弦楽器 Q&A
弦楽器に関するいろいろな疑問にお答えします。
2023年12月31日をもちまして、新規投稿・コメントの書き込みを終了させていただきました。
5203件のQ&Aがあります。
Q:オイドクサとオリーブ
投稿者:ラルゴ 投稿日時:2006/06/22 00:18 ---2.56.217
こんばんは。ガット弦を張ったことがないので一度ガット弦を試してみようと思っています。そこでオイドクサとオリーブの音色や音量などの違いを教えていただけませんでしょうか。そのほか実用的な面でチューニングのしやすさとか耐久性などについても教えていただけたらと思います。ちなみに私のバイオリンは作られてから3年程度の新作楽器です。一応手工品です。それではよろしくお願いしまーす。
投稿者:セイジ 投稿日時:2006/06/22 03:07 ---151.3.240
オイドクサの方がおとなしい性格です。ガット弦はピッチが不安定に
なりやすいので、その点は承知しておく必要があるでしょう。耐久性はなんともいえません。ドミナントのように音質の賞味期間が短い弦と比べれば音の劣化速度は遅めですが、ピラストロの弦は巻き線がほつれやすい傾向があるので、意外に早く駄目になることもあります。
投稿者:ノル 投稿日時:2006/06/22 12:36 ---109.80.132
自分はオイドクサは張ったことがなく、オリーヴしか張ったことがありませんので、オリーヴについてのみ記述します。オリーヴは、音色が美しく音量も十分なとても優れた弦だと思います。ガット弦は、ナイロン弦とは違った鳴らし方のコツがありますが、慣れれば、ナイロン弦よりも鳴らし易く、また表情もつけ易くなると思います。チューニングは、自分の場合は、ナイロン弦よりもガット弦の方がし易いと感じています。
セイジ様がおっしゃっているように、ピラストロ社の弦は、巻き線が弱めでほつれ易い傾向があるように思いますが、自分が愛用しているオリーヴについては、巻き線の耐久性に問題はないですし、むしろ、他のブランドの弦よりも巻き線もコア(芯材)についても耐久性は優れているように思います。
あと、オリーヴのメリットとしては、楽器の特性に合わせて弦の太さを細かく選べる点です。オーダーメイドに近い感覚で4〜5種類の太さの中からチョイスできます。通常の弦は、太さは3種類しか選べませんし、太さは1種類しかない、という弦もありますから、オリーヴがいかにバラエティーに富んでいるかおわかりいただけるかと思います。ガット弦は1度は試してみる価値はあると思います。ではでは。
投稿者:ラルゴ 投稿日時:2006/06/22 19:47 ---209.183.74
セイジ様とノル様へ。お返事ありがとうございます。こんなに早くお返事いただけてとても嬉しいです。私はピラストロの弦を張ったことがないので巻きが弱いとかは知らなかったのですが巻きが弱いとしたら困りますね。オイドクサもオリーブもお高いのでせめてドミナントよりは長持ちしてもらいたいところです。
太さがいろいろと選べるようですが初めて張るときは標準の太さを選ぶのが無難ですよね。オイドクサとオリーヴのどちらから試すか思案中ですが安い方から試すのが正攻法でしょうかね。それではまた。
投稿者:ノル 投稿日時:2006/06/26 00:33 ---209.183.78
弦の太さ(ゲージ)については、まず最初は標準ゲージからはじめるのが無難だと思います。ちなみに、自分は、D線もG線も、16−1/4(16.25)のゲージを張ってます。自分の場合は、D線とG線の太さを一緒にすると、押さえたときの感触が近くなるのと、各弦の音量バランスがちょうど良くなるので、この組み合わせが気に入ってます。
オイドクサとオリーヴのどちらから張るかは好みの問題だと思いますが、まずは、安い(とは言ってもナイロン弦よりは高い)オイドクサからはじめて、次にオリーヴを張るのが良いのではないでしょうか。
オイドクサの巻き線の耐久性については知りませんが、オリーヴの巻き線は、A線以外は、つまり、D線・G線は結構丈夫で長持ちすると思います。金が使われていることもあって、錆びにくいですし、ほつれにくいと思います。自分の場合はオリーヴは半年持ちます。
自分は、A線だけスチール弦(ヘリコアやヤーガーなど)を張ってますが、まず最初は、E線からG線まで全部オイドクサかオリーヴを張ってみる方が、ガット弦の良さを実感できると思います。そして、もしA線のピッチの狂いが気になるようであれば、A線のみスチール弦に替えるのが良いと思います。
それでは、ガット弦の世界にチャレンジしてみて下さい。きっと満足していただけると思います。ではでは。
投稿者:杏 投稿日時:2006/06/26 22:53 ---147.53.19
