Introduction

弦楽器 Q&A

弦楽器に関するいろいろな疑問にお答えします。

2023年12月31日をもちまして、新規投稿・コメントの書き込みを終了させていただきました。

5203件のQ&Aがあります。

Q:アドバイスありがとうございました
投稿者:考える人     投稿日時:2004/05/23 23:23  ---216.4.91

4月12日に投稿した中学生です。お礼が遅くなりすみません。
先輩の皆さんありがとうございました!
頑張ってます。
この前、学校行事で3日弾けませんでした。
家に帰りバイオリンを持った時、幸せだと思いました。
僕を支えてくれる母には感謝してます。
なにより先生には感謝しきれません。
僕は無理はしていません。音楽が好きだから。
だから勉強も頑張っています。
また悩んだ時、皆さん相談にのってください。
ありがとうございます。

Q:ヴァイオリンの肩当てについて
投稿者:Mam     投稿日時:2004/05/20 23:30  ---29.241.87

長く趣味でヴァイオリンを習っているのですが、数年前にGillというメーカーの
肩当てを手に入れ、これが私の楽器にとてもフィットして気に入っていたのですが、
先日不注意でこの肩当てを壊してしまいました。
同じ物を手に入れたいと思っているのですが、メーカーが他社に吸収された(?)という
話で、私が行った楽器店では現在は同じものを手に入れることができないとのこと。
吸収したという会社の肩当ても試したのですが、形が合わずにすぐ外れてしまいます。
難しい話ですが、これを手に入れる方法はありますでしょうか?
材質は木で、カーブはS字ではなく1カーブのバナナ型です。
どうぞ宜しくお願いします。

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2004/05/21 12:25  ---227.12.244

いらっしゃいませ、

Gillの肩当ですが、現在日本で購入するのは不可能に近い状態です。日本の商社さんでも手に入れられないのが現状です。正直言いまして現在もGillの肩当が作られているかも不明です。ただGillの楽器などは現在でも日本に入ってきているようです。それでは!

投稿者:鈴木珍事     投稿日時:2004/05/23 21:18  ---190.126.151

Bonmusicaを試されたことはおありでしょうか?角度や、カーブを自分で曲げて、かなり調整できます。スチールなので音質の変化があるかもしれませんが個人的には私に最もよく合う肩当てです。

Q:弦から悲鳴が!!
投稿者:千菜     投稿日時:2004/05/21 18:50  ---125.98.131

こんばんは。変なタイトルですいません。
今日、部活でチェロのA線を弾いていたら、「キーーン!」「ギャア〜〜」と悲鳴が出たんです。きつい金属音のような感じです。前から気になっていたのですが、少し今日は気になって質問しました。弦はプリムで、8ヵ月使っています。松脂はヒルアンドサンのダークです。
ほかの弦は普通の音が出ます。どうしたらいい音になるのでしょうか?
どなたか教えてください。

投稿者:ヒロ     投稿日時:2004/05/21 18:54  ---11.81.240

弦の端をチェックしてみましょう。
駒に接触しているところとか指板の端とか。
傷がついてるようなら交換しましょう。

投稿者:千菜     投稿日時:2004/05/23 17:15  ---125.98.131

返信ありがとうございます。
とりあえず、先輩からも「弦を取り替えてみたら?」と言われたので、傷はついていないのですが、取り替えようかと思います。やっぱり弦の性質によって、音色も変わるのかもしれないです。弾き方は少し考えて見ます。

投稿者:the merry fiddler     投稿日時:2004/05/23 20:09  ---1.195.111

きっと弦の断末魔の呻き声でしょう。
弦を張り替えられることをお薦めします。
以上

Q:スズキの中古バイオリンについて
投稿者:さと     投稿日時:2004/05/22 00:36  ---14.207.158

はじめまして。
スズキの中古(No.330 の 1/8サイズ、1985年製、調整済み)を譲り受けようとしているのですが、ちょっと疑問があり、教えていただけると幸いです。

指の押さえる個所に細長いシールを貼ったのですが(ギターのフレットのように)、そのまま押さえると、どうもG線とD線では音がやや高めになってしまうのです。つまり、正しい音を押さえるためには、シールが少々斜めになってしまうのですが、楽器としてこれは正しいのでしょうか。

