明確にして売っている店もあれば、最初から値引きを想定して、高い定価を設定する店もあります。いきなり店に行って、店員に一声かけるだけで、50万も値引きするような価格設定では、本来どのくらいの値段で販売するべき楽器なのか良くわからないですよね。(僕の経験では、200万を超える定価の物で、そのようなことがありました)
以上、個人的に思っていることを書き込みましたが、おかしい点などあればご指摘いただけるとありがたいです。
そういえば、ストラッドさんのとこにあった(もう販売済み)のモラッシーの楽器は、1度弾いてみたかったです。
投稿者:bosco 投稿日時:2004/02/02 08:46 ---25.150.96
年に一度ボローニャか〜、いいですね。
友人がボローニャでヴァイオリン作ってます。彼はOttello Bignami師の学校を出た16人のうちの一人で、卒業後も師の元に残り、最後の弟子となりました。彼の作品は15000ドルくらいしますが、彼の工房では古いものの修理なんかもして売ってますので、ご予算内で気に入るものがあるかもしれません。彼のHPアドレス書いておきます。
http://www.brunostefanini.it/index2.htm
ボローニャにはクレモナとは違ったヴァイオリンの流れがあります。
La radici del suddesso della liuteria a Bologna(Florenus Edizioni)という本もあります。
投稿者:chizun 投稿日時:2004/02/02 20:01 ---30.252.76
皆様
色々なアドバイスを頂き、本当にありがとうございました。
ご親切、感謝感激です。
皆様のアドバイスを参考にして、なんとか気に入ったバイオリンが予算内で見つかればいいのですが、、、。
ストラッドさんも発言の場所を提供していただき、ありがとうございました!!!!
これからもますますのご活躍、お祈りしています。
Q:音楽の歴史etc...について
投稿者:パーバティ 投稿日時:2004/02/01 15:30 ---20.243.247
はじめまして。パーバティといいます。皆さんに質問があります。わけわかんない問ばっかりなんですけど、もし、知っている方いらっしゃったら教えてください。
1.NHKの時報(今はなくなったらしいんですけど)は、440Hzと880Hzの高さの音が4つ 使われていることで表現されています。どうして2つの高さの音が使われるようになっ たのでしょうか。
2.国際標準ピッチ(1点イ音)はどのようにして決められたのでしょうか。
3.指揮棒がはじめて使用されたのは、いつ頃、誰によってでしょうか。
どなたでもいいので、どれかひとつでも知っている方いらっしゃったら教えてください。
投稿者:ストラッド店員 投稿日時:2004/02/02 12:35 ---227.12.24
いらっしゃいませ、
今回のご質問ですが、不思議な事に過去にまったく同じご質問があります。
このページの上の「過去ログ検索」で「音楽の歴史」と検索してください。
当時わかる範囲で、お答えしております。
また、他の説などがございましたらよろしくお願いいたします。それでは!
投稿者:パーバティ 投稿日時:2004/02/02 19:26 ---20.243.247
過去のを見ました。もしかしたら、私と同じ学校の先輩が書いたものではないかと思います。実はこれ、毎年音楽の先生が2月に出してる宿題なんです。毎年同じ問題なので・・・。
Q:絶対音感の修得について
投稿者:ひまりぱぱ 投稿日時:2004/02/02 22:39 ---81.3.170
こどもが3〜4歳になったらVnを習わそうと思っています。ついては絶対音感の修得方法に
ついて誰かアドバイスいただけないでしょうか?ちなみに父親の私は小学校高学年から音楽(ピアノ・バイオリン)を始めたものの、絶対音感を得ることができなかったようです…
幼児用の分数バイオリンを選ぶのにサイズ以外では何を楽器選びの基準として考えたら宜しいでしょうか?
投稿者:ストラッド店員 投稿日時:2004/02/03 14:59 ---227.12.24
いらっしゃいませ、
絶対音感については、当然私も無いのでわかりません。
絶対音感がある方でいいアドバイスをいただける方いらっしゃいましたら
よろしくお願いいたします。
分数ヴァイオリンを選ぶ基準ですが、やはり予算ですね。
また量産品を選ぶのであれば、メーカーですね。
やはり有名なメーカーの方が安心ですね。
それでは!
投稿者:セロ轢きのGosh 投稿日時:2004/02/03 17:58 ---211.206.162
ひまりぱぱ さま、
「絶対音感」とは・・・・・・、パンドラの箱を開けてしまいましたね?