オイドクサとオリーブはまったく性格の違う弦ですので、どっちか使って合う合わない、好き嫌いとは言えないと思います。音色も違いますが(オリーブは明るくて華やか、オイドクサはおとなしい感じです)、使い勝手もかなりちがいます。オリーブのほうが安定が早めかな。オイドクサはもさーっとした弦で、安定するまで時間がかかる気がします。その分、オイドクサの方がやや丈夫。でも、どちらの弦も、強く押さえすぎたり、力任せにビブラートかけたりしなければ、2,3ヶ月は使えると思います。(それ以上になると、音色は変わらなくても音つぼが狂う気がします)
とはいえ、この時期、本州以南では一番扱いにくい時期なので、初めての方がガットを使うのはお財布に厳しいかと。(エアコンの風を直接当てるのは論外ですが、持ち歩いている間に湿気ったものを空調の効いた部屋でケースを開けると切れたりします)音も悪いですし。
できれば、秋雨が終わって、気候が安定してからがお勧めです。
投稿者:ラルゴ 投稿日時:2006/06/30 00:26 ---25.182.124
杏様、お返事ありがとうございます。オリーヴの方が早く安定するんですね。杏様がおっしゃるように、この時期は雨の日が多くて多湿なので、ガット弦には厳しい時期ではありますね。いつかはガット弦という感じである種の憧れがあるので、一度は試してみたいのですが、張ってすぐに切れたらかなりショックだと思います。
ノル様が賞賛されているフレクソコア・パーマネントならスチール弦なので、高温多湿でも問題無さそうですね。とりあえず、こちらの方から試してみようかな・・・。
投稿者:ラルゴ 投稿日時:2006/07/01 15:16 ---25.182.124
オリーヴを40%引きで売っている国内のネット通販ショップを見つけたので、そこでオリーヴを買ってみようと思います。湿度の影響で切れたときは運が悪かったと諦めます。オリーヴって4本セットの定価が13,125円もするので、割引率が10%違うと結構大きな差になりますね。自分で検索した限りでは、ここが国内最安値かと・・・。
http://www.star-strings.jp/komono/gen1.htm
投稿者:さーて、誰が釣られるカナ♪ 投稿日時:2006/07/02 12:11 ---37.164.13
投稿者:しゃこんぬ 投稿日時:2006/07/02 20:58 ---209.183.141
SWSとかSharとか海外の激安通販よりも安いとは驚きですね。自分はオリーヴ・ラヴァーなので、こりゃーありがたい!
練習の後に弦についた汗をきちんと拭き取れば、夏場でもガット弦は使えますよ。多汗症の人はヤバイかも知れないけど。
投稿者:弦喜 投稿日時:2006/07/02 22:14 ---6.34.242
このQ&Aは、楽器店であるストラッドさんから提供いただいている場ですので、礼儀として商品がかぶる他店の宣伝(/紹介)は控えるべきと考えます。
また、各書き込みには都度IPアドレスの3/4が表示され、ハンドルを変えたとしても関連づけができますので、作為的で不自然な投稿は行わないことをおすすめします。
投稿者:追伸 投稿日時:2006/07/03 01:05 ---250.155.42
しかも,ラルゴ氏の紹介されていたHPは,どうも売買トラブルを抱えているようですので,少なくとも経営が健全化するまでは判断のしようがありません・・・
投稿者:ラルゴ 投稿日時:2006/07/03 15:14 ---25.182.124
リンク先のお店の掲示板を見ると、お客さんとの間でちょっとした行き違いがあってトラブルになりかけた形跡が見受けられますね。通常だと、こういうやり取りはすぐに消されたりして見れなくなることが多いですが、こういう経過をそのまま残しているあたり、むしろ誠実と言えるのではないでしょうか。トラブルのお詫びに弦を1本差し上げます、他店さんで購入済みの場合は返金します、と書かれているのですから、誠意ある対応が伺えますね。
なお、実際に弦を注文して商品が届きましたが、品質(コンディション)も含めて何の問題ありませんでした。
やっぱ何でも品質が同等なら少しでも安く買えるというのは助かりますね。
投稿者:ひのきち 投稿日時:2006/07/03 16:35 ---15.30.1
釣られているのかもしれませんが、
弦喜さんに全く同感です。
礼儀という言葉を知るならば、この掲示板で上のような発言はありえないと思います。
Q:質問です
投稿者:k 投稿日時:2006/07/01 19:18 ---142.177.58
チェロの教室で使わせてもらってるオールドチェロは、ビブラートをかけやすいのですが、自分の家にある2004年に作られたチェロは、ビブラートをかけることはできるんですが、、、持ち手の部分が太い感じがしてオールドで弾いてるときよりも重く感じます。
オールドチェロと新作チェロで弾きやすさとかビブラートのかけやすさとかあるんですか?
