弦楽器 Q&A
弦楽器に関するいろいろな疑問にお答えします。
2023年12月31日をもちまして、新規投稿・コメントの書き込みを終了させていただきました。
5203件のQ&Aがあります。
Q:駒にE線を引っ掛ける部分の革
投稿者:元某都立高校1stVn.の男 投稿日時:2004/12/13 20:49 ---148.254.168
以前、ゴールドブロカット0'27を張っていました。その後、E線にインフェルド赤
を張っていました。アジャスターはHill型の全身金メッキを使用しています。
ですが、インフェルド赤ですとどうもネジがきつすぎて調弦のとき、容易に回せません。今現在はまたゴールドブロカット0'27にしているのですが、こちらの方が幾分、容易にまわせますがまだきついです。
アジャスターのネジは深くなく、浅くない位置にあります。また、駒革を張っているのでE線についている駒保護用のチューブは使用していません。
ネジがきつい原因について、「弦が駒革にはまっていてきつい」が考えられます。
ゴールドブロカット0'27のよりインフェルド赤の方が直径が小さいというデータは得られていますので、ゴールドブロカットによって広げられた隙間にインフェルド赤はすっぽりと埋まってしまいきつくなると考えられます。
また、みなさんはこのような経験をされておられるのでしょうか。その時の対処法を教えていただきたいと思っています。
交換が一番かな。
投稿者:みみ 投稿日時:2004/12/14 12:36 ---13.138.250
参考にならないかも知れませんが、私の例です。
今年、Hillタイプのアジャスターを新品に交換しました。理由はネジが硬いためで、
その原因はネジで押し込まれる部分が永年の使用でつぶれていたためです。
Hillタイプは、見て判るようにこの部分が弦を引っ掛ける部分と同じで細いです。
Fixタイプはネジで押し込まれる部分が断然大きいので、こうしたトラブルはないと
思います。
当然新しいものでは起きないトラブルですが、楽器を手にした時点で既に使い込まれて
いますと起こりえることになります。
なお、私の場合は駒革の部分が原因でネジがきつくなったという記憶はありませんが、
駒の交換は別として駒革の交換であれば迷うことはないと思います。
投稿者:弦喜 投稿日時:2004/12/15 15:26 ---115.119.161
Hillタイプのアジャスター(L字ではなく、テールピース端に突起が出て、ループ弦をひっかけるタイプのことだと思っています)にも、いろいろなメーカーがあり、私はGotz(oにはウムラウト)のものを使っています。
よくお店におかれているHillタイプのものは、調弦のために回す部分の直径が小さく、私には回しづらいの敬遠していましたが、その頭の部分が大きなGotzのものを見つけてからは、ストレス無くまわるので、気に入った楽器にはそればかり使っています。
ご参考まで...
投稿者:ヤッホー 投稿日時:2004/12/15 19:13 ---109.81.94
E線に限らず、すべての弦の「弦のとおるミゾ」に油性の銀の色鉛筆を塗ると、弦のすべりが飛躍的に向上します。ふつうの鉛筆やロウよりもずっと効果が高いです。ぜひお試し下さい。あるサイトでこの情報を目にして試してみたらとても良い結果が得られました。
投稿者:鈴木珍事 投稿日時:2004/12/15 22:47 ---0.216.208
すでにやってらっしゃるかもしれませんが
Hillタイプのアジャスタのスクリューには微量のグリースを塗ります。
弦を引っ掛けるフックは精密やすりで角をとります。
投稿者:猫丸 投稿日時:2004/12/16 09:00 ---150.160.233
>アジャスターはHill型の全身金メッキ
Hill型ではなくてHillのものを使用すれば解決します。
>みなさんはこのような経験をされておられるのでしょうか
猫丸も経験しました。
新品名なのに、堅くなって回せません。
真性のHill製のものと比べてみました。
ネジのピッチ、てこの部分が微妙に違います。
たかだか、1000円で解決しました。コピーものでなく、交換で解決します。
さすが、世界1の老舗ブランドと感心しました。
投稿者:元某都立高校1stVn.の男 投稿日時:2004/12/16 19:31 ---148.106.94
みなさん返信ありがとうございます。
弦喜さん
>Gotz
Gotzというものはネジの頭がやや膨らんだものでしょうか?
猫丸さん
>Hill型ではなくてHillのものを使用すれば解決します。
Hillのものはどのようなものでしょうか?
因みに私はhttp://www.sasakivn.jp/~sasakivn/qa/stimmer.htmの真ん中のものを使用しています。
鈴木珍事さん
>スクリューには微量のグリースを塗ります。
サラダ油を微量試していたのですが、グリスがありましたか。
最近手に入らなくなってしまいましたが、今度試してみます。
投稿者:猫丸 投稿日時:2004/12/16 22:13 ---4.32.138
>Hillのものはどのようなものでしょうか?