また、駒が、現在はf字孔のほぼ切れ目の位置にありますが、よく見ると過去に、それより指板寄りに、約1センチの幅にわたって、細かく動かした跡があるのも気になります。

機械生産もので約20年経っているのってどうなのでしょうか。楽器として狂いはないのでしょうか?
もし狂っているとすると学習用には適さないと思いますので、いっそ新品を買うべきか、と迷っています。よろしくアドバイスお願いいたします。

投稿者:by orin     投稿日時:2004/05/23 00:48  ---130.50.125

弦は新品でしょうか?
楽器のサイズの点から(要するに1/8であれば指の位置は本来微妙であるはず)と、
駒の位置をご存知であるということから考えて、
単に弦が古くて使用できない状態になっているのではないでしょうか。

Q:楽器の性能
投稿者:ゆきこ     投稿日時:2004/05/20 23:45  ---117.97.193

いつも不思議に思っているのですが、楽器の性能(音量、反応の速さ等)を決める一番大きな要素はなんなのでしょうか?
ヴァイオリンはある程度は基準となるサイズが決められていますし、構造自体も精密機械のように複雑なわけでもないですよね。それなのに、一台一台を比べると明らかな能力の差や個性があることが、とても不思議なのです。素人にはわからないような、奥深いなにかがあるのでしょうか。
そもそも、製作技術や情報伝達の速さ、工作機械の能力もストラディバリの時代とは桁違いに進歩をしている現代においては、最高の性能を備えた楽器をいくらでも安価に量産出来そうなものだと思うのですが、、、。

皆様の御意見を聞かせてください。

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2004/05/21 12:39  ---227.12.244

いらっしゃいませ、

>楽器の性能(音量、反応の速さ等)を決める一番大きな要素はなんなのでしょうか?

これは諸説様々あります。当店でも常に考えている事なのですが、
行き着くところが、ある一定レベルの製作技術と材料とエージング(経年変化)が上手く重なったものが「イタリアンオールド」と呼ばれる楽器になるのではないかと考えています。イタリア地方だけに素晴らしいヴァイオリンがたくさん出現したのは、イタリア人の工作技術が他の国の方の工作技術に比べて桁違いで優れていたというのは不自然で、単純にイタリア地方に素晴らしい材料があったと考えた方が、私は納得しやすいですね。

現代最高の材料といわれているものとストラディヴァリ、ガルネリなどが使用した材料も違う思います。同じものを作ることが出来ないので、上記作家さんなどの作品が桁違いに高いお値段で取引されていると考えています。

この意見は当店の一つの考え方で一般的にはまだ謎とされています。
それでは!

投稿者:弦喜     投稿日時:2004/05/21 23:11  ---115.115.226

新作が、オールドイタリアンと異なる点は、
・経年変化
  150年ほどで、やっとオールドらしい響きに育ってきます。
・表板の厚み
  オールドは、テンションの低いガット弦にて低いピッチで優しく鳴らされている
  うちに、薄い表板が経年変化で硬化して強度を持つようになり、今に至っています。
  新作でその厚みを真似すると、強度不足のため数年で鳴らなくなるようです。
・ニス
  これは、クレモナの秘密があったという説もありますし、単に混ぜ物なので新作もかわらないという説もあります。
  音に影響するのは木に直接塗る下塗りのニスで、これが経年変化で木と強く結合しています。
従って、250年後にストラディヴァリと同じ音が出る可能性のある楽器は作れますが、新作で同じ音が出る物は作れないのです。

なお、グァルネルは、多くの作品で同じ丸太からとった表板が使われていますので、その木材がずば抜けて素晴らしいものであった可能性は否定できません。

また、彼らは木の性質を知り尽くしていたので、木の外観、叩いたときの音、刃物の歯のあたる感触等で、削り方などを最適に調整したと思われます。モラッシが冬の新月の時に切られた木がよい、といっていますが、当時はそのようなことが常識であり、木を見るとそのような材料かどうかも見分けられたのでしょう。
ベストの削り方は、木に応じて変えるべきであり、工作機械で計算通り均一に削ることが最高の性能を生むとは言えません。(見た目が精密で綺麗な楽器はできるでしょうか。)
なお、現在手工品の荒削りは機械を使うかもしれませんが、最終的には人の手で削って仕上げているので、機械は時間短縮には貢献していますが、精度アップには貢献していないように思います。