投稿者:かめ 投稿日時:2006/07/01 19:37 ---168.209.168
ネックの部分が太いと感じる場合は、工房などで削ってもらえばいいと
思います。
オールドと新作でビブラートのかけやすさに違いがあるとは思いません
が、オールドの方が板が振動し易くなっているのでビブラートがかかっ
ているように感じる場合はあるかもしれません。
投稿者:k 投稿日時:2006/07/02 01:50 ---142.177.58
かめさん レスありがとうございます。
削った結果、楽器に以上がでることとかないですよね?
テレビとかでバックミュージックで流れるチェロの音ってオールドがほとんどですよね。そういう音に憧れがあるんですが、自分のチェロは新作なんでそのような音でないです。渋めがないというか、、。
新作をオールドのような音色にする方法とかないんですか?
投稿者:ss 投稿日時:2006/07/02 10:36 ---216.210.6
オールドの楽器のようになるかは分かりませんが、駒やぺグ、脂や弦など消耗品(?)を変えてみるだけで、楽器の鳴りはずいぶん違うと思います。他にも弓やテールピースを変えてみてはいかがでしょうか。
投稿者:k 投稿日時:2006/07/02 14:54 ---142.177.58
楽器を乾燥させるために、ハードケースを開いておけと言われたのでそうしてますが、チェロの良い保管なんでしょうか。
脂ってなんですか?
いい弓を使うとやっぱり音とか違うんですか?
楽器は60万でしたが、弓は10万くらいだったと思います。
投稿者:弦喜 投稿日時:2006/07/02 18:59 ---6.34.242
質問内容と、今体験されている状況がつながりません。
以下、私見です。
− オールドとは、少なくとも180年くらいはたっている楽器を指し非常に高価なものですので、そのような楽器をチェロ教室で生徒に使わせているとはまず思えません。出来て数十年のある程度古い楽器ではないかと推測いたします。
− 教室で使った楽器と、ご自身の楽器の2台の弾き心地の差を、オールドと新作という切り口で論じるのは少し無理があるように思います。
− 指板から弦までの距離(ネックの角度と駒の高さが関係します)でもビブラートのかけやすさは違うでしょうし、弦が違うだけでも変わります。もし、教室のものが弾きやすいなら、まずそのあたりを教室のものに合わせるよう調整・交換を行ってみてはどうでしょうか。
− 新作をオールドのような音にする特効薬はないと思ったほうがよいでしょう。19世紀には熱処理する等の試みがなされましたが、これで多くの名器が犠牲に
なりました。もし特効薬があれば製作者は皆使います。
− 実際はありえませんが、もし同じ材料でまったく同じに作られた楽器が2つあり、一つは新作、一つは保存状態もよく適度に弾かれて200年たっているとしたら、音色、弾き心地の点で、前者は後者には勝てません。200年が、10年、20年、50年、100年といった経年変化になったとしても、後者の方が勝るでしょう。
一方、200年たった駄作と、きちんと作られた新作では、後者が勝ると思います。
− ビブラートを音色(倍音)の変化と認識でき、質問が左手の動きのスムーズさのことではなく、出てくる音の音色の変化として論じられている場合、古い楽器の方が基音・倍音の出方の点でビブラートがかけやすいとは言えます。
投稿者:かめ 投稿日時:2006/07/02 19:06 ---196.104.66
>削った結果、楽器に以上がでることとかないですよね?
薄く削りすぎなければ大丈夫です。ほとんどの工房の場合、適正
な太さの範囲を知っていると思うので大丈夫だと思います。
ちなみに私の持っている楽器も削ってもらっています。現在の
ところ異常はありません。
>自分のチェロは新作なんでそのような音でないです。渋めがない
>というか、、。
自分で弾いていて聞こえる音と少し離れたところで聞こえる音に
は違いがあります。また、テレビや録音の場合、マイクを通す時
に音に加工をするので、結構音が変わります。録音と生音を比べ
てはいけません。
>楽器を乾燥させるために、ハードケースを開いておけと言われた>のでそうしてますが
私も楽器を持ち運ぶとき以外はハードケースに入れません。落下物などからの危険性を避けるためにはハードケースに入れて保管
することが絶対条件でしょうが、弾きたいときにすぐ弾けると
いう利便性と、少しでも楽器の乾燥を早めるという効果は、
ケースに入れている時よりも高いと思います。
>脂ってなんですか?
