Introduction

弦楽器 Q&A

弦楽器に関するいろいろな疑問にお答えします。

2023年12月31日をもちまして、新規投稿・コメントの書き込みを終了させていただきました。

5203件のQ&Aがあります。

Q:駒の足部分のニスに皺ができました。
投稿者:カズ     投稿日時:2005/11/28 11:21  ---219.245.32

新品で四ヶ月ほど前に購入した楽器です。
二、三ヶ月したころから(はっきりとは覚えていませんが、購入時にはなかった)駒の足の部分のニスに皺ができました。楽器を縦に見て左側に向かって力がかけられたかのような皺で、駒の左側にニスが皺になって現れ、足の周辺もそれにつられてできたような細かい皺ができています。皺の幅は1ミリもないくらいですが、いかにも無理な力が駒にかかっているようで気になります。
始めてから2本目ということでお茶の水の信頼できるであろう専門店で購入しました。私にとっては安くない値段のものでした。それまで使っていたスズキの中古品にはこのような皺はありません。
このような現象はほおっておいても構わないものなのでしょうか?よろしくご教示くださいませ。(保証期間内なので持っていってみようかと思っているのですが)

投稿者:Coco     投稿日時:2005/11/28 12:18  ---73.208.52

問題はありません。上質な柔らかい新しいニスの場合、そういう事が時々ありますが、心配せずお使いください。気になるようでしたら、職人さんに持っていかれれば、綺麗に直してくれますが、必要は全くありません。 ご参考になれば。

投稿者:カズ     投稿日時:2005/11/28 13:06  ---219.245.32

早速のレスどうもありがとうございます。
楽器の鳴りは気に入っているのでそのまま使用することにします。
ただ、そこからニスの割れが生じることなどはないのでしょうか?

Q:全然知らないので教えてください
投稿者:累累     投稿日時:2005/11/27 09:24  ---110.61.209

ビオラを始めたばかりで、自分の楽器が欲しくなりました。先輩から、カールへフナーを勧められています。型番は分からないのですが、中級モデルとのことです。カールへフナーの中級モデルていくらぐらいで買えますか?それから買っても大丈夫な楽器を作っている会社ですか?

投稿者:弦喜     投稿日時:2005/11/27 10:25  ---6.35.10

・「TOYOTAの中級車っていくら?」とか「中流家庭の年収はいくら」という質問に近く、中級の定義が決まっていないため、具体的には答えにくい質問ですね。
まずは先輩が勧めるモデルの型番を明確にすることです。
(逆に、普通は自分の予算があって、それで買えるベストのものを選ぼうとしますが..)

・ストラッドさんのところで、かなりお安くカールへフナーの楽器を販売されています。まずは上のビオラのタグから入り、カールヘフナーの内容を確認してみてください。そこにあるのは主に入門用(初級)グレードです。(ヴァイオリンの方が詳しく書かれていますので、そちらもどうぞ)
また、ストラッドさんにメール/電話で直接尋ねると短期間で具体的な回答が得られます。

・総代理店のところにカタログが掲載されています。
http://www.maruichi-shoten.co.jp/pages/products.html

・戦後復興期より現在の総代理店が普及に力を入れ、舶来入門用ヴァイオリンの代表例のように扱われてきたメーカーです。主に入門用・学校用などで使われているように思います。インターネットの検索エンジンでたくさんヒットしますので、いろいろ読んで感触をつかんでください。特定のメーカーについて長所・短所を書くのはこの掲示板の趣旨に反しますので、具体的な説明はさけたいと思います。

投稿者:累累     投稿日時:2005/11/27 10:44  ---110.61.209

曖昧すぎて申し訳ありません。今のところこれしか情報がなかったものですから・・・どなたか、この会社の楽器を使っていらっしゃる方がいましたら、感想などを頂けたらうれしいです!

投稿者:はっち     投稿日時:2005/11/27 17:44  ---189.79.51

ヘフナーの楽器を現在使っています。
バイオリンなので、ビオラに関しては分かりませんが…

使っているものはヘフナーの中では上級の方です。
見栄え・音ともに、十分満足して使っています。
使っている楽器の音色は、元気と言うよりはしっとりした感じです。
しかし、「楽器」なので全てのものがそうではありません。
全体的な特徴があったとしても、やはりひとつひとつ異なると思います。
ちゃんと名の通ったメーカーなので、安心していいと思います。
弦吉さんのおっしゃる通り、一度ストラッドさんの方にメール等で尋ねてみたらどうでしょうか?
大きな楽器店に行けば、楽器を自分の目で見る事も可能だと思いますよ。

