Introduction

弦楽器 Q&A

弦楽器に関するいろいろな疑問にお答えします。

2023年12月31日をもちまして、新規投稿・コメントの書き込みを終了させていただきました。

5203件のQ&Aがあります。

Q:ヴァイオリンの駒についての質問です。
投稿者:点子     投稿日時:2004/02/08 22:37  ---115.128.126

過去ログにも似たような質問があったのですが、質問させて下さい。
ヴァイオリンの駒を弦の張り替えのときに割ってしまい、新しい駒を付けて貰ったのですが、以前より固く、きつい音になってしまいました。音量は、大きく明るい音になりました。
割れてしまった駒が手元にないので、よくわからないのですが、前の駒より厚みがあるような気がします。メーカーはAUBERTのもので、木目は指板側がヒョウ柄のように点々が多く、テールピース側は縦の木目で指板側に比べると荒い感じです。
これまで、一度も駒を変えたことがなく、ヴァイオリンのこともよくわからない素人ですが、音が変わったのがどうしても気になってしまいます。まだ、新しい駒を付けて、一週間程度で、練習も一日に1時間半程度しかしていません。弾き込めば、柔らかくまろやかな音になるものでしょうか?それとも、駒自体を変えなくてはならないのでしょうか?

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2004/02/09 15:21  ---107.96.149

いらっしゃいませ、

>弾き込めば、柔らかくまろやかな音になるものでしょうか?
可能性としてはあると思います。

>駒自体を変えなくてはならないのでしょうか?

厚さが問題だとすれば、交換は必要なく、少し削ってうすくすればすむと思います。
どうしても気に入らない場合は、切った職人さんにご相談すれば、心より応じてくれると思います。それでは!

投稿者:かめ     投稿日時:2004/02/09 18:21  ---196.104.75

書き込まれた内容からすると、この駒はオーベルトのSuper-Luxeという駒だと
思います。
この駒の材質は、プラタナスの木で、他のオーベルトの駒よりも固い材料です。
このことが音に影響していると思われます。

きちんとした職人に駒を製作して頂いたのなら、いたずらに駒を薄く削るのは
危険です。必要最小限の厚みにまで削ってある場合が多いからです。
駒を薄くすれば確かに柔らかな音になりますが、それは、芯のある柔らかな音
ではなく、弱々しい隠った音になってしまいがちです。

投稿者:点子     投稿日時:2004/02/09 18:42  ---115.128.126

お返事ありがとうございました。参考にさせて頂きます。
それにしても、音の調整って大変なんですね。私が行ける距離にある唯一の弦楽器屋さんには、職人さんがいらっしゃらなくて、楽器を送っての調整になるので、ちょっと不便ですが...

投稿者:点子     投稿日時:2004/02/09 19:09  ---115.128.126

かめさまご意見ありがとうございました。

>きちんとした職人に駒を製作して頂いたのなら、いたずらに駒を薄く削るのは
>危険です。必要最小限の厚みにまで削ってある場合が多いからです。
>駒を薄くすれば確かに柔らかな音になりますが、それは、芯のある柔らかな音
>ではなく、弱々しい隠った音になってしまいがちです。
とのこと。もしかすると、前の駒が薄すぎた可能性も出てきました。新しい駒に変えて、まず最初の印象が、なんて存在感のある駒なのかしら・・・だったのです。

弾きこめば音が柔らかくなるかもしれない可能性について、ストラッド店員さまには
>可能性としてはあると思います。
とのご意見を頂きましたが、どなたかご経験がお有りの方はいらっしゃいますか?

投稿者:弦喜     投稿日時:2004/02/09 21:38  ---115.112.194

まず駒ですが、指板側の豹柄と、テールピース側の縦の木目が、濃い色ではっきり見える場合は、LUXE以上のグレードになりますので、上等な駒であろうと想像します。

駒を薄めに削った場合、少ない経験からすれば、音は明るくきつい目(鋭敏あるいは神経質な音)になります。音の鈍い楽器には、薄目の駒が良い結果を与える場合があります。
薄すぎる駒は経験がないので、弱い音、柔らかい音になるかどうかはわかりません。