これは書き方が悪いですね。「松脂」です。
>いい弓を使うとやっぱり音とか違うんですか?
違います。ただし、いい弓=高い弓というわけではありません。
また、いい弓がKさんにとってよい弓かどうかもわかりません。
投稿者:sdfh 投稿日時:2006/07/02 19:39 ---2.23.48
教室の先生にお伺いになればよろしいのではないでしょうか?
それとも信用できない先生なのでしょうか?
投稿者:Cello 投稿日時:2006/07/03 01:40 ---47.7.182
>テレビとかでバックミュージックで流れるチェロの音ってオールドがほとんどですよね。そういう音に憧れがあるんですが、自分のチェロは新作なんでそのような音でないです。渋めがないというか、、。
揚げ足を取るわけではありませんが、P & M Curie大学の音響学だか音響心理学研究所が実施した二重盲検テストを思い出しました。
4本のそれぞれ素晴しいバイオリン(内一本がGenevieve Laurenceau 1682)、これを、二人のソリストが目隠しをした上で演奏。
演奏者と被験者の間はカーテンで仕切られます。
被験者五人が(ソリスト二人、音楽ジャーナリスト二人、製作者一人)、詳細なチェックシートに記入の上、音色からのみStradを当てるものですが。全員一致でStradと見做されたものは被験者の一人の製作者の手になるもので本人も苦笑いしていました。
Q:テールピースと駒の間隔について
投稿者:KO 投稿日時:2006/07/01 09:58 ---88.78.140
弦のメーカーであるトマスティク社によると、テールピースと駒の間隔は5.7cmが望ましいとされています。そこで、自分の楽器を測ってみると5.1cmしかなく、テールガットの長さを短くして調整しようとしましたが、テールピースが長過ぎて、とても5.7cmに調整できません。テールピースの適正寸法を教えていただければ幸いです。(駒の位置は適正であることを確認しています)
投稿者:絹弦ユーザー 投稿日時:2006/07/01 21:32 ---98.231.244
ちょっと質問からずれますが、自分のチェロには普通のテールピースは大き過ぎるので、小さいのを作ってもらっています。どうしても気になるのならば、テールピースを小さい物に交換した方が良いのかも知れませんね。
工房からのメールではバイオリンの場合、55mmにしたら良いよというアドバイスをもらいました(よく弦長の1/6とか言われていますが)。距離が短いと音が柔らかくなるのだそうです。
投稿者:弦喜 投稿日時:2006/07/01 21:39 ---6.34.242
>弦のメーカーであるトマスティク社によると、テールピースと駒の間隔は5.7cmが望ましいとされています。
これは、何に、あるいはどこに載っている情報でしょうか。
具体的にどのように説明されているか、ぜひ読んでみたい。
私は、駒からテールピースまでの弦長(駒のテールピース側から、テールピースの枕/カラーの駒側まで)は、5.3cm〜5.4cmくらいが基本の値かと思っていますので、駒からテールピースまでの距離はそれよりさらに短くなることを考えると、KOさんのお持ちの楽器のその距離は特に問題があると思えないのです。
投稿者:よが 投稿日時:2006/07/01 21:59 ---57.230.33
こんばんは.こちらに書いてあるものを根拠にされたのではないでしょうか?
http://www.thomastik-infeld.net/johcgi/tho2/TCgi.cgi?target=home&selected_TYPE=TIP&selected_ID=6
投稿者:KO 投稿日時:2006/07/01 22:24 ---88.82.200
ここから引用いたしました。
http://violinoaya.fc2web.com/gen.html
確かに、弦喜様のおっしゃるとおり、5.3〜5.4cmが基本で、トマスティック社推奨の5.7cmは長過ぎると思います。しかし、5.3〜5.4cmでさえも、私のテールピースでは、確保するのがギリギリです。私のバイオリン本体サイズおよび駒位置は適正と思われるので、テールピース適正寸法を知りたいのです。
投稿者:ノル 投稿日時:2006/07/02 00:43 ---209.183.75
テールピースと駒の間隔についてですが、単純に何ミリ、というよりは、A線のテールピースと駒の間をはじいてE(ミ)の音程=E線の音程、が出るのがちょうど良い、という経験則があるようです。この話は、ある職人さんから聞きました。自分の楽器は、A線(フレクソコア・パーマネント)のテールピースと駒の間をはじくと、ごくわずかにE線の音程よりも高い音が出ます。
KOさんの楽器で、A線のテールピースと駒の間をはじいたらどんな音が出ますか?