投稿者:ゆきこ     投稿日時:2004/05/22 01:32  ---117.120.188

ストラッド店員さま、弦喜さまコメントありがとうございます。

ストラッド店員さま
>イタリア人の工作技術が他の国の方の工作技術に比べて桁違いで優れていたというのは不自然で、単純にイタリア地方に素晴らしい材料があったと考えた方が、私は納得しやすいですね。

なるほど、ストッラド店員さまの仰るような地方特有材料説?なら、わたしも納得しやすいです。

弦喜さまは、本当に博識ですね。弦喜さまのコメントは、丁寧でわかりやすいので、初心者の私はとても助かります。
私は単純に楽器をサイズや精度だけで考えてしまっていました。材質が木材なのですから、当然その材に応じたベストの削り方があるわけなのですね。新作とオールドとの相違点のお話も、大変興味深く読ませて頂きました。

良い楽器とは数字だけでは計れない、いろいろな要素が正しく良い方向に絡みあった結果、出来るものなのですね。勉強になりました。

投稿者:Geertz     投稿日時:2004/05/22 18:16  ---216.106.2

新聞でチラッと見ただけなのでかなりあいまいですが、面白い記事だったので参考になれば幸いです。
確かアメリカのclimatologistとbotanistの共同研究で、17〜18世紀のイタリア北部の森林に対するその当時起こった気候的な寒冷期の影響を調べたものでした。dendrochronology(年輪年代学)的に調べると、その当時のイタリア北部の森林は寒冷期により大変木の密度が高くなっているそうです。ストラディバリウスやガルネリに使われている木材はどれもそういう材質だそうです。
もしこの研究が正しいとすれば、こういった気候条件を経験した楓やスプルースなど(?)を含む森林を見つけられればよい楽器ができるのかもしれません。

Q:ラベルについて
投稿者:Hiromi     投稿日時:2004/05/20 20:40  ---196.9.209


初めてですが、ヴァイオリンのラベルについて調べているうちに、こちらのページにめぐり合えて、感動しています。
早速ですが、
MODEL STRADVARI
Lippold Hammig
Marknaokirchen(SAXONY)
というラベルのようなのですが、これから何かわかりますでしょうか?

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2004/05/21 12:18  ---227.12.244

いらっしゃいませ、

ラベルの情報が正しいとすると、SAXONYヴァイオリンですね。
Marknaokirchenは世界で一番ヴァイオリン族の数が作られた町といえると思います。
いわゆる大量生産の町なのですが、その中でもファミリーに分かれていまして

Hammigというファミリーも有名です。ただLippold Hammigという方は資料にのっていませんでしたので、もしかしたら関係ないのかも知れません。
ストラディヴァリモデルのヴァイオリンです。それでは!

投稿者:Hiromi     投稿日時:2004/05/21 13:10  ---5.13.159


お調べいただきありがとうございます。お返事が大変早くて、またまた感激しております。
まだバイオリンの事をあまり知らないのですが、知人からこの楽器をいただきまして、
これから修理・調整などしようというところです。
ここ十年くらい、あまり弾かれていなかったようなのですが、料金などどんな感じなのでしょうか?

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2004/05/21 14:10  ---227.12.244

SAXONYヴァイオリンの無名の作品の場合
日本の市場価格としては、
20万〜80万の間くらいだと思います。
上記値段差は、材料、作り、状態、古さ、音などの要素で価格が決まっていくと思います。それでは!