ですから、以前とおなじレベルの職人の方が削り調整したとすれば、厚めになったことで、音が固く、きつく、明るくなることはないように思います。

以下、可能性としてあげますが、
1)以前の駒の状態がよいものではなく音が鳴りきっていなかった(少しぼけた音になっていた)のが、今回きちんと作られ、足もボディーにフィットするようになって、楽器本来の鳴り方をするようになったのを、耳慣れないためきつく感じている。
2)魂柱と駒の位置関係が、駒を変えた時に変わった。あるいは、駒を製作した職人さんが、駒にあわせて魂柱位置も再調整した。それにより、高音と低音のバランス、あるいは響き方が変わった。(話をきく限りでは、以前の調整状態が良くなかったのではないか、と思います。)

普通は、その楽器の能力を最大限に発揮させて、全弦において、大きく、明るい、はっきりした音を出すように、駒も魂柱もセッティングしますので、普通であれば良くなったというべきものを、以前の音とのギャップにまだ馴染めずに驚いている可能性が最も高い気がします。
明るく、はっきりした音を出すのは難しいのですが、逆にそれをぼかしていくのは、魂柱の位置調整で割に容易にできますので、どうしても馴染まなければ、そのような調整も可能です。

投稿者:あい     投稿日時:2004/02/10 02:25  ---5.172.61

 それと、魂柱の位置がずれた可能性があります。駒交換や魂柱の位置によるセッティングが
通常です。が、割れた原因にはあらゆる可能性があろうと思います。ただの老朽なのか、事前に
どこかにぶつけた衝撃がだんだんと進行し、駒の破損につながったか...etc

 で、新しいスレッドを設けた方がいいかとも思いますしたが、新たな側面を質問したい
です。「魂柱の長さ」です。軽い衝撃で魂柱の位置がずれたとするならば、魂柱の長さが
その楽器に対して短いと思います。勿論、長くすればすべていいとは一概に言えません。

 駒の性質は、わたしも非常に興味ある所です。が、駒の種類やグレードも大切ですが、
最低でも



 魂柱の太さ・長さ・種類(グレード)
 魂柱の位置
 駒の種類(グレード)
 駒の立てる位置


という順番でやるべきだと、私は思っています。


<蛇足>

魂柱の位置より、魂柱の長さの方がはるかに影響があるように思います。

投稿者:弦喜     投稿日時:2004/02/10 22:01  ---115.112.194

あい様、

魂柱の長さに関する研究レポートが下記にあります。
興味深い内容ですので、ご覧になってはいかがでしょうか。
http://www.sasakivn.jp/~sasakivn/report/stimmstockhoehe.htm

過去、数十本の中古楽器を駒をはずした状態で輸送(航空便にて)していますが、受け取った時には、半分強の楽器の魂柱が倒れていました。(包装形態は様々なので、包装にも依存するとは思いますが、サンプル数が多いので傾向はわかります。)
倒れなかった楽器の場合、魂柱が傾いたり、位置がずれているような形跡はあまりありませんでした。長めであるためにきつく挟まれているものと、魂柱の切断面がきちんと上下のカーブとあっていることによって密着度が高いものが、倒れずに残っていたように思います。
倒れていたものは逆に、短いものと、面がきちんとあわずに点で支えられていたもののようです。そのようなものには、細い、材料がよくないなどといったものが多かったです。

それから想定すると、魂柱がよい状態に整備された楽器は、2割程度ということでしょうか。(中古楽器だけでなく、新品楽器をみても手工量産品の魂柱の状態はよくないものが多いです。)
弦楽器工房できちんと魂柱をつくってもらう場合は、個人的には長さについて注文をつけたり、気にしたことはありません。適切な長さが当然と思っているからでしょうね。音に注文をつける場合、主に位置を、次に面がきちんとあっているかを気にしながら調整してもらっています。

投稿者:あい     投稿日時:2004/02/11 01:50  ---5.172.61

弦喜さん



 ご返答ありがとうございます!佐々木工房のTextは存じ上げています。
非常にためになる論文や研究テーマがあり、あのようなお仕事をされていると
は、ただたた素晴らしい!!!と感じます。  



 最近、魂柱を安物の楽器で実験いたしました。1台だけのデータですが、
弾いている感触も録音も長さによって、すべて違う結果で、驚きました。
私は調整という分野は全くの素人なのですが、その素人がうなずけるほどの
もので、魂柱の長さの方が、位置よりも楽器へ影響を強く伝えると思いまし
た。無論、わたしが実験したのは、高級なテーマで(職人さんレヴェル)の
「位置」や「長さ」というのではなく、単純に「長さも重要そうだ!」というだけですが。。。



 
 で、魂魂の長さは、職人さんはどう決めているのでしょうか(しりた〜ぃ)。
長年で得たカンとか才能とかでしょうか。(すごく幼い質問ですみません-0-)