投稿者:ドラ     投稿日時:2005/11/27 19:25  ---95.122.14

カールヘフナーのビオラは10万以下から100万以上まであります。いくつも品番があるので、この品番は中級だ、この品番は中級ではない、と具体的に決めることはできませんが、個人的に38万円の品番は間違いなく中級クラスといえると思います。
このあたりのクラスであれば、10万前後の安い価格帯に比べ、音色のみならず、ペグの調整の丁寧さなどさまざまな点で優れているので、弾きやすいでしょう。ただ、あくまで一般的に比較すれば中級クラスは初級クラスより優れているということであり、個々の楽器を具体的に見ていけば、値段は中級クラスなのにその性能はそれほどでもない、ということもあります。中級クラスを望んでおられるようですが、中級クラスの品番かどうかということは、あくまで選ぶ際のひとつの基準に過ぎないと考えるのがいいと思います。
楽器を選ぶときは、近くの信頼できる楽器店で選ぶことをお勧めします。試奏や弾き比べがしやすいからです。

投稿者:累累     投稿日時:2005/11/27 21:19  ---110.61.209

中途半端な質問にもかかわらず、懇切丁寧な説明をもらってとっても助かります。購入は年明けぐらいの予定です。また何か情報があったらよろしくお願いします。

Q:教えてください
投稿者:たま     投稿日時:2005/11/25 21:25  ---1.82.6

バイオリンを購入しました。
F字孔の外側の高さがちょっとですが、左右で違います。
これはしょうがないことなのでしょうか?
音に影響はあるのでしょうか?

初心者で、何もわかりませんので、
よろしくお願い致します。

投稿者:ほげげ     投稿日時:2005/11/25 23:34  ---4.40.81

チャンスがおありでしたら実物のガルネリを見て下さい。
多分、ご自分の楽器に自信を持てる可能性が大です。

投稿者:Hiro     投稿日時:2005/11/26 21:24  ---66.159.132

古い楽器でも、高価なもので、技術力のある修理工に丁寧にメンテナンスされてきた楽器にはあまりそういう症状は見られませんが、下手にメンテナンスされてきた楽器では多く見られますよね。

要は、素人が魂柱を動かすとキツく(外側に)セットしすぎて、表板を少し持ち上げるのです。そのようなことが何度か続くと、向かって右側のf字穴の部分が次第に持ち上がってきます。一旦持ち上がってしまうと、魂柱を外しても持ち上がった状態のままです。

古い楽器でそのような症状はよく見かけます。音への影響は知りません。

修理で治るのでしょうか?また、どのように治すのでしょうか?

投稿者:ほげげ     投稿日時:2005/11/26 22:57  ---4.41.213

作戦1:
 表板の魂柱付近に裏から薄い補強板を充て、同時に出っ張りを戻すテンションを加える。
作戦2:
 魂柱付近、必要最小限の幅で表板全体を修理。オリジナルの表板が修理用の板に上から下までサンドイッチされる格好になる。

作戦1が試みられ、その後でさらに作戦2が施された楽器が私のところに1台あります。
作戦1は補強板を作る過程が至難の技のようです。
作戦2は思い切ったことをしたものだと思います。が当時の職人には最後の手段だったのかも知れません。

Q:初心者です
投稿者:フルクン     投稿日時:2005/11/24 22:49  ---7.186.248

ネットで1万ちょっとのバイオリンを買いました。レッスンにも行く事になり、先生にも値段の割にはいいんじゃないですか?とも言われ安心してたのですが、最近弾いてると音がかすれたり、割れたような音がします。やはり安すぎるバイオリンはそんな物なんでしょうか?私の弾き方にもよると思うのですが・・・
あと松脂や弓の関係もどうなんでしょうか?
ちなみにレッスンはまだ1回で弓の持ち方・構え方しか習ってません。入門DVDを観て練習しました。
良きアドバイスお願いします。

投稿者:rio     投稿日時:2005/11/25 09:36  ---9.117.57

フルクンさんおはようございます
入門用DVDは合う合わないがあるようです、
まだレッスン1回目でしたらもう少し様子を見てはいかがですか?

また先生に、
「出せる音の目標を作りたいので、先生私の楽器で音を出していただけますか」とお願いして弾いてもらったらどうですか?

先生の出す音が、フルクンさんの楽器の出せる良い音だと思います。

少なくとも、練習すれば先生が鳴らす音までは出せるということです。

先生が弾いても音がかすれたり割れたような音がするなら、「安かろう悪かろう」の可能性があります。

まずは確認してみてはいかがですか?