投稿者:弦喜     投稿日時:2004/05/21 22:12  ---115.115.226

10年調整されていない楽器とすれば、修理・調整として発生する可能性が多いのは、下記の通りです。
・駒調整(交換になるかもしれません。)
・魂柱調整((交換になるかもしれません。)
・ペグの、ペグ穴とのすりあわせ調整
・ネックの下がりの確認と、問題があればその修理
・クラック(割れ・ひび)があれば、小さいものならニカワでの接着(表板のf字付近、テールピースの両側、ネックの接合部付近にクラックは発生しやすい。)
・表板、裏板の側板とのニカワ接着の剥がれ確認と、必要があればニカワでの接着

一部必要かもしれませんし、大部分必要かもしれません。
お店によって修理費は異なりますが、参考にストラッドさんのところの修理費を、ストラッドさんのトップページのメンテナンスのところから参照してはいかがでしょう。

その他消耗品として交換必要なのは、弦(と弓の毛)でしょう。

投稿者:Hiromi     投稿日時:2004/05/22 08:16  ---5.17.232

みなさま、お答えいただきありがとうございました。

Q:チェロの試奏曲について
投稿者:セロ     投稿日時:2004/05/20 16:07  ---255.184.226

いつも敬意をもち皆様のコメントを拝見させていただいております。
ヴァイオリンの試奏曲についてたくさんのご意見がよせられているようですが、チェロ弾きの方はどの曲を試奏曲とされていますか?やはりバッハの無伴奏なのでしょうか?もしそうでしたら何番の何を弾いていますか?

投稿者:3/4チェロ太郎     投稿日時:2004/05/21 10:15  ---186.71.1

自分の場合、試奏をする目的は、音色・音量の確認、音程による響きのバラツキの確認、ウルフが出るかでないか、の確認をします。特に、G線の4ポジぐらいで良くウルフが出るので,その辺りを良くチェックします。
特に曲というものはなく、各弦ごとに一通りの音階を弾いて、音質の問題がないかをチェックし、大筋のチェックはそれで済みます。
あとは、今練習している曲があれば、それを弾いてみて、どのように聞こえるかを確認します。
やはり、無伴奏(1・3のプレリュードなど)はサラッと弾いて見ます。

投稿者:sun     投稿日時:2004/05/21 10:32  ---149.148.212

A、D線の各音程の響きはとても気に入っているが、C、Gはいまいちかなーという場合
引き込む事によってAD線の様に響く様になるのでしょうか?(モダンの楽器)
また響きは変わらないのであれば、AD線同様にGCが響く楽器はさがせばみつかるでしょうか?

投稿者:かめ     投稿日時:2004/05/21 12:56  ---196.104.75

チェロの場合は、ヴァイオリンとは違い、そんなに厳密なサイズはありませんから、
楽器によって響き方がかなり違います。
一般に、ストラド型のチェロは高音の響きが素晴らしい、モンターニャ型のチェロは
中低音の響きが素晴らしいと言われていますが、その形の違いに加え、微妙なサイズ
の違い、板の厚みの取り方、駒の形状、各パーツの重量などでかなり条件が変わって
きます。

このため、弦に関しても、AD線とGC線で異なった材質の弦を張る人も多くいます。

投稿者:セロ     投稿日時:2004/05/21 23:33  ---134.124.148

貴重なご意見誠にありがとうございました。参考にさせて頂きます。

投稿者:3/4 チェロ太郎     投稿日時:2004/05/22 01:36  ---179.58.87

SUNさん

>引き込む事によってAD線の様に響く様になるのでしょうか?

私見ですが、弾きこむだけで、極端に響くようになるのは、困難と思います。
自分のチェロは、15年ほど前の、ドイツ工房製のものですが、購入当初は、D・Aは割りと響き、C・Gはモコモコと響かない楽器でした。
そのまま2〜3年使っていましたが、あまり変わりませんでした。
その後、知り合いの勧めで、よい職人さんに
調整してもらったら、驚くほど中低音が響くようになりました。
(駒を交換し、足の部分を表板に密着するようにした事、テールピースを変えた事、弦をタングステンのものに変えたこと、など)
そんな事から、C・Gの響きにくい楽器でも、ちゃんと作ってある楽器なら、調整で、かなり変わると思います。
ただし、楽器が本来持っている能力というか、個性はやはりありますので、SUNさんが望むような音色になるかどうかは、やってみないとわかりません。
ちなみに、モダンで全ての弦がよく響く楽器だと、それなりの価格になってしまうと思います。