あい


 

投稿者:点子     投稿日時:2004/02/11 23:38  ---115.128.126

弦喜さま、あいさま、ご意見ありがとうございます。

楽器屋さんに確認したところ、駒はデラックスとのことでした。
魂柱は倒れなかったので、魂柱の位置は調整してません。また駒の位置については、駒の側面中心がf字孔の内側の刻みと合っていないのですが、f字孔の位置が違うのか、それとも刻みの位置が違うのかもよく分かりません。
楽器を買ったのが小学生のときで、同じ教室の人から譲ってもらったノンラベルのものなので、自分の楽器について何も知らないのです。最近になってレッスンを再開し、いろいろと気になり始めた...という感じです。

投稿者:弦喜     投稿日時:2004/02/12 00:20  ---115.112.194

f字の内側の刻みは、表板上端から測って195mmが標準です。
また、ネックはナット(前駒とも言われ、スクロール側で弦4本を支えるように溝を切ってある黒檀のパーツ)の下端からボディーまでが130mmが標準です。
従って、上記比率は3:2になるのが基本です。

駒は、普通は上記標準位置のf字内側刻みに合わせて立てます。
(3:2が弦長に対する基本と考えれば、駒の弦を支えている指板側端面であわせるのが正しそうなのですが、誤算の範囲と考えて駒の側面中央あたりで位置あわせを行うことが多いと思います。)
f字内側の刻み位置が、上記標準からかなりずれる場合は、駒位置は仮想的においた正しいf字内側の刻み位置に対応する位置に立てることがあります。この場合、実際のf字の内側刻みと駒位置は、ずれます。
一度、その位置関係を測ってみてはいかがでしょう。

古い楽器で最近演奏は再開した、ということから考えると、やはり調整によって本来の明確な強い音が出るようになったのに対して、まだ馴染んでいない可能性がもっとも高いですね。

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2004/02/12 12:21  ---107.96.149

>魂魂の長さは、職人さんはどう決めているのでしょうか

基本はありますが、各職人さんごとに考え方は様々だと思います。
楽器が違えば長さも変わりますし、きつさ、位置、また接地面の問題が複雑に絡み合って位置や長さが決められますので言葉では説明できないものです。
長年で得たカンや経験、才能というのももちろん含まれると思いますし、奏者とのコミニケーションによっても立て方が変わる思います。それでは!

投稿者:点子     投稿日時:2004/02/12 22:47  ---115.128.126

>f字の内側の刻みは、表板上端から測って195mmが標準です。

私のヴァイオリンのf字の内側の刻みは193mmでした。駒のテールピース側がちょうど195mmで、弦喜さまが教えて下さった位置、

>駒位置は仮想的においた正しいf字内側の刻み位置に対応する位置に立てることがあります。

とも違う位置でした。その位置がベストだったのでしょうか・・・?

投稿者:弦喜     投稿日時:2004/02/12 23:02  ---115.112.194

f字の内側刻みまでの距離(=ストップ)193mmは、誤差の許容範囲内だと思います。
それに対し、駒がテールピース側で195mmということは、駒の足の幅が5mmとすると、だいたいf字の内側中央と一致するように思いますが。1mm程度は誤差も範囲です。
以前の情報から、f字の刻みから駒位置がかなりずれているのかと思ってしまいましたが、新たな情報からすれば駒は問題ない位置に立っているように思います。

今回の職人さんは腕が良くて、楽器が良く鳴るようになったと思った方がよいでしょう。

投稿者:点子     投稿日時:2004/02/13 01:38  ---115.128.126

f字の内側の刻みと駒の側面中心の誤差1mmと少しでした。
>1mm程度は誤差も範囲です。
と教えて頂き、安心できました。ありがとうございました。

Q:日本人の製作者について
投稿者:なお     投稿日時:2004/01/27 14:04  ---125.0.77

娘のバイオリンを買い換えたのですが、ラベルにDOBASHI tokyoと書いてあります。(下のお名前は思い出せません)
音色もよく娘も大変気に入っているようです。
当方地方にいますのでなかなか東京に出ることは少ないのですが、
娘と出ることがあれば作者の方にお会いしてみたいと思っています。
ただ、たぶん製作者だと思うのですがDOBASHI様のことが全くわかりません。
どなたかわかる方がいましたら何か教えてください。

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2004/01/28 11:11  ---205.131.141

いらっしゃいませ、

DOBASHI tokyoさんですが、調べてみましたがお名前を見つけることが出来ませんでした。すいません。
どなたかご存知の方いらっしゃいましたらよろしくお願いいたします。
それでは!