投稿者:弦喜 投稿日時:2006/07/02 02:24 ---6.34.242
以下私見です。
>5.3〜5.4cmが基本
と先ほど書きましたが、記憶違いで、5.4cm〜5.5cmに訂正させていただきます。
絹弦ユーザー さんが書かれた”弦長の1/6”、ノルさんが書かれた”弾いた時に隣の弦と同じ音(実際には2オクターブ上)になる”場合の弦が均一なものと
仮定したときの理論値、と上の値は等価です。
この値は振動長ですので、先ほど書いた通り、”駒のテールピース側から、テールピースの枕/カラーの駒側まで”であり、”駒のテールピース側から、テールピース端面”までの距離ではありません。テールピース端面から枕/カラーまではテールピースにより異なりますが5ミリ前後は離れています。それを加味すると、”駒のテールピース側から、テールピース端面”までの距離は5cm前後となります。
トマスティークでの”駒からテールピースまでの距離”という記載は、上記とは2ミリほど差はありますが、常識的には振動長を示すものととらえるべきかと思います。
(テールピースもいろいろな種類があり、端面から枕/カラーまでの距離も異なり、またアジャスター付きのものもありますから、一律テールピースの端面までの距離では規定することはできないはずです。一方、振動長は絶対的なものでどの楽器であっても共通に使える値です。)
以上が、
>KOさんのお持ちの楽器のその距離は特に問題があると思えないのです。
と書いた根拠です。
なお、我が家でよく使っているヴァイオリンを3台ほど見てみましたが、振動長ではなく、駒からテールピースの端面までを単純にはかると、4.6cm〜5,1cmでした。
投稿者:KO 投稿日時:2006/07/02 03:47 ---88.68.88
いろいろなご意見有難うございます。
弦喜様のコメントの中で、ひとつ誤解があるようです。私の書いた「テールピースと駒の間隔」とは、、弦喜様の書いた”駒のテールピース側から、テールピースの枕/カラーの駒側まで”と同じ認識です。言葉足らずで申し訳ありません。
ノル様ご提案のA線のテールピースと駒の間をはじいたらどんな音かは、わずかにEより高い音がするようです。
ということで、やはり適正の5.4〜5.5cmを確保しようとすると、私のテールピースは長過ぎ、テールガット側をチマチマと削るしかなさそうです。(現在は5.3cmなので、あと1〜2mm)
投稿者:弦喜 投稿日時:2006/07/02 12:51 ---6.34.242
基本は5.4〜5.5cmと書かせていただきましたが、それが”適正”かどうかはわかりません。あくまでも、弦が完全に均一で、指板側と駒側のテンションが均一、などと仮定した上での計算値がそうなるという話であって、実際は弦でいえばテールピース側には布が巻いて均一とは言い難く、テンションも均一でなかったりしますので、その距離を本当にベストの位置にもっていこうとするならば、まず基本の値は単なる出発点として、その楽器にベストの位置を試行錯誤で探すことが必要なのだと思います。
もし、そのような観点で製作者あるいは職人さんにより意図を持って今の楽器がセッティングされているとすれば、今の位置が一番よい可能性もありますので、まずは削る前にテールガットの調整や、別の短めのテールピースでの実験などを行い、適正距離を見つけてから行われる事をおすすめします。
受け売りですが、その距離が短いと音は柔らかめになるらしいので、今行われようとしている修正では音はかたい方向に振れることになる可能性が高いです。
多くの楽器をみても、そこの距離は厳密には調整されているようには見ません。私にとっては1〜2mmは誤差の範囲に思えますし、多くの製作者・職人さんは、あまりその距離を厳密に考えているとも思えません。(テールガットは伸びるので、真面目にやろうとすると、何度も調整が必要になりますが、普通はそのようなことは行いません。)
極端に短いのでなければ、気にしないか、もし気になるなら工房等で音を確かめながら調整してもらうことをおすすめします。
Q:材質と製法
投稿者:新米チェロ弾き 投稿日時:2006/06/27 01:46 ---123.106.3
楽器を見て、単板削り出し、プレス、合板などの違いを見分けることはできるのでしょうか?とりあえず練習用に安いチェロを買おうと思っているのですが。具体的にはフィドラーかキュンストラーのラインナップの安いものを購入しようと思っています。
投稿者:ストラッド店員 投稿日時:2006/06/30 15:50 ---195.161.211
こんにちは、
過去ログに同様のご質問がございますので
ぜひご参照下さい。
「プレス楽器の見分け方」で検索すると出てきます。
それでは!