なるほど、これで分かりました。
形状は全く同じです、金メッキのものはHill社のコピーです。
猫丸も金メッキのこのタイプで、回すのが堅くなって、しかも2回E線のもループが切れてしまいました。
クローソンのフィッテイングに変えたので、高級品のアジャスターを当然付けてくれたものと思っていましたが(金色)コピーHill(Hill型)でありました。
真性のHill社の物はブロンズ色をしておりました。金メッキもあるのか不明です。
お値段は、500円と1000円の差わずか500円です。
この2倍の差は高いと言えば高いですが、E線2回とばして、堅くて回らないなんてどっちが高いのか分かりません。
違いを両方比べてみたら、ネジピッチが真性Hillのほうが細かく出来ています。
てこの部分の距離も違います、ループの引っかかるエッジも丸めてありました。
つまり、Hill製のものに変えたらその後何もトラブルはありません。
猫丸と同じ症状ですので、同じメーカーのコピー商品で苦労されているのだと推測します。
投稿者:元某都立高校1stVn.の男 投稿日時:2004/12/17 00:01 ---148.213.111
猫丸さん
となると私の使用しているアジャスターで猫丸さんと同様に私も苦しんでいるということですね。
ですが、少し引っかかるのが値段です。
私は今現在使用しているこの金メッキHill型のアジャスターは1000円しました。猫丸さんの文章からしますと、猫丸さんを苦しめていたアジャスターは500円のものととれます。
またhttp://stringslab.com/pict/adj.gifこの写真もHill型ですが、猫丸さんの仰る真性Hill社ものと異なりますね。
なかなか現物がどのようなものかいまいちつかめないのですが、貴重な体験話ありがとうございました。
投稿者:弦喜 投稿日時:2004/12/17 00:08 ---115.119.161
>>元某都立高校1stVn.の男 さん
>弦喜さん
>>Gotz
>Gotzというものはネジの頭がやや膨らんだものでしょうか?
そうです。
丸っこい頭で、ネジの部分の直径は8ミリ強あります。
ゲッツと読むのでしょうか。英語表現するとGoetzとなります。
また私が使った範囲では、購入した状態でこのアジャスターを
そのまま使って、E線がループ部分から切れた経験はありません。
投稿者:弦喜 投稿日時:2004/12/17 00:10 ---115.119.161
↑
ネジの部分(誤) → ネジの頭(正)
投稿者:Terry 投稿日時:2004/12/17 05:03 ---110.157.66
皆様今日は。 残念ながら真性Hillはもう作られておりません。10個ほどオランダで売っている店がありましたので格安で(買う人もあまり居ないもので,,,)買いだめしましたが、まず見付からないでしょう。 Goetzのものは今では最高のものでしょう。蛇足ながら私はアジャスターがついていると、音が多少悪くなるのでE線もペグでちょうげしております。それでは、、、
投稿者:AS 投稿日時:2004/12/19 01:23 ---7.108.216
真性のHill(裏側に刻印があります)は,稀にまだ国内のお店でも見つかることがありますが,動作の滑らかさと取り付け性は,Goztの方がずっと優れているように思います.
真性Hillの場合,十分な調整範囲を確保するためには,テールピースを少し加工しなければならない場合があります.
Q:教えてください
投稿者:ranmaru 投稿日時:2004/12/17 23:44 ---35.28.9
はじめまして
ヴァイオリンのことを調べていたらこのHPにたどりつきました!