投稿者:Geiger1951     投稿日時:2004/02/06 16:09  ---233.192.117

土橋さんという製作者をひとり存じ上げています。3年ほど以前中野駅南口から徒歩3分位のマンションにあった工房を訪ねた記憶があります。私が拝見したのはヴィオラでした。
このDOBASHI tokyoさんが同一人物かは不明です。仮に同一人物であれば「日本弦楽器製作者協会」の佐野さん(札幌在住)のお友達です。もし興味がおありなら、製作者協会のサイトでアドレスを探して佐野さんにお尋ねになればよいでしょう。

投稿者:かめ     投稿日時:2004/02/12 18:11  ---196.104.75

この方、土橋政之さんではないでしょうか
中野で工房を開いていらっしゃるようです。

サラサーテという雑誌に紹介が出ていました。

Q:ハルダンガーフィドル
投稿者:ヴァイオリン弾きの母     投稿日時:2004/02/11 09:51  ---18.226.181

おはようございます。
ストラッド様、かわいい年賀状をありがとうございます。
ところで、フィドルです。私達家族は「ロードオブリング」がとても好きなのですが、「二つの塔」でセオデン王のテーマの楽器が気になっていました。昨年末、DVDを手に入れて、共鳴弦のついた「ハルダンガーフィドル」とわかりました。いろいろ調べてみたりしたのですが、雲をつかむような感じです。
「実物を弾いてみたい」という息子たちの希望はさておいて、ごらんになった方、弾いたことのある方、いらしたら、是非感想をお知らせください。

投稿者:通りすがり     投稿日時:2004/02/11 11:17  ---228.109.239

去年、スウェーデンから来日した女性フィドルデュオの演奏を聴きました。
一人は普通のフィドル、もう一人の方がハルダンゲル・フィドルを弾いておられました。5弦で、さらに共鳴弦があるので計10(9かも?)弦の楽器でした。
通常のバイオリンよりもう一弦、低音の弦があり、ちょっと大きめでしたが、
迫力があって、素敵な音でしたよ!(私も弾いてみたかった。)
この楽器には直接関係ないんですが、彼女たちはフィドルを弾きながら、歌っていて
こうやって歌の伴奏に使いながら、楽しむんだな〜と感心しました。
(その上踊りそうでした)

また、昨年発行の弦楽雑誌「サラサーテ・2号」のフィドルのページにも少しだけ
紹介されていました。
ネットでは、「ハルダンガー」より「ハルダンゲル」で検索されたほうがたくさん引っかかると思います!
大した情報じゃなくて済みません。

投稿者:弦喜     投稿日時:2004/02/11 12:16  ---115.112.194

eBayオークションなどを見ていると、Hardangerfiddle は、結構頻繁に出品されています。

写真を見る限りでは、
・5弦+共鳴弦5本
・弓はヴァイオリンのものを使っているようである。
・指板に、タイルのような装飾が施されているのが多い
・ボディーにも装飾が施されているのが多い。
 → 白木に近いニスのボディーに装飾が映えて、結構はでな楽器です。
・スクロール部は渦巻きではなく、特徴的な動物の顔がどの楽器にも
 おなじようについている
 (犬のようでもあり、鳥のようでもあり、馬のようでもあり、
  私には何の動物か特定できませんでした。)
・サイズは、ビオラよりもヴァイオリンの感じ。

ヴィオラ・ダモーレとヴァイオリンを足して2で割って、バイキング風の装飾にこった感じの楽器です。

上記オークションであれば、一ヶ月くらい注目していれば多分出物があり、北欧での値の知れた製作者のもので30万円くらいまでで、また作りの雑な安いもので10万円くらいで入手できるように思います。

投稿者:yumi     投稿日時:2004/02/12 09:00  ---10.79.36

こんにちは。ハルダンゲルヴァイオリニストの山瀬理桜さんのインタビューが、
昨年12月号のストリング(レッスンの友社)に載っています。
この方は11月に科学技術館で開催された弦楽器フェアの(株)アート・ユニオン
(サラサーテという雑誌を発刊しています。通りすがりさんがお書きの雑誌です)の
ブースで弾いていらっしゃいました。
幸運にもすぐそばで生演奏を聴くことができました。
普通のバイオリンに比べて響かない、素朴な感じ(あの会場だからそう感じたの
だと思います。静かな場所で聴きたかったな。)でした。
CDもその場で売っていましたよ。