小生は、大人になって楽器を始めたアマチュアで、勿論ピアノも弾けませんので、音楽的にはひまりぱぱさんに遥か及ばないと思いますが、敢えて申し上げます:
弦楽器を弾くに当たって「絶対音感が必要だ」との意見には寡聞にして接したことがありません。 一方、「無い方が良い」という指摘は散見されます。 それから、「絶対音感は必要か?」と問い掛ける方は往々にして、絶対音感そのものの定義が曖昧だったりしますが、大丈夫ですか?
小生の思うところでは、少しでもアンサンブルをする気があるなら「絶対」なんていう考え方自体、邪魔なだけです。 アンサンブルとは互いに聴きあい、押し合い引き合いして歩み寄るものですから。
失礼な書き方ご容赦下さい。 「絶対○○」という言葉の一人歩きと、それを煽る一部の音楽・教育関係者の不見識(商業主義?)に、小生はどうしても怒りを禁じ得ないのです。
素人がこれ以上感情的に物を言っても説得力無いでしょうから、識見ある諸兄のフォローを乞い願うばかりです。
(ストラッドさま: 貴社HPに相応しからぬ撃的な文章で、削除の手間をお掛けするようでしたら誠に申し訳ございません。)
投稿者:gifu 投稿日時:2004/02/03 19:04 ---32.93.125
>ひまりぱぱさま
絶対音感は3〜9歳の間に音に触れることで身に付くと言われています。3〜4歳でVnをはじめれば特別な訓練などしなくても、自然とある程度の絶対音感が身に付くと思います。ひまりぱぱさんの場合は少しだけ始めた年齢が遅かったのかもしれませんね。
>セロ轢きのGoshさま
たしかに特に弦楽器を弾くのに必要というわけではないでしょうね。絶対音感を持っている人間からすれば絶対音感は「役に立つこともある」という程度です。なので絶対音感のあるなしにこだわりませんし、まして絶対音感の定義がなんであるか、などと深く考えることもありません。TVなどで採り上げられて、あごがれやねたみがいろいろな議論を生んでいるようですが、正直どうでも良いことだと思いますよ(私は絶対音感があります・・念のため)。
それよりも、ご自身にはない絶対音感を、もしも子供が身につけられるのであれば身につけさせてあげたいな、という素朴なひまりぱぱさんのお気持ちに応えたいなと私は思います。楽器を弾くに必要か必要でないか、ということはどうでもよいことです。ちなみにセロ轢きのGoshさんは、ご自身にお子さんが出来てVnを習わせたいと思った時、わざわざ絶対音感を身につけないように10歳ぐらいまで楽器に触らせない、なんてことはしないですよね?
投稿者:teku 投稿日時:2004/02/03 19:23 ---32.215.88
いつも楽しく拝見させた戴いております。
まったくの素人ですが、たまたま、少しその話が近くでも有ったもので、
書いてしまいます。でもまったくの素人の話なので、話半分以下で読んでください。
息子が二人います。上の息子は、幼稚園のときYAMAHA音楽教室に行きました。
そのとき絶対音感がつきました。下の息子は同じく幼稚園でYAMAHA音楽教室
に行きました。上は好きだったらしく、小学校4(5?)年生まで、それ以降はあまり
音楽には興味は示していません。でも絶対音感はあります。
下の息子は、余り好きではなかったこともあり、また始めた時期が少し遅かったので
絶対音感はつきませんでした。きいた話では、幼稚園年少か、年中組みあたりが境目ら
しいです。私の友人も息子、娘さんで微妙に遅く始めた方(3人ともバイオリン)は絶対音感
が付かなかったようです。微妙に早く(へん)始めた方はついてます。個人差はあるか
もしれませんが、時期が重要のようです。
ついでですが、ある人は絶対音感が邪魔をして、上の方を低ク取る(本人的には
合っている)傾向があって、苦労していたようです。鍵盤楽器では関係ないでしょうけど。
音大の聴音の試験にはいいですよね。息子のほうは和音も100発100中でしたから。
投稿者:gifu 投稿日時:2004/02/03 19:42 ---32.93.125