投稿者:はっち     投稿日時:2005/11/25 17:26  ---189.79.51

バイオリン本体の質問に関しては、rioさんのおっしゃる通りだと思います。

弓のことですが、私は先生に楽器の半分の値段が望ましいと言われました。
3分の1程度がいいともよく聞きます。
「弓は楽器の音を出す大切な役目を果たすから、ちゃんと選んだ方がいい」とのアドバイスを受けました。
どんなにいい楽器を使っていても、弓がその楽器に合っていなければ最高の音はでないそうです。

松脂は、音色の好みの問題にもなってくると思います。
一番安心なのは、定番とされているものかもしれません。
松脂は少し高くても大切に使えば結構使えます。
先生なら色々知ってると思うので、一度相談してみたらどうでしょうか…?
私はベルナルデルを使っています。

投稿者:フルクン     投稿日時:2005/11/25 19:03  ---7.186.248

rioさん、はっちさん、ありがとうございます!
そうですね、先生にも相談してみて色々試したいと思います。
練習にも意欲がわいて来ました。

Q:初心者ですpart2
投稿者:フルクン     投稿日時:2005/11/24 23:20  ---7.186.248

忘れてた質問ですが、買ったバイオリンはオール単板で、ギターと同様ひきこむほど音が良く鳴ってくるのでしょうか?それとバイオリンのクロスは、汗や汚れを拭くものと、松脂を拭き取るものと2種類必要なのでしょうか?超初心者的質問ですみません。

投稿者:rio     投稿日時:2005/11/25 09:40  ---9.117.57

上質の楽器は、経年変化と弾きこみが良い結果を生みます。ギターと同じように、年に2〜3回の職人さんによる調整をした方が良いのは同じです。
クロスは私は、弦の松脂を取る布、本体についた松脂を取る布、汗・埃を拭く布を準備し、こまめに洗濯することを奨めます。

投稿者:Hiro     投稿日時:2005/11/25 16:35  ---66.159.132

他の楽器は知りませんが、ヴァイオリンに関しては(つくりの良し悪しに関係なく)作られてから約100年以上経過した楽器と、それより新しい楽器では音質に、ある種の違いがあるように思います。よく「木が乾燥するため」と言われますが、むしろ「表板のエステルの結晶化」が関連していると何かの本にありました。考えてみれば木の乾燥自体は(特に薄く削られた板の場合)数週間単位で進むと思います。

ヴァイオリンの音色が、数十分〜数日単位の弾き込みによって異ってくることは実感しています。管楽器などでも上手な人に弾いてもらうと音色が良くなるといいますが「あたり」がついてくるのでしょうか。不思議な現象のひとつです。

私はヴァイオリン用のクロスは2種類用意しています。

1枚は綿製のふきん(もしくは小型のタオル)のようなもので、楽器の毎使用後に、弦の松脂と、表板の駒付近や指板の下に付着した松脂を軽くぬぐうため、および指板の掃除に用います。松脂は放置すると溶けて固まって取れなくなるので必ず毎回除去します。

もう1枚は、弦楽器専用のマイクロファイバークロス(クレモネーゼ等)で、ニスに付着した汗や、手の油や指紋等を除去するために用います。

松脂にしろ、指紋にしろ、毎回掃除しないとこびり付いてクリーナー等でなければ除去できなくなります。そうなると楽器のニスにどうしてもダメージを与えます。手の油(指紋)も酸性のため、ダメージを与えます。使用後に毎回掃除をするのは大切だと思います。綿製のふきんは複数用意しておいて頻繁に洗濯しますが、マイクロファイバー製の方は年に一度ほど、温水と中性洗剤で軽く手もみ洗いする程度です。

投稿者:フルクン     投稿日時:2005/11/25 18:53  ---7.186.248

rioさん、Hiroさん、お答えいただきありがとうございます!
ご回答を参考にして、がんばって練習にはげみたいと思います。

Q:音が狂っている!
投稿者:チェロりす     投稿日時:2005/11/21 21:45  ---99.23.142

チェロを弾いています。
最近次の日に練習しようとチェロを取り出して音を出すのですが
音がすごく低くなっているのに驚かされます。
とくになにもしてないのになぜこんなに音が狂ってしまうのでしょうか?
空気が乾燥しているからでしょうか?
楽器屋さんにいって修理してもらうべきでしょうか?
演奏会の途中で音が低くなったら本当に困ります。
これは楽器に問題があるのでしょうか?
どなたかアドバイスをよろしくお願いします。

投稿者:かめ     投稿日時:2005/11/21 21:51  ---168.209.168

空気が乾燥して、ペグがゆるんだんでしょう。
ペグボックスの材質とペグの材質が違うので、互いに空気の乾燥による
収縮・膨張率が異なります。その結果、ペグが収縮してゆるんだり、
逆に膨張してまわしにくくなったりという状態が発生する事が
あります。