投稿者:ヴァイオリン弾きの母     投稿日時:2004/02/12 15:58  ---18.226.154

通りすがりさま、弦喜さま、yumiさま。
ありがとうございます。
思いもかけずたくさんのお話をうかがう事ができ、感謝します。息子たちは、昨夜こちらを読んで「世の中には物事を知っている人いっぱいいるんだねえ」などと申しておりました。
上の息子は、値段を具体的に知ることができたので、母を見つめる目が・・・。
ハルダンガーで検索してもヒットしないわけもわかりまして、日本語は難しいですね。
もしか、手に入れることができたらと、家族の期待も高まりました。
ストラッドさまでは扱っていらっしゃらないのでしょうか?

Q:Guicciardi
投稿者:音吉     投稿日時:2004/02/09 05:51  ---10.45.243


G.C.Guicciardi(1969年頃)の楽器を購入したいと思っています。
理由はこの時代のGuicciardiは師匠Poggiの影響を強く受け、Poggiとそっくりの
姿・形、強い音をしている、Poggiなら1000万は下らないが、
Guicciardiなら半額以下でPoggiの音が手に入る、
と聞いたからです。
この評判に関する感想をお聞きしたいと思います。

またGuicciardi氏はイタリアのヴァイオリン製作者協会の会長で商才にも長けており
縁起の悪い話ですが彼が亡くなられた場合、彼の作品は高騰するだろう、
との噂も聞きました。そういう事もあって買えなくなる前に探して手に入れたいと
思うのですが日本での相場はどれくらいでしょうか。
400万くらい用意してれば買えるのでしょうか??

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2004/02/09 15:41  ---107.96.149

いらっしゃいませ、

Guicciardiは1940年生まれですから29歳の時の作品になります。
彼の楽器の評価は過去ログにございますので是非参照してみてください。
「Guicciardi」で検索すると見つかります。

資料ではモダンヴァイオリンのカテゴリーになりますが、ほとんどコンテンポラリーに近い楽器ですね。
ある資料によるとモダンヴァイオリンのレベルでは満点5点で2点の評価でした。
日本の小売相場は200から300というところだと思います。それでは!

投稿者:音吉     投稿日時:2004/02/10 14:56  ---10.45.243

ストラッド店員さま、ありがとうございました。
質問ですが、
29歳の作品、というのは一般的な作家にとってどのような位置付けになるのでしょうか。
また、習作レベルの作品が師匠の影響が色濃く出ているという理由で価値を持ち、
結果的に値段が上がることはあるのでしょうか?

ある資料で5点満点で2点というのは製作は巧くはないという評価ですね。
にも関わらずGuicciardiの人気が高いのは何故なのでしょうか。
差し支えなければ「ある資料」とは何でしょうか。

ログ検索もいたしました。
ここの皆さんの楽器に対する意識の高さに心底驚かされました。
弦一郎さん、その他による感想は、まさに私の知る音の評判と同じものでした。
非常にフットワークが良くパワフルというGuicciardiの個性は、反面、録音やオケには
不向きでしょうが、ここぞというときのソロ用として、また将来性のある楽器を弾き込んで
行くという目的のもとにサブで所有するには面白い楽器ではないかと思ったのです、、、
ただ私が聞いた噂で「400万円以上してた」とのことでしたので、
余りの高値に悶絶してた次第です。

Guicciardiについては最近あまりいらっしゃらないようですが、
勝手ながら弦一郎さんの登場を待ち望んでおります。
もしよろしければ直メールにてお話をお伺いしたい位です。
(弦一郎さ〜ん!)
ストラッドさんの方でも2〜300万円で小売することがあれば
ぜひ教えていただきたいです。

投稿者:G線     投稿日時:2004/02/11 01:00  ---45.149.3

Guicciardiは協力者も使わず一人で製作しているため、年数本しか製作せず、注文しても10年待ちのようです。
工房の売価が400万なので、日本での販売価格は500万を超えるのではないでしょうか。
晩年のPoggiの作品はほとんどGuicciardiが制作してたという話も聞いたことがあります。