投稿者:セロ轢きのGosh 投稿日時:2006/07/01 00:30 ---81.65.230
以前ここで同様の質問をさせて頂きました。過去ログ検索を「プレス楽器」で手繰ってみて下さい。
結論から言うと、素人が簡単に見分ける方法は無いようです。
ところで、「とりあえず練習用に安いチェロ」の意図がよく解らないのですが・・・・例えば50万円の予算があったとして、小生なら、とりあえず10万で練習用、後日40万で買いなおすよりも、最初から50万の予算でまともな楽器を探します。
但し、前提として
一生ものの趣味としてそれなりに腹を括って取り組む;
買い換えるにしても数百万も出す当てはない;
楽器選びを手伝ってくれる先生or上級者の知人がいる。
「大きなお世話」だったらごめんなさい。
投稿者:セロ轢きのGosh 投稿日時:2006/07/01 00:32 ---81.65.230
あれれ、かぶっちゃった??
一向に返信が無いので書いたつもりでしたが・・・・・
Q:弓のスタンプについて…
投稿者:みる子 投稿日時:2006/06/27 23:07 ---41.130.73
弓に関する質問です。
海外のオークションで購入したバイオリンに2本の弓が付いてきたのですが、そのうち1本に"J.HEL"というスタンプが押されていました。
問題はその向きなんです。
私の知っているフランス製の弓はその殆どが弓毛を上にした状態で読めるように押されていたように思うのですが、この弓はドイツ製の弓のように弓毛を下にした状態で押されているのです。
押されている場所も棹の端部、かなりバンド側に寄った変な位置です。
J.HELってフランスのブランドですよね?これって思いっきりイミテーションなんですかね。
ニセ物ならニセ物らしく、それらしい場所にそれらしい向きで押せば良いのに…と思うのですが。
同じブランドで、弓によってスタンプの向きを変えたり、位置を変えたりする事ってあるのでしょうか?
タダで付いてきた弓に文句はありませんが、弓に詳しい方、ご意見お聞かせ下さい。
Q:ヴァイオリンの買い替えを検討しております.
投稿者:きぼう 投稿日時:2006/06/26 12:15 ---23.144.214
はじめて質問させていただきます.現在アメリカに在住しております.
高校生の息子のバイオリンを買い替える予定にしております.現在以下のラベルのフランス製(?)モダン楽器を試奏しているところですが,制作者についてなにかご存知でしたらご教授ください.表板には複数の小さなクラックが散見されますが,すべてきちんと補修されているようで,豊かな低音と,非常に伸びのあるクリアな高音が印象的な楽器ではあります.
Fait par J.-H. MILLER
14 a Mirecourt 1927
(上記うち,14と年号の27の部分だけ手書きで,ほかは印刷のラベルです)
よろしくお願いいたします.
投稿者:鈴木珍事 投稿日時:2006/06/26 21:44 ---1.142.67
フランスのMillerさん はHenri Miller さんだけがみつかりました。
有名なCollin Mezinの弟子ですが、Mさんは特に有名ではないようです。
また、この方の作品ではないかもしれません。
安価(30〜50万円、全く想像ですが)で音が気に入っていればよいのでは?
価格が300万円〜500万円だと買わないほうがいいのでは?
以上は信憑性のない情報で申し訳ありません。
魂柱付近の修復、バスバー付近の修復、裏板の割れがあれば買ってはいけません。
投稿者:きぼう 投稿日時:2006/06/27 01:47 ---107.78.65
鈴木珍事さん,
さっそくの情報ありがとうございます.その楽器は6000ドルという販売価格となっています.ほぼ鈴木珍事さんの想像されたレンジの楽器だということでしょう.Tarisio.comというサイトの写真アーカイブには,JH MILLER銘のヴァイオリンが存在しているようですが,オークションの売買記録は存在しないようです.
表側から確認できる割れは,右fホール下の丸穴から上側に10ミリ程度,右アッパーバウツ上部パーフリング部から10ミリ程度,それにネックの付け根にあります.
ラベルですが,よく観察すると,現在見えているものの下に,同じ枠をもったラベルがもう一枚存在するようです.(うまく合わせて貼られていない)こういうことって,他例もあるのでしょうか.質問ばかりでもうしわけありません.