最近ヴァイオリンを習い始めたばかりの超初心者です
ヴァイオリンだけでなく音楽そのものが初心者と言ってもいいくらいです(^^;)
今日はとりあえず初歩的なこととして肩当の取り付け方を教えていただきたいと思います
それとヴァイオリンに一番いい松脂等があれば教えてください
できれば削らなくて住むのが一番いいのですが・・・
投稿者:弦喜 投稿日時:2004/12/18 00:51 ---115.119.161
始めたばかりとのこと、今疑問だらけであろうと想像いたします。
一番わかりやすいのは実際に装着するところを誰かに見せてもらうこと(一般には先生がその役割を果たします)、そのような相手がいない場合は初心者用のビデオなどを手に入れること、あるいは幅広い情報を得るには図解つきの本を読むことだと思います。
例えば、ボールってどう投げるのですか?と、まったく投げたことのない人に、言葉だけで教えるのは至難のワザです。これと同じで、今いろいろとお持ちの疑問に対し、言葉だけで明快な回答を得ることは難しいように思います。
本を一冊紹介します。紀伊国屋などの大手書店、大きな楽器/楽譜店などにあります。
レッスンの友社「ヴァイオリン各駅停車」森元 志乃著(私が買ったときは2600円)
楽器のこと、弓のこと、各パーツの種類・代表的なメーカーと価格などから、演奏のヒントまで幅広く書かれており、初心者の方であっても参考になる本です。(以前、ストリングという弦楽器専門誌に掲載されていたものをまとめたものです。)
その他にも、初心者向けのヴァイオリンの本が、最近よく発刊されていますので、一度見られてはいかがでしょう。
スパゲティにあう一番いいソースを教えてください、と言われたとき、私の今食べたいソースは答えられますが、「好みと麺との相性により様々」というのが一般的な答えでしょう。松脂もそのようなものだと思います。削るという言葉からは松脂の塗り方がよくわかっていないということかもしれません。
このQ&Aには過去の様々な質問と答えのログが残っており検索ができます。上の過去ログ検索から、知りたいことのキーワードをいれて、いろいろと眺めてみてはどうでしょうか。たくさんヒットするので少し読むのに時間はかかりますが、結構参考になる情報が得られます。
投稿者:チョロQ 投稿日時:2004/12/18 14:35 ---1.85.36
こんにちは。
バイオリンを習い始めたそうですね。
教室に通われているのですか?
肩当のつけ方とか、楽器の構え方等教えてもらってますよね?
楽器が新品なら、弓に松脂を塗る事をするはずです。
削ると言う言葉が良く分からないのですが
松脂にも色んなタイプがあるので、今お持ちのものを使われてから
他のものにチャレンジするのも良いのでは。
一つの物を使いこなして変えてみた方が違いが分かると思います。
まず、分からない事は先生に聞いて見る事をお勧めします。
弦喜さんのおっしゃっているように、文章では伝えきれない事が多いです。
文より、目で見た方が(先生のお手本)一目瞭然です。
Q:教えて下さい
投稿者:唱子 投稿日時:2004/12/18 01:06 ---187.211.220
ヴァイオリンの購入を考えています。
鑑定書には H.Soffritti 1904
(E.Soffriti)
と書かれていますが、楽器の中のラベルには Enricos Coruti 1872
とあります。
これって、どういうことですか?
たぶん実際の作者は Soffrittiだということだと思うのですが、
彼について教えていただけるでしょうか?
Q:教えて下さい。
投稿者:むう 投稿日時:2004/12/17 11:58 ---54.130.228
再びお世話になります。
購入を考えている楽器なんですが、イタリア、ナポリのジェンナロ ファブリカトーレ作 1806 or 1816年のバイオリンです。
ネットで調べてみたら、ファブリカトーレ一族はギターづくりで有名だったひとで、ゲンナロさんは、親子で同じ名前でどちらの作品かはわかりません。
もっと情報がほしいなーと思い、ここでお尋ねすることにしました。
よろしくお願いします。
ここのホームページ、すごく参考になります。面白いです!
投稿者:ストラッド店員 投稿日時:2004/12/17 15:34 ---36.103.91
いらっしゃいませ、
資料を調べましたが、息子さんが仕事を始めたのが1820年からですから
ご質問のヴァイオリンがラベルとおりの楽器ならお父さんの作品の可能性が高いと思います。
息子さんも同様なのですが、お父さんだとすると
仰るとおり、ギター、マンドリン、リュートの製作に力を入れていて
ヴァイオリン製作に非常に興味を持ちはじめたの本格的に制作活動を始めたのは1815年とあります。それでは!
Q:偽者の楽器ってどんなものでしょうか教えてください
投稿者:ks 投稿日時:2004/12/11 20:34 ---20.253.143
偽者のイタリアモダン{pistucci.giovanni}を持っているものですが、本物ならば300万以上するとわかっていましたが、あえて100万以下で購入しました。なかなか良く鳴る楽器で道具としては満足していますが、このようなあまり有名でもない製作者の楽器の偽者を作った真意がわかりません。ラベルなども作るとなると大変だとおもいます。現在イタリアモダンの楽器は偽者が多いと聞いていますがそのころから多量に作られていたのでしょうか、誰か見解を教えてください。
投稿者:みみ 投稿日時:2004/12/13 12:53 ---13.138.250
楽器の製作者や販売に詳しいわけではありませんが、ksさんの偽者の楽器という考え方
は、偽ブランドなどと同じように製作者が購入者をだまして儲けようとするために
作られた楽器というふうにみえます。
しかし、そうしたものがないとは言いませんが、先人の楽器をモデルとして製作する
ことは昔も今も当たり前のこととして行われているわけですから、そうした楽器が、
どこかの段階でオリジナルとして販売されたり、オリジナルとして販売できるように
手を加えたりされていることと、楽器の製作者とは必ずしも関係があるわけでは
ありません。ラベルや証明書は参考にしかなりませんし、特にラベルは飾りみたいに
考えた方がよい場合が圧倒的に多いと思います。
偽者の楽器として考えるのではなく、ラベルの作者のスタイルで作られた製作者不詳の
楽器として考えるのが一般的ではないでしょうか。
誤解のないように言い足しますが、このようなことを肯定しているわけではありません。
楽器を買うときの常識に近いことかなと思っています。
投稿者:ストラッド店員 投稿日時:2004/12/13 14:49 ---36.102.226
いらっしゃいませ、
pistucci.giovanniですが
>このようなあまり有名でもない製作者の楽器の偽者を作った真意がわかりません。
これは、違います。イタリアンモダンの有名な作者です。故に、コピーやモデルなどたくさん作られていると思います。
その他意見はみみさんに同感です。
それでは!