Q:楽器選び。弾きやすい楽器って?
投稿者:楓     投稿日時:2004/05/20 10:28  ---32.175.138

よい楽器の選び方について質問です。
先日お店で安い楽器から高い楽器までたくさん弾いた時に感じたのですが、

ある楽器は、適当に左手を抑えても(音程が悪くても)
きちんと音程をとっても、あまり響きに差がないように感じたのに対して、

ある楽器は、正しく音程をとると素晴らしい音がするのに、
音程がずれているとむしろ響きが悪く(特に重音)、
ある意味正しい音程に矯正されるような感覚がありました。

前者の方が、弾くのが楽と言えば楽に感じます(甘えかも)。
もともと鳴らない楽器の多くはこのタイプに感じましたが、
鳴る(音が大きい)楽器の中にもこういうのはありました。
そして、このタイプの楽器は、音色の種類が狭いように感じました。

後者の方は、とにかく音程が合った時の響きがすばらしいのですが、
ずれた時のギャップが激しく、ある意味弾きにくいなと思いました。
きっと完璧に音程がとれていればいいのかもしれませんが・・・
そして、音程さえ合っていれば音色の幅は広いように思えました。

よく楽器選びで「弾きやすいものを選ぶとよい」とありますが、
この場合前者ということになるのか、
音程が合っているのを前提として後者になるのでしょうか?

良い楽器を持っている(弾いたことがある)人は、
この辺の感覚を何かつかんでいるのでしょうか?
抽象的な説明ですみませんが、よろしくお願いします。

投稿者:YE     投稿日時:2004/05/20 12:30  ---158.103.212

まず、いきなり本題から若干ずれるかも知れませんが、
演奏中に特に気をつけることの一つに音程があります。
しかし、音程のずれは自分の耳では以外に分かりにくいものです。
ずれを認識する方法の一つに、「楽器に教えてもらう」という方法が
挙げられますが、そのためには、いい楽器であるということと、
その楽器がいつも正しい音程で演奏されているということが必要です。
つまり、

(1) 正しい音程でなくてもある程度許容してくれる楽器(Aとしましょう)は、
弾きやすそうな気がするが、実は演奏者にも聞き手にもいい影響を与えない。

(2) その楽器がAである理由の一つに、ピンポイントの正確な音程でない、
いつもいい加減な音程の奏者、つまり、殆どの場合アマチュアに演奏されていた
ということが挙げられる。
そういう場合、楽器のグレードがプロに比べて低いことが多いのは自明として、
いい楽器でもAとなり、もとの響きを取り戻すのにある程度時間がかかる。

(3) 正しい音程でないと鳴らない楽器(Bとしましょう)は、いつも正しい音程で
演奏されている、ある程度グレードの高い楽器と考えられる。
いつも正しい音程のみで演奏されるため、正しい音程以外では鳴らなくなっている。
Bは演奏者にシビアなレベルを要求してくるが、それは演奏者にも
聞き手にもいい影響を与える。

(4) ただし、Bをいい加減な音程で演奏していると、そのうちAになる可能性は
非常に高い。もちろん、そうなっても、正しい音程で演奏すれば元に戻るが、
ある程度の時間がかかる。

というところでしょうか。
その上で、ご質問の内容を考えてみると、よく言われる弾きやすい楽器とは、
正しい音程を教えてくれるBのような楽器のことを指すと思われます。
もちろん、弾きやすさの中には、音程以外にも、「正しいサイズで作られている」
「素直に音量が出る」「奏者に敏感に反応する」「多彩な音色を持つ」等の
要素もあります。

投稿者:rio     投稿日時:2004/05/20 23:43  ---132.182.253

少し疑問を持ちましたので教えてください

>正しい音程を教えてくれるBのような楽器のことを指すと思われます

実は2年ぐらい楽器を探し回り
結構たくさんの楽器を手にしてきましたが

このような楽器に出会ったことがありません
仮にこのような楽器があった場合

Aの440と442は、音がかなり違いますが

442で弾き続けられていた楽器は442でしか鳴らないのでしょうか?
440だとダメなのでしょうか?
BOWの動きで鳴るならない、指の押さえ方で鳴るならない
ならば判るのですが…