>tekuさん
個人差もあるので3〜9歳というのもあまり当てにならないかもしれませんね。絶対音感があるおかげ、というと、曲を聴いてすぐにそれを頭の中で楽譜にして同じ調でヴァイオリンで弾くことが出来る、というのはありますね。逆に、調弦をすべて半音下げてバロックのまねごとをやろうとしたら、書いてある音符と耳に聞こえる音のギャップに苦しんでパニックになったことがあります。パガニーニのモーゼ変奏曲もこわくて調弦をいじったことがありません(G線をBの音に上げて調弦する)。慣れれば問題ないらしいですけど・・。
投稿者:wt 投稿日時:2004/02/03 19:53 ---117.73.231
絶対音感に対して相対音感とか、移動ド読みというのが存在しますね。
私は絶対音感もなく、移動ド読みもできないので、耳に入ってくる音は全然わかりません。
自分で音をだして相対的にとるようにしています。
ですがそれですと、たとえば、Aの音が、少し低くて、それに気づかずに他の弦も合わせると、全体に低くなって、だけど五度は保たれているのでそのまま弾くときありますね。
自分では全然気づかないんですけど・・・。音感のよい友達に言われて気づきます。
私みたいな人はチューナーでないとチューニングができません。
ですので、絶対音感の人がうらやましい限りです。
でも、絶対音感の人だとやっぱり、バロックの半音下がった演奏に抵抗があるみたいですね。楽譜を見ずに聞くと大丈夫ですが。楽譜を見ていると目に入ってくる音と頭から入ってくる音がすべて短二度でぶつかって気持ち悪くて聞いていられないそうです。
投稿者:teku 投稿日時:2004/02/03 20:25 ---32.215.87
さきほど書き込みましたTEKUです。
ちなみに私は絶対音感皆無です。
小学校のときから、毎日5−8時間ピアノの音を聞いていたのですが
(弾いていたのではなく)、全然なしです。
投稿者:ひまりぱぱ 投稿日時:2004/02/03 23:28 ---81.3.170
皆さんありがとうございました。何にしろ自分にはない能力なので「絶対音感」という言葉の
意味すら曖昧なのも事実です。特別なトレーニングをしなくても一定の年次で音楽に触れれば
自然と備わる(個人差でしょうが)とまずは考えて良さそうですね。(我が家のピアノは443ヘルツでチューニングしてあるのでピアノばかり弾くと443の絶対音感になる??大切な時期に小生と毎日歌を歌ってたらとんでもない音痴になる???…やっぱり絶対音感て何なのか私にはわかりません…けど音楽は共通の趣味としてすきになって欲しい)
投稿者:あみだ 投稿日時:2004/02/03 23:45 ---126.77.159
こんにちは。いつも楽しく見させていただいています。
まず、私の音感ですが、厳密な絶対音感ありません。
レッスンで行う聴音や、流れている曲のメロディーを聞き分けるくらいの音感がある
といったところです。
(流れている曲ですが、楽器の曲の方が分かり易いです。歌は苦手です。)
私は、5歳からピアノを始めたのですが、一番最初にこれが’ド’だよと習った時に、
ひたすらその音を聞きました。ピアノが’ド’って言っている^^!ととても
驚きました。今から思えば、その時に自分の中で音の高さの基準出来たのだと思います。
もちろん、そのあとの練習で音の高さの感覚が身についていったのですが、
とにかく最初に驚いたのを覚えています。
ピアノのレッスンの聴音で困ったことは全くありませんでした。
どこかの本でも読みましたが、先生方を含めて多くの方が擬似絶対音感とのことです。
幼いうちに音の基準を体にしっかり染み込ませてしまえば良いのではないでしょうか。
でも、現在はバイオリンで他の方の音を聞いて合わせて行くのに四苦八苦しております。
投稿者:絶対に音感の無い男 投稿日時:2004/02/04 00:30 ---108.83.132
”絶対音感”というそのものズバリの本がありますよ!