投稿者:てつ 投稿日時:2004/12/13 21:17 ---123.159.74
ピスタッチの本物を持っている知り合いがいますが、妙なクセのない、とてもいい楽器だと思いますね。たしかナポリの楽器だったと記憶していますが、300万ではとても手に入らないのではないのでしょうか?
そして、ピスタッチの偽者を持っている昔からの知り合いもいますが、とても板の薄いペラペラの楽器でした。コドモの頃に先生を通じて買ったようですが、概して体も小さく技術も発達していない頃は、3/4サイズに慣れてきていることもあって、板が薄い楽器というのが「鳴らしやすくてよい楽器」ということになってしまうのですね。こういったものを薦める先生もどうかとは思うのですが、よくある話ですね。
というわけで、偽者は経験値の低い生徒さんと親御さん相手にはとても売りやすいのでしょうね。
よく出来た偽者もありますけどね。それならば、道具だと割り切って長く使えるからいいのでしょう。今回の楽器がそう言う楽器であることを祈ります。
投稿者:てつ 投稿日時:2004/12/13 21:21 ---123.159.74
一部不適切な表現が。。。
同じ作者の楽器でも、店によっても、またモノによっていろいろです。私の知り合いが持っているピスタッチは、もうちょっとしたみたいです。
以上。
投稿者:中国のバイオリン改めバイオリンマニア 投稿日時:2004/12/14 08:53 ---8.53.242
まずこの楽器の作者はピスタッチですね。多分・・・ イタリア人がそういっていたから間違いないでしょう。
この作者はメジャーではないけれどもマイナーでもない、モダンイタリーの中堅どころという作者です。
このような作者の贋作を作る理由としては、まず「あまりメジャーでないため情報が出回っていないから騙し易い。」という事が挙げられると思います。メジャーすぎると即効でばれる可能性があるけれども、ドマイナーだと安くしか売れないというのでこの程度の中堅どころが選ばれたのではないでしょうか?ピスタッチの写真載せてる本って見たこと無いです、私は。多分近いうちに出版される本には載ると思いますけれど。
贋物には色々有りますが、当時から多くあった例としては弟子の作品を親分の作品にするというのが多かったのではないでしょうか。親分自信がそうしていたこともありますから。プレッセンダなんかもフランス人のリュ−テリエから白木バイオリンを買ってニス塗って売っていたみたいです。まあ、これ以外にも色々あったみたいですけれど今ほど酷くなかったらしいです。
投稿者: 中国のバイオリン改めバイオリンマニア 投稿日時:2004/12/14 18:45 ---5.110.200
すみません、書き間違えました・・・
ピスタッチでなくピストゥッチです。
投稿者:ks 投稿日時:2004/12/15 18:31 ---20.253.143
ブランド品と同じように考えていました。スタイルを真似た作者不詳の楽器とアドバイスをいただき感銘しました、この種の楽器を理解することができました。ありがとうございました。過去ログを検索しましたらこの作者のラベルについての質問があり黒枠のついているラベルでした。参考になりました。
投稿者:弦喜 投稿日時:2004/12/16 02:31 ---115.119.161
以下、私見です。
お手本があって、それを再現した上で、お手本のラベルのコピーを貼るというケースは、偽物といわれるものの中で程度のよいものだと思います。
それなりに気合いをいれて意図を持って製作されたもので、出来もよいことが期待できるからです。(偽物というよりも、コピーですね。)
有名なコピーストの作品は、その音と質を認められて、高値で取引されています。
しかし、そういうものではなく、チェコ・ハンガリー・フランスなどから持ってきたちょっと良さそうな楽器に、単に楽器製作者事典にのっているラベルの写真をコピーして汚して貼ったような物がたくさん出回っています。また、古くなった楽器を模倣した(ニスを意図的に汚したり、酸で木を黒くしたり、傷をつけたりなど)新しい楽器に同じくコピーラベルを貼った悪意の偽物もたくさん存在します。
人を騙そうとして貼られるラベルとしては、「あまり有名でない、よほどの専門家でないとわからないけれど、楽器製作者辞典にはのっている」というものが手頃です。
その中でも、もし私が偽ラベルをつけるとすれば、ブランドイメージから高く売れそうで、またある程度標準化されたデザインのモダンイタリーに属する製作者の物を選びます。
よほど強烈な個性をもった楽器でない限り、ストラドモデルかグァルネリモデルがベースであり、またほとんどの作者は自分のスタイルを完成するまでにはそれらモデルをお手本として習作を作るでしょうから、イタリアっぽいストラドモデルで少し古そうに見えるものに、そのようなラベルを貼っておけば、素人、あるいは見識の無いお店には本物か偽物かわかりません。
Q:乾燥・・・
投稿者:ジダンもどき 投稿日時:2004/12/11 22:44 ---178.146.3
乾燥する季節になりました。楽器は乾燥にすごく弱いとききますが、対策方法がよくわからないでいます。ケースに入れる湿度調整剤はどのようなものがいいでしょうか?