私が弾いてみて、指の位置で響きが変わる楽器は
指板に若干問題があった楽器でしたが…

正確な音程でないと鳴らない楽器をお持ちの方
基準音が変わるとその楽器がどうなるのか
教えてください

投稿者:T     投稿日時:2004/05/21 09:57  ---9.46.177

私の経験では、正しい音程でよく響くというのは、楽器本体に対する絶対的な周波数(=音程?)で響く響かないではなく、きちんと調弦された上で、ある弦のある音をならした上で、他の弦が共鳴しやすいということであると思います。
でなければ直前のrioさんの疑問にあるとおり、440MHzでずっと弾きこまれて鳴っている楽器は442MHzで調弦したらまったく鳴らなくなることになります。

良く鳴る楽器は、確かに各弦の振動が良く楽器に伝わり、また同様に鳴らしていない弦にもその振動が良く伝わるため、正しい音程で弾く場合にはそれぞれの倍音構造上、共鳴がよりよくおき、結果として豊かな響きが発音されていると感じています。

投稿者:YE     投稿日時:2004/05/21 10:38  ---158.103.212

私もTさんの御意見に同感です.
Aの周波数ももちろん影響すると思います.が,それよりも,
ある音を鳴らすと,他のどの弦やどの共振周波数がどのようになり,
それがどのように楽器に伝わっていくか,の方が,影響が大きいと感じます.

投稿者:rio     投稿日時:2004/05/21 13:29  ---225.25.226

Tさん YEさんありがとうございます

弦の共鳴のことでしたか…なるほどなるほど
確かに共鳴を誘う音とそうでない音とでは
響きは大きく異なりますね
わかりやすいご説明ありがとうございます

ただ個人的に持つならば、
曲によっては、音階の幅が違うので
シビアな範囲の共鳴を重視するよりは
ある程度ダルな範囲で共鳴を誘うような楽器の方が
いいなと思いました。

投稿者:YE     投稿日時:2004/05/21 14:00  ---158.103.212

もちろん、あまりにシビアな音程の幅でしか鳴らない、ということはなく、
あくまで、よい楽器にはそういう傾向がある、という話です。
Aにもいい楽器はたくさんあるでしょうから、最後は弾き手の好みの問題に
なるんでしょうね。
そういってしまっては、元も子もないかもしれませんが。

投稿者:楓     投稿日時:2004/05/21 16:38  ---32.175.138

みなさん、ありがとうございます。なるほどと納得しました。
開放弦との共鳴しやすさとの関係があるということですね。
楽器自体が振動しやすくなっているとも言えるのでしょうか。

とすると、例えば音程が合っていても、全く共鳴しない音とかもあるということですね。たとえばE♭とかかな?

でも、Aの方にも良い楽器はたくさんということからすると、
結論としては、楽器の良し悪しとはあまり関係ないということになってしまうのでしょうか。
良い楽器を選ぶ視点の一つと考えていいのかどうか・・・

ストラドとか、ガルネリとか、世間の評価が高い楽器はどちらなのでしょう。

投稿者:まこと     投稿日時:2004/05/21 17:57  ---148.147.56

rioさんへ

弦の共鳴ではありません。
楽器の共振の問題です。

この場合、共鳴よりも共振というのがテーマだと思います。

共振の場合、音を出す、つまり波を発生させた時に楽器本体がどれだけその波をうまく受け取って固有振動をそろえて楽器自身が響くというのがこのスレにおいてのテーマだと思っています。
すなわち、楽器が正しい音程の波を受け続けていたのならば正しい音程の時のみ、楽器自体がよく振動し、音もよく響く。
そうでなかったばあい、正しくない音程の時のみ、楽器自体がよく振動すると言うことがいえます。

投稿者:ヒロ     投稿日時:2004/05/21 18:57  ---11.81.240

それなら昔ピッチが低かったころはストラドは今よりも響かなかったのですか?