著者:最相 葉月
発行:小学館
定価:1600円
ISBN4-09-379217-8
面白い本です。まだ途中までしか読んでませんがw
投稿者:弦喜 投稿日時:2004/02/04 00:44 ---115.112.194
ヴァイオリンの調弦はA(ラ)の音をまず合わせ、それと調和するように残りの弦をミ、レ、ソに調弦します。これを何百回、何千回と繰り返しますので、耳でその音を覚えてしまいます。慣れた音と違う高さの音が出ると、違和感を感じるようになります。ほとんどの人は慣れれば色の区別ができるように、目で見るのと同じくらい音を聞き続け、それが何であるかを教え込まれれば自然に覚えてきます。
語学のマスターと同じで、聴覚機能が形成される幼児期にそのような音を聴き続けると、その音程が早い時間で刷り込まれます。年とってからの英語のマスターは大変で、というのと逆で、例えば小さなころにrとlの発音を耳で覚えた人は無意識に区別できます。
同じく音程の微妙な違いも教えられればマスターします。
色で言えば、例えば赤といっても幅があり、これが標準/基準となる真っ赤、これは少し緑が入っている、こちらは少し青っぽい、などの微妙な区別が、訓練した人にはわかるけど、普通の人にはわからないのと近い気がします。
多くの場合、絶対音感があると言われる人は、上記のように経験と慣れにより判断基準ができた、疑似絶対音感を持った人です。
私の場合、小さい時に上記すり込みが行われ、常に音楽に接していた若いうちは、かなり厳密に音の高さを認識できましたが、普段音楽を聴かない/演奏しない生活となり、またバロックで半音低いものを経験したり、オーケストラで442Hz(私の刷り込まれたAはなぜか339Hzくらいでした)で弾いたりしている内に、最近音の高さが絶対的なものとしてわからなくなってきています。でも、調弦さえしてしまえば相対的には音程がわかりますので、まったく不自由なく演奏はできます。
音程というのは相対的なものなのです。ドミソと弾く時と、ミソシと弾くときのソの音の高さは、フレットのないヴァイオリンで弾くときは変わります。
調により、和音の構成音のどれであるかにより、またメロディーのどの位置づけの音であるかにより、微妙に音の高さを変えて、最も自然に美しく聴こえるところを紡いでいくのが、ヴァイオリニストの本領であり、ピアニストには真似のできない所なのです。
この微妙な音程の違いによる美しさの感性も、小さいときの方が身につきやすいと思います。これをマスターするには先生の力が大きいでしょうね。
投稿者:弦喜 投稿日時:2004/02/04 07:30 ---115.112.194
上の記載の訂正です。
339Hzと書いたのは、439Hzの誤りです。
標準ピッチと言われる440Hzよりほんの少し低い音程で覚えてしまっていた、ということです。
投稿者:セロ轢きのGosh 投稿日時:2004/02/04 10:32 ---211.206.162
gifuさま、
> Goshさんは、ご自身にお子さんが出来てVnを習わせたいと思った時、
> わざわざ絶対音感を身につけないように10歳ぐらいまで楽器に触らせない、なんてことはしないですよね?
ウチでは二人の娘がそれぞれ4歳からバイオリンをやっています。但し、プロにする気は全くありません。練習は毎日していますが、大抵は10〜20分で終わりです。 先生が固定ドで教えるので不安に感じることはありますが、幸か不幸か二人とも絶対音感が身に付いているようには見えません。 指を見せないで音階を弾いて聞かせると、何調でも「ドレミ〜」と歌いますので。
> 絶対音感があるおかげ、というと、曲を聴いてすぐにそれを頭の中で楽譜にして
> 同じ調でヴァイオリンで弾くことが出来る、
しっかりした相対音感と固定ドがあれば、あとは最初の音さえ決めれば何とでもなります。
ウチの娘も、「この曲どこから始めるの〜?」と訊いて、それさえ教えればあとは探り弾きで結構いろんな曲を弾いて遊んでいます。
ひまりぱぱ さま、
弦楽器をやるなら、オーボエやコンマスのAを(439だろうが443だろうが)ちゃんと取れること、完全五度が判ることや、完全五度に第三音をピタッ嵌め込めること(弦喜さんのコメント参照)が必須だと思います。 こういうのは所謂「相対」音感に属する能力です。 絶対音感はしばしばこの能力を阻害します。 特に、ピアノの鍵に固定された絶対音感ではその弊害は甚だしいでしょう。 更に、その絶対音感を「唯一絶対の正しい音感」だと思ったら致命的ですね。
絶対音感は「あれば便利」、相対音感は「必要」。 「あれば便利」なものを追って「必要」なものを失うのは本末転倒です。
ということを踏まえた上で、相対音感を阻害しない工夫をしながら絶対音感を身に付けるべきでしょう。
但し小生としては、しっかりした相対音感があり、固定ド/移動ドの使い分けができ、音叉を一本ポケットに入れておれば絶対音感なんて(普通にバイオリンやる上では)全く必要ないと思いますが。
投稿者:gifu 投稿日時:2004/02/04 13:03 ---32.93.125