また、練習中はどのような対策をすればいいのでしょう。
質問ばかりですいませんっす。
投稿者:teku 投稿日時:2004/12/14 21:54 ---12.30.78
いつも楽しく読まさせて頂いています。
乾燥の件も、過去に話題になっています。過去ログを見ると見当がつくのでは。
ダンピット(楽器の中に入れて乾燥を防ぐもの)を入れてらっしゃる方もいるようです。
新作楽器の場合まだ乾燥には強いのではと思っています。古い楽器は注意しないといけないのでは。
保管にかんしても、人気のない場所は冬乾燥が激しく危ないと、どこかで聞いたような気がします。
生活環境だと水場があったりして、意外と乾燥度は高くなくて大丈夫とも聞いたことがあります。
演奏中はどうし様もないのでは? でも人体からも湿気がでていますよね。
私は、冬になると楽器の音がよくなって、弦も切れにくくなってうれしいですが。
あんまり役に立たない情報ですいません。
投稿者:あい 投稿日時:2004/12/15 01:05 ---5.172.92
乾燥に関する影響は個体差があります。わたしは新作の楽器2台でだいぶ
違う結果になっています。乾燥に強い楽器・湿度に強い楽器があると思います。
乾燥対策は、どんなものが良いのか、いろいろ研究するべきだと思いますが、
加湿器は効果あります。また、数日おきに、弦を緩め楽器を休ませると
良い結果が得られます。さらに、繊細な楽器は、乾燥で弦の劣化・弓の毛の
劣化の影響を受けやすいです。松脂を多く塗ればいいとか、そんな陳腐な方法では
どうしようもない状況を作ります。が、繊細な楽器は、鈍感な楽器より必ず深みが
ありますので、自分の楽器の能力をフルに引き出す方法を、色んな人からの情報で
一通りやってみる必要があると思います。何か、良い方法があったら教えてください!!
あい(わたしは未だ研究中です♪)
投稿者:まい 投稿日時:2004/12/15 13:25 ---9.46.177
ケースには、加湿器を入れています
部屋の湿度は40%を切らないように加湿しています
ケース内や部屋に湿度計を置くのは大前提です(湿度計によって誤差が激しいものもあるので注意)
外出先で部屋の湿度が異常に低いときは、加湿器を用意してもらいますが、ダメな場合はあきらめます。(弾くのを諦めるも場合によっては有り)
湿度の高低よりも、短時間における湿度差の方が私の楽器には堪えます。
また、数日おきに弦を緩めることは私は絶対にやりません。常に高度にバランスしていますので、かえっておかしくなります。
Q:ミラノスクール
投稿者:購入希望 投稿日時:2004/12/15 01:10 ---2.151.193
別件でお伺いさせていただきたく、再度投稿させて下さい。
ミラノスクールの1780年頃の作品というヴィオラの事(41.8cm)ですが
大変良いコンディションのものだそうですが、普通御幾ら位するものなのでしょうか?
中にはお名前も貼ってないみたいですし、バトロ・ランパルの証明書付きと言うことですが・・
テストーニかグランチーノみたいな作品という事だそうです。
40000ユーロだそうです。
全くの素人ですので解りかねますし、この様な公共の場でお伺いできるのはここくらいですので
本当に申し訳ございませんがガイドラインみたいなものをご教授願えればと思います。
お忙しいところ失礼いたしました。これで最後の質問でございます。
かしこ
投稿者:ストラッド店 投稿日時:2004/12/15 12:48 ---205.237.122
いらっしゃいませ
これは見てみないとまったく解りませんが
ノンラベルで、間違いなくミラノで作られた作者不明の状態の良い楽器は
幅は、広いですが40000ユーロするものがあってもおかしくないと思います。
ただミラノスクールというだけでは物凄い物の幅があると思います、のでやはり見てみないと解りませんね。それでは!