投稿者:Sprungli     投稿日時:2004/02/12 11:38  ---82.251.225

Guicciardiの楽器の良し悪しはわかりませんが、Poggiとの関係が触れられたので、一言。
「GuicciardiはPoggiの弟子、ということで上手に売り出したが、
実際にはPoggiとの接点はきわめて短期間で、また関係も悪かった。
このためとてもPoggiの後継者とはいえない」という話を聞いたことがあります。
この種の噂話はあまり好ましくないと思いますが、
「晩年のPoggiの作品はほとんどGuicciardiが制作してたという話...」
を読んで仰天しました。
真偽は不明ですが、上記のような話もある、ということをお知らせしておきたいと思います。

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2004/02/12 13:11  ---107.96.149

>29歳の作品、というのは一般的な作家にとってどのような位置付けになるのでしょうか。

人それぞれ違うと思いますが、一般的にはこの世界では初期の作品の部類だと思います。

>習作レベルの作品が師匠の影響が色濃く出ているという理由で価値を持ち、
結果的に値段が上がることはあるのでしょうか?

これはなんともいえませんね。最終的には個人の作品なので個人の評価になると思います。

>「ある資料」とは何でしょうか。

東京音楽社の「楽器のの辞典 ヴァイオリン」です。
市場価格もこの資料ですが、少し古いので現代では「400万」でもおかしくないと思います。
モダンヴァイオリンの名だたる製作者と比べられていますので2つ星ですが、実質はコンテンポラリーの範疇に入ると思いますのでコンテンポラリーの評価としては上位に入ると思います。それでは!

Q:E線の裏返り
投稿者:えま     投稿日時:2004/02/10 23:31  ---2.252.41

過去ログにもあったのですが、いまいちよくわからず、再び質問をすることをお許しください。
E線を激しく弾くと開放弦が裏返ります。とくに和音(例;D線でソ、A線でド、E線開放弦でミなど)を激しく連続して弾くと必発です。シェーラザードの4楽章のソロの和音が典型です。
過去ログでは、指弓をしっかり身に付けることと、ゆっくり丁寧に弦を捕まえて弾くこと、新作ではありがちなこととご回答頂いていたのですが、私はバイオリン歴13年なので指弓もできているように思うのですが・・
(_ _)やはりまだまだ修行が足りないのでしょうか!?シェーラザードの4楽章のソロの和音はやはり激しく弾かないと、ゆっくり弾くわけにはいかず・・。いろんな方に相談したのですが、どれも納得いきませんでしたので、どうかアドバイスをお願いいたします。(> <)。。

投稿者:まさぐちる     投稿日時:2004/02/12 11:58  ---188.13.210

こんにちは。
E線の裏返りは、ほとんどの場合弾き方ではなくて楽器側の問題のようですよ。
ひっくり返りにくい楽器でわざとひっくり返るように弾こうとしてもなかなかひっくり返りにくいですが、
ひっくり返りやすい楽器だと誰がどういう風に弾いてもひっくり返ります。

私の楽器も大変ひっくり返りやすく随分悩みましたが、楽器の特性が大きいようです。
調整である程度おさえることは出来ましたが、楽器の響きもおさえる方向になってしまい
結局は元に戻してもらいました。。

楽器の響きを殺さずに手っ取り早く解決するには、ひっくり返りにくいE線を使うという方法です。
経験上、ひっくり返りにくさは、

ピラストロNo.1>オイドクサのアルミ巻き>普通のスチール>金メッキスチール

という順番でした。ゲージ(太さ)の違いも多少影響しますが(細い方がひっくり返りにくい)、
上記の銘柄や材質の差の影響の方がずっと大きいようです。
ただ、オイドクサもNo.1も音色が独特なので好みに合うかどうかは
わかりません(No.1は嫌いという人も多いです)。先日入手した、新製品の
「Kaplan Solutions Non-whistling」もNo.1と同じくらいひっくり返りにくいですね(国内では未発売?)。

Q:バイオリン カールヘフナーのラベルについて
投稿者:たんたん     投稿日時:2004/02/08 18:26  ---149.212.111

大変申し訳ございません。
バイオリンのカールヘフナーのAnfengerのラベルについて
所有されてる方はどのように記載されているか教えていただけないでしょうか?
また、カールヘフナーに贋作は存在するのでしょうか?
よろしくおねがいいたします。

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2004/02/09 15:14  ---107.96.149

いらっしゃいませ、

私自身見たことがないので総代理店に聞いて見ました。
K.H
Anfenger 年代
とのことです。

ヘフナーの贋作というのは今まで聞いたことはございません。
ヘフナーに限らずメーカー製ヴァイオリンには贋作というのはないように思われます。
それでは!