>セロ轢きのGoshさま
身につける絶対音感というものが「ピアノの鍵に固定された絶対音感」のみであるならば弊害は確かにありそうですね。そこまで限定された音感は、音楽に触れずにただ単にピアノの鍵盤の音を寸分の狂いもなく正確に記憶するというというトレーニングでもしないと身に付かないとは思いますが、そういうものは必要ないと私も思います。
何を身につけるべきかとか絶対音感がなんであるかとは難しいですし、私も把握し切れていないところもありそうですが、私の状態(絶対音感とは言い切れないかもしれません)はこんな感じです。
1)442HzのAの音が音叉無しに取れる
2)音を聞いた瞬間に頭に音符が浮かぶ
3)楽譜に書かれた音を瞬時に頭の中で鳴らすことが出来る
4)メロディを思い浮かべる時は、自然と曲の調性が先に頭に浮かぶ
5)曲を弾く時は、調弦してそのあとはもちろん全て相対音で
6)メロディのわかりにくい曲、無調に近い曲の初見では相対的に音程を判断する時間的余裕がないので絶対音を使うことも
2と3は、一度Aの音を思い浮かべて相対的にとるとかいうことでなく、瞬間的に音を感じます。ただ、高め低めというのはわかりますがピアノの鍵盤に正確にあっているというわけではないと思います。4と5では、基準となる音を絶対音で取り、その後は相対的に音をとります(和音、メロディを意識して)。
と考えると基準音を決める時や相対的な音程が判断できない時に絶対音を使っているようです。でもこれって「絶対音感」があるというのとは少し違うのでしょうか・・? でも私的には便利なところもあるし少なくとも邪魔にはあまりなっていないようなので、この程度の「絶対音感」であれば身に付くのなら付けておいた方が良いのではと思います。
投稿者:セロ轢きのGosh 投稿日時:2004/02/04 13:15 ---211.206.162
絶対に音感の無い男 さま、
「絶対音感」(最相葉月)、小生も読みました。 面白いですね。
但し、僭越ながら言わせて貰えば、
(1) 絶対音感(だけ)を問題にしている本であり、「弦楽器奏者にとって必要な音感」という視点ではない(弦楽器弾きのために書いた本ではないのだから当たり前といえば当たり前ですが);
(2) 職業物書きの営業政策上やむを得ないのでしょうが、不必要にセンセーショナルな書き方になっている (よく見れば絶対音感の良い面も悪い面もそれなりに書いてあるのに、サラッと読んだ読後感としては「絶対音感のスゴさ」ばかりが印象に残る。)
という点は要注意かと。
小生に理解できないのは、「どんな音を聞いても音名で聞こえる」というくだりです。 世の中には音程感の無い音などいくらでもある筈。 極端言えばホワイトノイズなんてどう聞こえているのでしょうか?。 また、「I love you.」と言われて「ドソミ」とかしか聞こえないとしたら、これは「スゴイ」を通り越して精神病の領域でしょう。
絶対音感ある方の読後感をお聞きしたいものです。
(念のため繰り返しますが、小生自身この本はとても面白いと評価しています。)
ひまりぱぱ さま、
自分には絶対音感がないから子供には・・・という発想には、「お受験」に血道を上げる母親心理に近いものを感じて寒心しますが、
>音楽は共通の趣味としてすきになって欲しい
という思いは小生も同じです。 そういう意味では、
> 大切な時期に小生と毎日歌を歌ってたら
それが最高の音楽教育だと思いますよ。(プロを目指す人のことは知りませんが。)
投稿者:ひまりぱぱ 投稿日時:2004/02/05 00:09 ---81.3.170
子供の頃聴音やソルフェージュのレッスンが嫌いだったことを数十年振りに思い出しました(笑)。これだけ長く楽器と付き合ってきて、初見もそれほど苦になりませんが、未だに音符はあくまで記号であって音ではありませんし、楽譜をみても頭の中で正しい調性で音楽は流れませんし・・・まして持ち替えでVaを弾くなんて日にはそれこそ音を出してみて初めて「こんなことやってたのね」なんてもんですので(うまく表現できませんが)。やっぱり自分が無い能力には憧れるものですよね。
ところでストラッド様、
2番目の質問に関連してもう一つ御教授下さい。
年々大きくなる子供のサイズに合わせて分数楽器を買い換えていきますと、経済的負担もかなり
大きいのですが、メーカー物のサイズUPのための下取りというのは一般的にやることがないのですか?ストラッド様のHPでは対象外とされてますが…。もしそうだして皆様はどのようにサイズUPされていくのでしょうか?(
投稿者:ストラッド店員 投稿日時:2004/02/05 11:43 ---107.96.149
量産品の下取り保障というのは当店を含めて一般的にはみた事がありません。
ただ保障はいたしませんが、状態が良いものであれば(傷が殆どなく、駒やペッグの状態も良好の場合)当店を含めご相談にのるパターンは多いと思います。
良くあるパターンはご友人に譲ったり、教室内で回転させたり、最近ではネットオークションを利用するなどです。それでは!