Q:楽器の値段
投稿者:購入希望 投稿日時:2004/12/14 08:03 ---2.151.193
こんにちは、ストラドさま!
時々のぞかせてもらってます。今回は楽器購入と証明書について質問があります。
楽器の相場があることはわかりましたが、この間友達の紹介で楽器屋さんに行ったら
楽器のお値段が3500万円と言われたのですが別の友達には5000万とお聞きしました。
そんな事ってあるのでしょうか?
友達がウソを言ってるとも思えませんし・・・
それと証明書が付いてるのですがもしもの場合、海外からですがクレームをつける事は可能なのでしょうか?なんだかシビアな質問でごめんなさい。清水の舞台なもので^^;
日本では裁判のケースなどはあるのでしょうか?
知ってる方などいたら教えていただきたく存じます。
乱文にで失礼いたしました。
かしこ
投稿者:てつ 投稿日時:2004/12/14 08:36 ---123.159.74
ストラディバリも数千万から数億円までありますね。ヴィヨームでも数百万から数千万のものがありますね。ここらへんは、製作精度や年代、あとは工房製であるか?などいろんな要素があるんでしょうね。
基本的に、買ったお店が責任を持つ、ということなのでしょうが、高い買い物です。家が建つようなお金ですから、よい相談相手がいるといいのですね。できれば先生ともう一人別の観点から見れる人がいいですね。
基本的に、私個人は証明書、鑑定書などというのは、あてにしていません。私の知り合いが、ラファンが来日した時に、直接複数回会ったそうですが、同じ物を見せたら違うことを言ってたそうですし。。。ただ、売る時は売りやすい、ということは言えそうです。
ただ、今回あなたは買う側であり、歳をとって弾けなくなるまで、売らずに使うのが良いに決まっていますので、この辺を賢く考えていただけたら、と思います。
結局はどういう音が欲しいかですね。
投稿者:中国のバイオリン改めバイオリンマニア 投稿日時:2004/12/14 08:37 ---8.53.242
こんにちは。ストラッドさんに質問されているようですが、横から失礼致します。
全て私見なので軽く流してください。
まず楽器の状態で値段は大きく変わります。この価格帯だとイタリアンオールドの価格ですが、スクロールがオリジナルであるとかワレが少ないとか色々な原因で値段は大きく左右されます。ですから、実際どの楽器か聞いてみないと分かりませんが、どちらもありうることだと思います。
証明書ですが、殆ど全ての証明書の文章に in my opinion と書いてあります。あくまでも鑑定は私見にしか過ぎないわけで、仮にそれにミスがあったとしても責任追及は不可能だと思います。
裁判の件についてもまず無理といった方がいいと思います。一般的には不法行為とか不完全履行を根拠に告訴するのが一般的と思われますが、立証の段階でつまずくでしょう。法律がどうであろうと裁判に勝つのは完全なる立証が出来てのことです。それと裁判所に来てくれる専門家を探すのも難しいです。
日本での裁判は海外に比較すると少ない物の、一応あります。おそらく原告が勝訴した例って無いんじゃないでしょうか?(調べた事無いですけれど)
このようなことを考えるぐらいなら、もっと信用の出来るお店を選ぶのが確実です。
投稿者:ストラッド 店員その2 投稿日時:2004/12/14 10:51 ---171.125.237
おはようございます。
てつさん、マニアさんが答えていることで
ほぼアドバイスは十分なのですが、これだけ高額のお話であれば販売する側は、厳しく販売責任を問れてもいいと思います。今回の価格帯からしてその商品は、老舗オークションでも認める真作又は、それに非常に近い物なので出所(今まで誰が所有していた等の記録)があるはずです。そのあたりの話をしっかりと問いただしてみてはどうでしょう。その対応でほぼお店の信頼度は判断できると思います。
後悔しないためにも、買え前の努力を惜しまない事だと思います。
投稿者:てつ 投稿日時:2004/12/14 19:04 ---123.159.74
いつも余計なお世話をしてしまう私のクセなのですが、周囲の人を見ているといつも道具探しが、まず予算ありき、というところから入るの傾向があるのが気になります。そこでの消去法のような選択になってしまう、という人がいかに多いことか。。。
自分が必要とされている能力、音を探したらこういう値段になった、という探し方をできるとよいのでしょうね。そのためにはやっぱり先生以外に道具の構造の観点から客観的にアドバイスできる人が必要な気もします。この点は、プロもアマもないと思います。
投稿者:購入希望 投稿日時:2004/12/15 01:00 ---2.151.193
皆様、有り難うございました。
一度、お店の方にもう少し詳しい話をお伺いしたいと思います。
それと、もう一つ気になる事がございますので新しく投稿させて頂きます。
では重ね重ね、有り難うございました。
かしこ
投稿者:中国のバイオリン改めバイオリンマニア 投稿日時:2004/12/15 10:49 ---2.33.13
そうですね、もっときちっと調べてから購入する事をお勧めします。
道義的責任も重要ですが、これは法的責任とは全く別物です。←ここは重要!!!