投稿者:たんたん     投稿日時:2004/02/09 19:00  ---149.212.3

ありがとうございますとても助かりました。

投稿者:i-da     投稿日時:2004/02/11 14:40  ---12.110.191

気になったので書きます。
ストラッド店員さんがいうように、量産品のバイオリンの贋作はないと思ってます。

ただ以前こんなことがありました。
私が譲り受けた楽器でカールヘフナーの小さいシール(ラベル)が貼りかえられたものでした。
左f字孔下にある大きいラベルには製造年月日とサインしかなかったので
「KH-○○○」は右f字孔下にある、小さいラベルに記されてるだけでした。
どうやって貼りかえられたものか分ったかと言うと、
弾いてみら絶対違うだろう・・・と自分自身感じ、工房へ持っていきました。
工房の方も弾いてみて「個体差があるから断言はできないけど」と前置きをつけた上で
音の質がラベルの記載されているKH-○○○より遥かに低いことを指摘されました。
更に追求しようと楽器を預けて帰ると、携帯にすぐ電話があり、
「小さいラベルだけ膠ではなく木工用ボンドみたいなもので貼られてる。
恐らく他の楽器のラベルを取って張りなおしたんだろう。」とのことでした。

そんなこともあるんだなあと社会勉強になりました。
譲ってくれた人に聞いたら「自分も人から譲ってもらったものだから分らない」と言われました。

Q:弓のフロッグの上
投稿者:まりも     投稿日時:2004/02/10 15:16  ---122.174.216

こんにちは。
今日、ふと弓のフロッグの真上の毛の裏側をみると
(毛の根元の裏側)木の部分が出ていました。

弓は数本持っているので他のものを見てみると
木はフロッグ上のリングの部分にすっぽり入っています。

これは木の部分が、抜けてきてるように感じるのですが
どうなのでしょうか。

もしそうなら放っておくといつか
抜けてしまうのでしょうか。

ちなみに弓はヴィオラの弓です。

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2004/02/10 17:08  ---107.96.149

いらっしゃいませ、

>これは木の部分が、抜けてきてるように感じるのですが
どうなのでしょうか。

その通りだと思います。弓の張りすぎや、何らかのアクシデントがある場合に起こります。

>もしそうなら放っておくといつか
抜けてしまうのでしょうか。

可能性としてはあります。
毛替えをしたお店に持ち込んで見てもらったほうがいいと思います。
それでは!

投稿者:まりも     投稿日時:2004/02/10 21:58  ---122.174.90


やっぱり、抜けてきてるんですよね・・・。
いつからなのか覚えがないのでちょっと怖いです。

さっそく、毛がえをしているお店に行ってきます。
ありがとうございました。

Q:チェロについて
投稿者:ROD     投稿日時:2004/02/09 22:28  ---194.192.144

チェロを始めようと思っています。しかし、あまり勇気がなくて・・・。
音楽はあまり得意なほうでないし、楽器もほとんど扱った事が無いし・・・。
そんな私でも出来ますか?

投稿者:3/4 チェロ太郎     投稿日時:2004/02/10 01:38  ---179.58.87

これからチェロを始めたいとのこと。
僕の経験からいうと、ぜひやっていただきたいです。
確かに、楽典的なわずらわしさはあるかもしれないけど、自分なりに楽しめるレベルになれば一生の財産です。
僕も、多少の音楽の心得はあったものの、31才から始めたので、不安はありました。
でも、今になれば、思い切ってやっていてよかった、と思います。

一つだけ、自分の経験からアドバイスがあります。
最初のうちは、出来るだけ先生について習った方がいいです。
それも、初心者に分かりやすく、丁寧に教えてくれる先生を探す事です。
(楽器屋さんに聞くと、いろいろ情報を持っています)
音階から始まって、教則本をやっているだけで、すごく楽しいです。
僕のばあい、なんとか10年ほど続いて、ヘタながら、ベートーベンの田園や、チャイコの弦セレを演奏できるまでになりました。
今後も、チェロと末永く付き合っていこうと思っています。

そんなことで、RODさんも、自分の出来る形で、チェロ仲間に加わる事を、お待ちしています。

投稿者:cello lover     投稿日時:2004/02/10 15:19  ---255.184.226

私も20歳の頃からチェロを始めました。
コメントをすること自体お恥ずかしいレベルではありますが、ヴァイオリン、ヴィオラと比べて比較的自然な体制で演奏できるチェロは、大人になってから始める方も結構多いように感じます。知り合いでも50代、60代から挑戦されている方がたくさんいるのです。(なんと!70代からはじめたかたもいらっしゃいます!)