投稿者:バイオ リン平 投稿日時:2004/02/05 21:48 ---179.58.87
くだらない事を一言。
以前所属していた楽団で、最後まで音程が合わなくても、まったく気にならない人のことを、「絶対ドン感」と呼んでいました。(笑)
今の楽団でも、ビオラで一人います。まずチューニングが、どう聞いても2〜3ヘルツ低く、皆は、彼のことを「バロックピッチ」と呼んでいます。
彼がトイレに中座すると、となりの人がすかさず442に合わせます。
当の本人は、トイレから帰ってきても、何事も無かったかのように、すまして弾き続けています。
合奏をする以上は、当然音程を合わせて、うつくしい音楽を作るのが最終目的ですが、アマチュアならではのこんな光景も、意外とほほえましいものですね。
投稿者:awesome 投稿日時:2004/02/06 13:36 ---44.5.114
絶対音感ですか。以下「擬似絶対音感」として私の思うところを書き込みます。
私は三歳からピアノを習っていたので絶対音感はあります。
http://www.zlab.mcgill.ca/supplements/AP_test.html
みたいな音あてクイズで外したことはありません。ヴァイオリンでも442Hzは調弦した後チューナーで確認するとほぼ確実に当たってます。楽器でない物音をドレミで聴くことも可能です。しかし何人か書き込まれているように、音楽をやる上でより重要なのは相対音感だと思います。
そこで気になることがあるのです。
http://psyche.ge.niigata-u.ac.jp/Psyche/Miyazaki/Papers/Report1999/Report1999.html
であるように絶対音感の獲得は相対音感獲得の阻害要因になるという意見です。私はこれに全面的に同意しますが、それは私も相対音感の獲得がうまくいかなかった人間でメロディーを絶対音高で処理する傾向が強いために、五度下を歌えとかとっさに言われると混乱してしまうような場合が、いつもではないが結構あるためです。もちろん絶対音感も相対音感も完璧な人も大勢いるでしょうが、絶対音感を身につけさせたいとお思いになるならば相対音感が身に付くまでを視野にいれないと私のような中途半端な能力をもつ人間ができてしまいます(笑)
投稿者:かめ 投稿日時:2004/02/06 21:30 ---126.71.233
絶対音感って、どこまでを要求するんでしょうね。
厳密に数ヘルツの違いまで要求するんでしょうか。
弦楽器や管楽器での数ヘルツの違いはわかりますが、ピアノの調律の数ヘルツの
違いまでは完璧にはわかりません。
ちなみにhttp://www3.kcn.ne.jp/~susumu-o/mr-bear-crash/onnkann.htmlにあるような
音感テスト程度ならパーフェクトです。でも、パソコン上のスピーカーを通してでの
ヘルツ数の微妙な違いは非常にわかりにくいですね。
投稿者:かめ 投稿日時:2004/02/06 21:46 ---126.71.233
>小生に理解できないのは、「どんな音を聞いても音名で聞こえる」というくだりです。>世の中には音程感の無い音などいくらでもある筈。 極端言えばホワイトノイズなんて>どう聞こえているのでしょうか?。 また、「I love you.」と言われて「ドソミ」
>とかしか聞こえないとしたら、これは「スゴイ」を通り越して精神病の領域でしょう。
これは、「音名で聞こえる」ではなく、「音名に当てはめることが出来る」と考えた
ほうがいいと思います。たしかに音名に当てはめることなら可能です。
あと自分の場合は、音楽が流れてくると、頭の中に五線譜が浮かびます。歌謡曲でも
なんでも、曲として聞こえるより五線譜として頭に浮かぶので、正直邪魔だと思う
こともたくさんありますよ。
投稿者:バイオ リン平 投稿日時:2004/02/07 00:43 ---179.58.87
もう少し書きます。
ヘルツの違いまで聞き分けられる、とありましたが、その場合の音程は、やはり、ピアノに用いられる、平均律なんでしょうか?そうであるならば、絶対音感の人たちで、その音程で和音を作ると、厳密には濁ってしまう事になりますね。