そういった意味でもきちっと調べる事は重要です。この程度の価格帯の楽器なら
海外の信用のおける鑑定家に見てもらうのも一つの手です。
Q:現在なら
投稿者:sara 投稿日時:2004/12/14 16:18 ---126.150.136
漠然としていてすみませんが、20年前に、70万円くらいした(100万くらいのものを70万で買った)ヴァイオリンと同じくらいの楽器を購入するとしたら、現在ではいくらほどものになるでしょうか。楽器はイタリア製の1800年代のものです。
というのは、仮に、その楽器よりいいものを求めるとしたら、用意するお金の目安を知りたいのですが。
その70万円の楽器を現在の目で査定したいというわけでなく、20年前に70万円で買えた楽器と相当する値段の楽器を今買うとだいたいいくらかということを知っておきたいのです。
投稿者:てつ 投稿日時:2004/12/14 18:56 ---123.159.74
相場を良く知らない私が答える話でもないですが、大きくは動いていないのかな?と感覚的に感じています。この価格帯の楽器は量産品の範疇に入りそうなので、1800年代のイタリアの楽器、と聞くとちょっとピンときません。
最近は、東欧の製作者のいい楽器が入るようになったり、ということもあって、選択肢は増えましたね。一度、楽器屋さんに行って、眺めてみるといいのではないでしょうか?ご自分が持たれていた楽器を下取りに出す、となるとあまり大きな金額にはならない気がしますが、同じような価格帯で見れば、さほど違和感なく似たレベルの道具を探すことができるのでは?
換金をするのか?はたまた少しでもいい楽器を見つけたい、ということなのかがよくわかりませんが、もし少しでもいい状態にするのであれば、修理という可能性もあったりしますね。
話がそれているかもしれませんが。
Q:オールドバイオリンの修理について
投稿者:むう 投稿日時:2004/12/15 14:02 ---54.130.228
現在、バイオリンの買い換えを検討中で、お店の方にオールドのイタリアのバイオリンをすすめられています。1800年代初めの楽器です。古い楽器では当然のことなのでしょうが、この楽器にも何ケ所か修理されたところがあります。大きなところで2箇所。
ネックのつけかえと、裏板の修理です。裏板は根柱の部分にあたります。
根柱部分に修理がある楽器は絶対にさけた方がいいと、ここでも話題になったことがある様ですが。
私はしろうとですが、修理は非常にきれいにされていると思います。
音は気に入ってます。ただ、今後この楽器がどうなるかが心配なのです。やはり、不具合が生じてくるものなのでしょうか。
楽器屋さん曰く、この裏板の修理がなければ1000万円以上する楽器らしいです(ほんとかな?)。今は300万ちょっとといわれています。
話が雑然としてきました。すみません。
要は、ここの修理がされている楽器は絶対にやめた方がいいという箇所があれば教えていただきたいということです。
どうぞよろしくお願いします。
投稿者:ストラッド店員 投稿日時:2004/12/15 14:31 ---171.124.75
いらっしゃいませ、
まず、ネックの付け替えは古い楽器では必ずお行う作業なので「継ぎネック」問題ございません。逆にしていないほうが問題があります。
古い楽器ですと、表板の割れはしょうがない部分ではあります。魂柱付近でも、それによって価格が下がり本人が納得できれば許せる範囲だと思います
致命的なのは裏板の魂柱割れです。
また通常、お店で買った楽器は、何か不都合が起こっても(お客様の過失がない場合)
アフターサービスの範囲で、対応してくれるはずなので、それほどご心配なさらなくても大丈夫だと思います。それでは!