投稿者:弦喜     投稿日時:2004/05/21 21:58  ---115.115.226

まとまりのない書き込みとなりますが、思ったことを書いてみます。

初めて持ったのに音程よく弾ける楽器と、音程が決まらない楽器があります。
音程の決まり方に最も大きな差を感じるのは、ポジション移動を伴う時、とくに上から降りてきた時のような気がします。
その差がどこにあるのかは、自分の中ではまだ分析しきれていません。
・他の弦の共振を無意識に感じているのかもしれません。
・ネックが適正に削られていて、弦高も丁度よく、さらにはネックの太さ・形状・角度が自分の手にしっくりきているからかもしれません。
他の弦の響きは音程をとる際にまちがいなく参考にはしていると思います。とくにポジションが下がる時、前の音からのポルタメントは嫌われますので、降りて押さえる指の音程を決める際に、頭で鳴っている音程にあわせるとともに、瞬間的に他の弦の共振も含めた耳慣れた音色になるところで指を止めているのかもしれません。
そうであれば、他の弦がそこそこ共鳴することと、その共鳴の音が瞬間的に立ち上がる事が必要であり、そのためには素直に楽器が発音し、その発音の反応性がよいことが条件になるように思います。

音程のくせを楽器が覚えるのかどうかはよくわかりません。ただ、ビブラートもあり、ポルタメントもあり、また和音では同じ音名であってもその和音の第何音にあたるのかにより音程を変えたり、さらには旋律の中ではイントネーションを明確にするために高め、低めを弾き分けます(例えば導音は解決する音に近づけたりする)ので、時間方向にピッチ変化をみると実際の演奏の中ではピッチが定まっているところはほとんどないように思います。

楽器の共振という点では、特定のところにピークがある楽器はそこだけどうしても音量的に飛び出すため気を使ってひかねばならず、私はでこぼこが少なく全体的によく響く方が弾きやすく感じます。

投稿者:弦喜     投稿日時:2004/05/21 23:30  ---115.115.226


誤:・ネックが適正に削られていて
正:・指板が適正に削られていて

Q:楽器購入について
投稿者:gets     投稿日時:2004/05/21 10:25  ---149.148.212

ジャーマン(100年くらいのちぇろ)を5本くらい試しましたが、音量があり良く鳴るのですが、いまいち音色に幅が少ないように感じました。作りも美しく気に入ったものはそのうち2本でした。(私は見た目も重視したいです)2本とも価格は250万くらいです。
予算200万円以下で(国籍問わず、美品、100年以上古い作品)さがせるでしょうか?
以上ですがアドバイス等お願い致します。

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2004/05/21 14:13  ---227.12.244

いらっしゃいませ、

上記ご予算では100年以上古い作品のイタリアン(イタリアンのコピーは除く)は無理だと思いますが、ジャーマン、フレンチ、イギリスなどの楽器であれば十分予算内で探せると思います。
それでは!

Q:バイオリン試奏の曲
投稿者:ぴろぴろ     投稿日時:2004/05/19 13:33  ---246.121.72

バイオリンを試奏するときに、お勧めの曲は何がいいでしょうか?
いつも適当に音階とかハイポジションとか弾いてるのですが、まじめにバイオリンの買い替え
を考え始めたので、同じ曲で楽器を引きくらべたいと思います。
なるべく短くて簡単で、こういう曲(またはフレーズ)がいいというのがありましたら、教えて
ください。また、スコア等についても教えてください。
よろしくお願いします。

投稿者:弦喜     投稿日時:2004/05/19 23:51  ---115.115.226

DYNAMICいうレーベルから、The Legacy of Cremona という箱入り小冊子付きCDが出ており、コンテンポラリの楽器を18本あつめて、Ruggierio Ricchiが比較のため、小曲18曲と、同じフレーズを18回弾いています。
そのフレーズは、私はいままで聴いたことがなかったのですが、Hubert Leonardによるベートーベン協奏曲の2楽章カデンツです(普段聴くカデンツとは違うので注意)。
私は、耳でそのフレーズを覚えてしまったので、よくそれを弾きます。
ゆったりと楽に弾くフレーズで、G線のAから始まり、D線・A線のハイポジもあり、E線は一オクターブ上のGまで弾いて、最後G線の下まで戻ってくるという構成です。
多分、上記CDはまだ販売していると思いますので、一度参考に聴かれたらいかがでしょう。

また、オケで以前バレエのパキータのソロを弾いたことがあり、延々とソロのある曲の最初が、同じくたっぷりと下から上まで鳴らす気持ちよいメロディーなので、楽器比較に愛用しています。これは最初がG線のDの音なので、D線の共振具合などもわかります。

また、楽器比較用としてはマイナーでしょうが、G線の鳴りをチェックするために、少し長いですがシベリウス協奏曲の2楽章冒頭(sulG部分)を弾いてみたりします。
G線のハイB、Hなどではウルフが強く出る楽器が結構ありますので、そのあたりも気にしながらチェックしています。

以上はかなり私的で特殊な選曲です。まっとうなヴァイオリン弾きは、コンチェルトの冒頭の下から上に駆け上がるあたりを弾くのでしょうね。お手頃なところではブルッフとか...