私もチェロ太郎さんの意見と同じで、最初は丁寧に教えて下さる先生につくことをお勧めします。変なくせがついてしまうと、直すことに後々まで苦労し、演奏できる範囲に限りができてしまうのかと思うのです。自分の歌、声の代わりに楽器に歌ってもらうなら、やはり基礎をきちんとすることがとても大切だと思うのです。

正直始めて間もない頃はボーイングだけの練習が苦痛な時もありましたが、そこを乗り越えると、今では仕事中も練習したくてしたくてたまらない、そんな状態です。
是非是非、一緒にチェロを演奏しましょう!魅力にきっとはまるはずです。

Q:カーボン製の弓について
投稿者:toshi     投稿日時:2004/02/08 22:45  ---211.228.244

先日工房を訪ねたところ、カーボン製の弓を紹介されました。非常にコストパフォーマンスに優れているので初心者にもお勧めということですが、いかがでしょうか。

投稿者:よしこ     投稿日時:2004/02/08 23:02  ---45.19.66

色々な意見の人がいると思いますが、私の場合、2ヶ月ほど前に冗談半分で、たった200ユーロのカーボン弓を買ったのです。これが大当たりで、1500ユーロのそれまでメインだったフェルナンブコ弓より気に入って、毎日使っています。

投稿者:弦喜     投稿日時:2004/02/08 23:07  ---115.112.194

過去に同じ内容で、意見含めてかなりの書き込みがなされています。

このページの上の過去ログ検索から、例えば「カーボン」で検索してみてはいかがでしょうか。

Q:チェロの弦が切れた・・・
投稿者:木村     投稿日時:2004/02/07 22:31  ---184.71.170

今月からチェロを習い始めた完全初心者です。
今日、チューニングをしようとC線の糸巻きを
ぐるぐる回していると、突然ブチッ!と切れました。
一番太い弦なのに。
あとから考えたらテールピースに付いているアジャスタで調整
すれば良かったのですが・・・。
なんておバカなんでしょう。
このチェロ弦、ギターの弦と比べるとずいぶん高価の
ようですが、張替えは難しいのでしょうか。
コツとかあったら教えて頂きたいのです。

投稿者:3/4 チェロ太郎     投稿日時:2004/02/08 01:15  ---179.58.87

チェロのC線が切れたとのこと。
A線はよくやりますが、さすがにC線は珍しいですね。
僕も、新品のC線を張っていて、ブチッと切れたことがあります。
そのときは、ナット(糸巻きの下の、弦を支える部分)の切り込みの角が鋭くなっていて、そこの摩擦で切れたようです。そのときは、新品の弦と無料で交換してもらい、切り込みをすこしヤスリで削ってもらって、事なきを獲ました。

弦の張替えのコツというのは、あまり専門的には知りませんが、やはり、弦の通る道に、極端に鋭利な角が無い事を楽器屋で確かめてもらって、張るときは、ペグ(糸巻き)から、出来るだけまっすぐになるように巻き取るのが良いと思います。そのとき、ペグに手ごたえを感じるぐらいに調慮Kを感じたら、やはり少しずつ丁寧に巻き取るのが良いでしょう。

なお、アジャスターはあらかじめ緩めておいて、巻き取りはすこしだけ低めにしておき、最後はアジャスターでチューニングする、というのが、僕のやり方です。
新品の弦を張ると、最初のうちはだんだん低くなるので、何度かアジャスターでチューニングするようにします。ペグを必要以上まわさないようにするためにも、アジャスターは、緩めておくと便利です。

投稿者:3/4 チェロ太郎     投稿日時:2004/02/08 01:20  ---179.58.87


先ほどの書き込みで、調慮K→張力が正解です。

投稿者:teku     投稿日時:2004/02/08 21:36  ---132.136.24

いつも拝見してます。
関連質問みたいですいませんが、自分では、弦を新規に張るとき、最初にぺグ穴に弦を通して
そに次の(たとえば、C線の場合)一度向かって右側の方に巻き始めてしばらく巻き、
次に穴の左側に戻してまた巻きます。多分GUITARのときか、コントラバスの時の習慣で
こうしていますが(GUITARは弦がはだかのナイロン線だったりして滑りやすいので)、
他の方はどうしていますか。教えてください。
ちなみに、弦をはるのは、歯車がないのでギターや、コントラバスより簡単だとおもって
います。コントラバスの場合は、電動の弦巻き機械があるぐらいですから。