Q:楽器のクリーニング
投稿者:きさ 投稿日時:2006/06/23 19:11 ---4.211.55
こんにちは。あるヴァイオリニストの方のブログを読んでいたら、”クリーニングに出していたヴァイオリンが帰ってきて、きれいになっただけでなく、音の鳴りも良くなって嬉しい”といったことが書かれていました。
楽器のクリーニングというのは、修理や調整を行うところであればお願いできるのでしょうか?個人でやっていらっしゃる職人さん等の場合、クリーニングなど頼まれると迷惑ということはあるのでしょうか?
投稿者:弦語 投稿日時:2006/06/23 23:40 ---27.98.235
こんばんわ。
>>>楽器のクリーニングというのは、修理や調整を行うところであればお願いできるのでしょうか?
クリーニングという定義はなんでしょうか?
ストラッドさんでもやっていただけると思いますよ。
<調整・修理のタブ>を参照してください。
ただし、量産品のビギナータイプですと、調整・修理内容に
よっては、新品を購入した方が良い(安い)場合があります。
投稿者:きさ 投稿日時:2006/06/24 12:48 ---4.211.55
弦語様、お返事ありがとうございます。
クリーニングの定義は漠然と、ニスについた汚れや自分では落としにくい部分の汚れを落としていただくこと、かと思っていました。私の楽器にも、昔つけてしまった汗の跡があり、クリーナーを使っても自分では落とせず、気になっていたのですが、どこでもお願いできるわけではなさそうだし。。と質問させていただきました。いつも毛替えや調整でお世話になっている職人さんは、お一人でやっていらっしゃる方で、普段の応対からすると、そういう類のことはお願いしにくい雰囲気なのです。修理、調整のタブのところではうまく見つけられなかったのですが、ストラッドさんではお願いできるかもしれませんね。ありがとうございます。
投稿者:弦喜 投稿日時:2006/06/24 14:03 ---6.35.2
上の質問も回答も、漠然・曖昧であり、どうもしっくりきません。
以下、私の経験に基づくもので、すべてにあてはまるわけではありませんが、参考のために書きます。
大抵の楽器店の修理・調整の料金表に、クリーニングという項目はないと思います。
比較的新しい楽器であれば、単に表面にニスの上の松脂・汚れを磨いて取る作業は、駒や魂柱の調整や弓の毛替えで楽器を持ち込んだ際(できれば事前に言っておいて)に頼めば、その場で、例えば10分程度でやってくれる場合がほとんどです(私の経験した範囲では無料です)。特にその店で買った楽器の場合、まずそれを嫌がったりはしませんし、購入していない楽器を持ち込んだ場合でもお得意様をつくる意味でも多くは対応してくれます。
ですから、ニスの汚れ落とし&楽器磨きという点では、馴染みの職人さんに何かのついでの時にお願いすればよいと思います。
プロが、クリーニングが目的で楽器を預ける、となると、その工房では何か特殊なメニューをクリーニングと呼んでいる可能性もありますが、どのようなメニューかは想像できません。
駒、弦、指板もとりはらって、楽器のすべての表面と楽器内部も含めて徹底的に汚れ、埃をとるのかもしれませんが、その場合は音についてはその前後での魂柱・駒などの位置の状態変化の影響の方が大きいのかもしれません。
古い汚れた楽器に対する究極のクリーニングとして、お湯で洗って汚れも古いニカワも落とし、表板・裏板もばらして、ニカワ付けからもう一度行い、磨く、といったものもあるようですが、当然これは一般的ではありません。
私は業界で一般的に「クリーニング」なる作業工程なり、その作業費用の相場が決まっている、とは思っていませんので、ここは業界でなにか「クリーニング」の定義があるのか、ストラッドさんからの回答を待ちたいですね。
投稿者:ストラッド店員 投稿日時:2006/06/26 16:03 ---192.41.118
こんにちは、
>ここは業界でなにか「クリーニング」の定義があるのか
当店で知っている限り、特にないと思います。
弦喜さんが認識しているクリーニングとそうずれはないと思います。
Q:オクターブ弦は入手可能でしょうか?
投稿者:もくもく 投稿日時:2006/06/25 01:33 ---159.149.108
バイオリン用の弦で、通常より1オクターブ下の音が出る
オクターブ弦というものがトマスティクとスーパーセンシティブ
から発売されていると聞きました。
これについてご存知の方がいらっしゃいましたらご教示お願いします。
・これらは日本国内の販売店(通販含む)で入手可能でしょうか?
・これらを使用する場合、なにか注意すべき点があるでしょうか?
よろしくお願い致します。
投稿者:スチールラヴァー 投稿日時:2006/06/25 06:01 ---25.150.62
スーパーセンシティブのもの使ってます。
>・これらは日本国内の販売店(通販含む)で入手可能でしょうか?