実際、調律されたピアノでドミソを同時に弾くと、濁ってしまう事は、よく知られています。その意味で、故・芥川也寸志さんが、「音楽の基礎」という本の中で、「もっとも美しい和音は、高度の技術を持った弦楽四重奏で実現される、」と書かれていますが、その通りでしょう。
以前、ブラバンでチューバを吹いていて、平均律でなく、純正調(たとえば、ドミソのミをすこし低めにとる、というもの)で音程をとる練習を、だいぶやらされました。
その練習で、指揮者から、「合奏の場合、根音(和音の基礎の音、一度の和音なら、ドミソのドの音)から自分の出す音までの距離感を、しっかりつかんでください」と言われました。つまり、ドの音を聞いて、きれいにハモるミや、ソなどの音を早く、正確にとる練習をすることが大事だそうです。そうすると、合奏向きの、相対音感が養われ、どの調性でも、キレイにハーモニーを作る事ができます。(私は、いまだドン感ですが(^^; )
練習としては、東響のクラの方の指導によると、ドの音を聞いて(チューナーや継続音の可能なキーボードなどで出しながら)、頭の中でイメージしながら、ミやソなどの音を出してみて、出だしの和音が濁る時間を短くなるよう、何度も繰り返すと、出だしから濁らず、キレイな和音がでるようになるそうです。
N響アワーなどで、トランペットの方のアップを見ると、楽器を支える左手の、親指や薬指を、音によって微妙に管を抜き差ししていますが、あれは、純正調で和音の音程を合わせるため、音程調節しているんです。
もっとも、平均律の絶対音感のある人なら、和音を作るとき、自分が和音のどの音を弾いているかで、音程をわずかに上げ下げすることは、容易でしょうね。
投稿者:弦喜 投稿日時:2004/02/07 08:08 ---115.112.194
絶対音感の話、皆さん興味があるのか盛り上がっていますね。
別のホームぺージで同じような話題の発言集がありました。
http://tkynx0.phys.s.u-tokyo.ac.jp/torii/music/onkan2.html
ピアノの音程等について一言。
ピアノの調律はA=440Hzや442、演奏会では443など指定される場合もあります。電子ピアノでは普通440Hzが標準状態です。
ピアノは平均律と言われていますが、聴いたときに自然に聴こえるように鍵盤の右方向は少しずつ高めに、左方向は少しずつ低めにあわせます。中央部付近ではわずかな差ですが、左右に行くほどほど強調してその差をつけます(ストレッチまたはピアノチューニング)。電子ピアノでもピアノチューニングがデフォルトです。従って周波数で見るとオクターブは倍々の関係にはなりません。
一方ピアノは弦3本で1音を表現します。3弦は微妙に調弦が変えられて、結果微妙にうなりが発生し、その時間的な変化がピアノの持続音に色気を与えます。ハンマーでの打撃音、暫くしてからの安定した周期的なうなり状態の音、その中間のかなり複雑に変化する過渡期の音にわかれ、音色だけでなく調感上の音程感もかなり変わります。
調律師によりストレッチも3音の調弦の具合も異なりますので、ミクロで見ると、ピアノといってもこれがピアノの音程といった絶対的なものはなく、一台一台異なる相対的な存在と言えます。
ですから、学習によりドレミファで音程を覚えた擬似絶対音感であれば、自分がよく聴いた音(多くは自分のピアノなど)がベースである幅を持っているのでしょう。私は、本当の絶対音感保有者は、その音が何ヘルツであるかを小数点一桁以上の精度でチューナーのように当てられる人だと個人的には思っていますが、自然界では、倍音成分含め時間的に変化する複雑な周波数分布になっている音がほとんどですので、自分の思う基準音でない音が閉じられない耳からあちこちで鳴っている状態は耐え難く、気が狂いそうになるのではないかと思います。(時間とともに色を変えながら変化していくのを見るのに近いので。)
極論でしたが、音の高さのだいたいその辺というのを経験上覚えていて、自分なりの判断基準をもっていることが、絶対音感がある、ということでしょう。