投稿者:弦喜 投稿日時:2004/12/15 22:38 ---115.119.161
私は、楽器を選ぶとき、裏板の魂柱割れは真っ先に確認します。
過去2〜3度、裏板の魂柱割れ修理済みの楽器を入手した経験があります。1台はパッチ修理が不十分のため弦を張ってテンションをかけているうちに裏板が湾曲して再度割れが広がっていき、別のものは魂柱が当たる位置のパッチに加えて傷の延長線上にもパッチを何カ所か当てて短期間は使える感じでしたが長期間となると怖い感じがしました。
過去にも書きましたが、裏板の魂柱傷は、人でいうと背骨を損傷したのと同じようなもので、うまく施術した後にコルセットをあてて慎重に無理せずつかえばなんとか日常生活はできるといった状態のように思います。
一方、表板の方は、もともと柔らかい木であり、夏目と冬目の間にはクラックが入りやすいがくっつけやすく、またパッチでわりとたやすく補修できるので、現在の修理技術レベルにおいては、古い物にはつきもの、程度の扱いとなってきているように思います。
それ故、裏板の魂柱傷は敬遠され、そのような致命傷を負っている楽器は、半額どころではない大幅な価格下落を余儀なくされるのでしょう。
個人的に一番嫌なのは、いつ傷が開くかわからないという不安を常に持ちながら楽器に接しないといけない点です。普通の楽器ではやらないことですが、演奏が終わると常に弦を弛めておかないと傷が開きそうに思えたり、病人に接するように常に気を使っている状態となり、それがとても不自由です。
もしかしたら修理が完璧で、数十年のオーダーでは問題はでないかもしれません。そのようなものが安く買えたら結果オーライかもしれません。
もし強気の賭に出られる場合は、最低購入するお店が将来同じ店から別の楽器を購入する場合に、その楽器を今回購入の価格の8割程度以上で下取りしてくれること、また短期間にその傷にまつわる問題が発生したとき全額保証で別の楽器に買い換えることを保証する旨、一筆とっておいた方がよいでしょう。他のお店は二束三文でしか買ってくれませんので、そのお店が売りっぱなしという姿勢の場合は絶対やめるべきです。
あと、傷としてはペグ穴から糸倉を横切るクラックも修理しにくい傷として注意してみています。ただここは、最悪糸倉を大きく削って板を当て直すことで、美観は損ないますが機能的には補修できますので、裏板の魂柱傷とは状況が異なります。
投稿者:むう 投稿日時:2004/12/16 12:59 ---54.130.228
アドバイスありがとうございました。
取りあえず試奏期間がありますので、その間に購入するか考えてみます。
また、楽器屋さんにも楽器の将来的なことや、いつ頃修理されたかや、下取りのことなど、聞いてみてじっくり考えてみます。
でも、やっぱり裏板の魂柱われの楽器はさけるべきなのかなあ。
投稿者:ストラッド店員 投稿日時:2004/12/16 13:52 ---220.94.253
そうですね、その楽器がお気に入りで将来その楽器の下取り保障や、何かあったときのメンテナンスなどの事をお話して、納得出来るのなら、ぜんぜん問題ないと思います。
それでは!
投稿者:鈴木 珍事 投稿日時:2004/12/18 13:20 ---190.127.218
私は絶対に買わない方がよいと思います。
裏板の魂柱キズは致命的で Vnの生命は終わったと考えられます。基礎の崩れた家屋のようなものです。
裏板の魂柱キズがあったら300万円でも、すこぶる高いと考えられます。
300万円なら すばらしい楽器が たくさん 市場に出ています。
"Vnは健康が第一" はしばしばプロヴァイオリニストがおっしゃるせりふです。
投稿者:YE 投稿日時:2004/12/19 02:56 ---10.246.140
弦喜さん、鈴木珍事さんに同感です。
ストラディヴァリやガルネリをはじめとする古銘器の多くなどは、表板に写真を見てもそれと判るような魂柱傷がある場合が多いのですが、上手に修理されていれば、価値はあまり減じないようです。このことは某K氏の著書にも書かれていますが、実際に楽器の写真や価格等を調べても実感できます。
しかし、裏板の魂柱傷となると話は別で、致命的なダメージとなり、よくても数分の一、悪くすると二束三文になるようです。私の見聞したヴァイオリンはニコラ・アマティだったのですが、通常は5000万円前後の楽器が、裏板に大きな魂柱傷があったため、100万円でも売買不能となっていました。
この例は極端ですが、今回の場合、1000万円が300万円になっているそうですが、私見ではそれでもかなり高いように感じます。いかなる理由でその楽器屋がその楽器を薦めているのかは判りかねますが、その楽器屋だけではなく、他の方の意見も参考にして、十分ご検討なさった方がよいように思われます。また、もしもご購入なさるのでしたら、楽器の価値や健康状態についてのリスクをご認識なさった上で、現在の状態の確認、アフターケアや将来の下取りについての同意等、十分ご注意なさる必要があると思われます。