わかりません。
>・これらを使用する場合、なにか注意すべき点があるでしょうか?
当然のことながら弦はブットイです。ナット・ブリッジの高さ、溝の幅を変えねばなりません。音量を期待してはなりません。楽器によってはペグとペグボックスの底との間隔が狭くて弦が巻ききれないことがあります。
投稿者:もくもく 投稿日時:2006/06/25 10:43 ---159.149.108
スチールラヴァーさま
ご回答どうもありがとうございます。
なるほど、弦が太いので振幅も異なり、駒の交換が絶対に必要で
(これはそれほど問題ではありませんが)ナットにも影響する
ということですね。これは面倒ですね。
一般論として、ビオラの音域をバイオリンで出したい場合に
オクターブ弦を使用するという認識で正しいでしょうか?
Q:チェロ坊主
投稿者:ボクスケ 投稿日時:2006/06/21 14:29 ---91.145.102
最近チェロを購入しました。イタリアのAnselmo Curlettoによる
1964年作です。無傷で,過去の所有者はイタリア人女性です。Carlson Cacciatori Neumann $ C.の出した鑑定書がついています。「所有者はRosa Gadoというイタリア人で、Curlettoが"Quartetto Rosso"と名づけたカルテット用の1つ」で,「彼の円熟期の作品である」という内容になっています。価格は下取りと値引きを引いて900万でした。現代の作品がこれほど高いということには疑問がありましたが、他の楽器(例Pollastori700万、フランスの1890年代の1000万のモダン作品など)と比べて音量があり、音がより良いというか、気に入りましたので購入を決めました。
本物だろうという気はしています。ただ、やはり、金額が高過ぎるのではないかと気になります。楽器商は「これからはこういう楽器の価値がもっと上がる」と自信があるようです。こういう質問はおそらくストラドさんを悩ますことになるでしょうが、ご意見を伺いたいと思います。将来楽器店に勤めたいという希望もあるので、知識としていろいろなことを知りたいのです。よろしくお願いいたします。
投稿者:anton 投稿日時:2006/06/22 00:35 ---6.81.216
W.Henleyによれば、1888年生まれ、Marchettiの弟子。Guadagnini, Pressenda, Rocca の忠実な再現・・とのことです。ラベルからすると76歳のときの作品ということになりますね。トリネーゼの本道を行く作者のようです。
Sotheby'sで1996年にチェロが$11,385で落札されています。
http://www.maestronet.com/history/instruments.cfm?ID=4&first_name=Anselmo&middle_name=&last_name=Curletto
日本ではMarchettiのチェロは1000万では買えませんから、Curlettoの真作で、音がとても気に入ったのであれば値段はまずまずではないでしょうか?チェロはクレモナ新作でも、ビソロッティとか400-500万しますから。
まだ42歳、これからの成長が楽しみですね。
投稿者:セロ轢きのGosh 投稿日時:2006/06/22 13:20 ---83.39.162
$11,385
って約130万円ですよね。
桁が違いませんか(タイプミス?)???
投稿者:鈴木珍事 投稿日時:2006/06/24 16:30 ---1.142.67
violinの過去の最高落札価格が20495ドル(238万円)とありました。Vnが6000ドル(70万円)で落札されたこともあるようです。
チェロで11385ドルはありうる落札価格でしょうね。
チェロ坊主さんはそれまで使っていたチェロをいくらで下取りに出されたのでしょうか。販売店がいくらで仕入れたかうかがい知れないのですが、日本での小売価格が約1000万円というのはよくある設定と思います。
有名な作者の楽器は旅費がかかっても欧米で買うほうがお得と個人的には思っています。
Q:今年のトリエンナーレの審査員は誰でしょうか?
投稿者:ルカスベルニーニ 投稿日時:2006/07/02 10:55 ---166.126.154
今年のトリエンナーレの審査員(製作者)は誰でしょうか?御存知の方いらっしゃいましたら御教授下さい。
投稿者:Beijiao 投稿日時:2006/07/02 14:42 ---102.35.69
こちらをご覧になってください。今回は日本からも楽器製作者の園田信博氏が参加されます。
http://www.entetriennale.com/triennale_2006_eng.htm
投稿者:ルカスベルニーニ 投稿日時:2006/07/03 22:51 ---166.126.154
以前、話題に上ったダンテフルビオラザーリが審査員なのですね!
投稿者:どういった基準で選ばれる傾向があるのでしょうか? 投稿日時:2006/07/04 18:23 ---166.126.154
トリエンナーレの審査員は、どういった製作者が選出される傾向にあるのでしょうか?