投稿者:あい     投稿日時:2004/05/20 00:52  ---5.172.10

 私は良くバッハを弾きます。平常心で弾ける曲で、冷静に音を聞ける曲って
少ないですね。作曲・編曲力があると、それこそクラシック音楽に限らず
いろんなメロディーで、弦の隅々まで確かめることも可能だと思います。


 ただ、音階を弾く技術って、色んな側面がありますので、音階にとらわれ
ない方がいいと思います。理由は、ゆっくりとした音階と速く流れるような
音階では、音質に差が出ます。両方をするのがもちろんベストですが、意外と
難しいですね。。即興音楽過ぎると、何しに来たのかわかんなくなりますし。。


 私だったら、古典の曲で短いのを事前に用意しておきます。例えば、ヴィタリ
のシャコンヌで、楽器の特性を調べるのに良さそうな部分だけを弾きますね。
また、弦喜さんの仰ることも重要で、ハイポジションの音(裏かえらず、曇らないで
素直に音が出せるか)も大切です。私なら、強く速い弓にどれだけ耐えられるかを試す
にはパガニーニのカプリースの2番を弾きます(その部分あたりを)。


 このテーマって意外と人に聞けない事なので、他の方はどうなさっているのか
わたしも知りたいです☆


あい 

 

投稿者:T     投稿日時:2004/05/20 12:25  ---9.46.177

私も、「The Legacy of Cremona 」の例のカデンツァを弾くことが多いです、理由の一つは弦喜さんのおっしゃる通り、短いフレーズで一応各弦したから上まで弾くことと、CDに登場する各楽器の音色や発音具合(もちろん音色はRuggierio Ricchiが持つ個性が一番影響しているでしょうが)と、自分が弾いている楽器の発音具合を頭の中で色々と比べてみたりできるからです。(もちろんそれが意味のあることなのかどうかは別ですが)

また、あいさんのおっしゃるようにBachの曲も特に重音を鳴らしてみる上でよく弾いたりします。

あとGの上の方、弦喜さんと同じく非常に気になりますので、スケールで上っていくか、ラフマのピアコン2番の冒頭部分、ストバイがSulGで苦しむところを弾いたりもします。(フレーズの頂点の音が、無残にひっくり返ってしまう楽器が結構多いので、、)

投稿者:YE     投稿日時:2004/05/20 12:41  ---158.103.212

私も先日、楽器の買い替えのために、店に行ってきましたので、
ぴろぴろさんのことが他人事とは思えません。

ちなみに、試奏のときに良いと言われている代表的なフレーズとして、
ブルッフのヴァイオリン協奏曲1楽章の冒頭が挙げられます。
皆さんがご指摘なさっているように、下から上まで幅弘い音程と弦を
フォローしているからです。
他に、私がよく用いるのは、バッハの無伴奏ヴァイオリンソナタ第1番の
第1曲冒頭からです。
バッハのシャコンヌも非常によいのですが、前者よりちょっと音程がとりにくいので、楽器の善し悪しの前に、自分の音程のせいで、楽器の性能が分からなくなるかも、
と思っています。

どんな曲でもよいのでしょうが、ポイントを挙げるなら、
(1) いつも弾いている曲にする。
(2) やさしい曲にする。
(3) ある程度の長さの曲がよいが、長過ぎると、前に弾いた楽器を忘れるので注意。
(4) 幅広い音程をカバーする単音の曲と、重音を試すための曲を別個に用意する。
でしょうか。

音程もある程度は弾く意味があると思います。
特に、D線のかなり高いポジションでいい音の出る楽器は少ないので、
注意してみて下さい。