投稿者:のり     投稿日時:2005/11/21 22:11  ---159.23.101

 私はバイオリンですが、最近同様の傾向がありますので理由とともに書きます。

理由その1.最近関東地方は非常に乾燥しており、ペグがゆるむため、保管中及び演奏中でもしょっちゅうペグが空回りして音が下がります。
対策は、ペグを押し込むことですが、あまり強く押し込んだ後に湿度が上がると、今度は回しにくくなるのでほどほどに押し込んでやると、次の日更に湿度が下がって・・・と言う状況です。ケース内を加湿する人もいます。
 余談ながら、2週間ほど前、堀米ゆず子さん中心のアンサンブルで、演奏中にもう一人のバイオリンのペグが緩み、演奏を中断し調弦するという場面がありました。私は前の日同じ目に遭っていたので「ははーやられたな」と思った程度でしたが、他の聴衆の何人かは怒っていました。

理由その2.先週弦を変えました。チェロではメジャーながらバイオリンではマイナーなラーセンです。この弦は初めてですが、ガット弦に対抗できるくらいいつまで経っても伸びの収まらない弦ですね。1週間経った今でも毎日弾き始める前と弾いている途中に調弦が必要です。

投稿者:弦喜     投稿日時:2005/11/21 22:12  ---6.35.48

>>チェロりすさん

回答を得やすくするため、もう少し状況をはっきりさせたいので、下記質問させてもらいます。分かる範囲でご回答ください。
1.”音がすごく低く”というのは、具体的にはどれくらいを指すのでしょう。
 (例えば、半音の半分くらい、半音くらい、何音分も、など)
2.一日たつと、必ずそれくらい音が下がるのでしょうか
3.4本弦がありますが、どの弦もおなじように音が低くなるのでしょうか
4.”最近”とかかれていますが、以前はそのようなことは無かったのでしょうか。
 どれくらいの期間問題なくて、最近どれくらいの期間その現象は続いているのですか
5.弦を交換したのはいつ頃ですか
6.ご使用の弦はガット系の弦ですか、スチール系の弦ですか
7.楽器は新しいものですか、それとも100年以上たっているようなものですか

投稿者:チェロりす     投稿日時:2005/11/22 16:08  ---99.23.142

かめさん。のりさん。弦喜さん
ご親切なレスをありがとうございました。
1音の下がり方は日によってですがだいたい2度ぐらい違います

2下がらない日もありました。でも殆ど毎日です。
3A線とD線が一番狂います。C線はそうでもありません。
4最近というのはここ2週間ぐらいです
5弦を交換したのは今年の4月です
6スチールのスピルコアを使っています
7楽器は新しいものです

恐らくのりさんと同じ現象で悩んでいるのだと思います。
このところ乾燥が激しいので。
いわれてみれば天気の悪い日はそんなに下がっていないのです。
ケース内を加湿するというのはどうしたらいいのでしょうね。

投稿者:のり     投稿日時:2005/11/22 21:03  ---159.23.101

 ケース内の加湿は、バイオリンケースには加湿器(穴の開いたプラスチックの筒の中に脱脂綿が入ってるだけ)が付いていますが、チェロケースはどうでしょう。

 他に、ダンピットという物があります。チェロ用でも数千円で買えると思いますので、楽器屋に行ってみて下さい。使い方はそこで聞いて下さい。

 余談ついでに、くだんの堀米アンサンブルのチェリストは、ダンピットを刺したままで演奏しているようにしか見えませんでした。

投稿者:チェロりす     投稿日時:2005/11/23 08:42  ---99.23.142

のりさん。
ありがとうございました。早速今日ダンピットを買いにいってみます。

投稿者:のり     投稿日時:2005/11/23 09:15  ---159.23.101

 後で気が付いたのですが、ダンピットは本体を内側から加湿しますので、バイオリンケースの様に狭い空間だとペグのところまで加湿できるかも知れませんが、チェロケースのように大きくて、棹のところがくびれていると、ペグの方まではあまり効果がないかも知れません。
 ただ、本体の感想対策には役に立つでしょう。

投稿者:弦喜     投稿日時:2005/11/23 10:46  ---6.34.238

以下、私見です。
全体的に下がるのではないようですので、テールガットのゆるみや、ネックの接合などは疑う必要はなさそうです。また弦も伸び切ったスチールということでなら、切れかけ以外はそんなに音が狂うことはないでしょう。

可能性としてはやはりペグのゆるみへと行き着くのでしょうね。
新しい楽器であれば、木の乾きが不十分な場合もあり、特に最初の夏冬などは湿度の影響を受けやすいように感じます。
でも音程で2度だけ下がるということは、ペグとしては時計の長針で例えると数分進むくらいの角度だけしか回っていないことになります。
湿度の影響でペグがゆるむ時、経験的には弦の張力の影響で2度とかではなく弦はゆるみ切ることが多いと思いますが、上記角度だけのゆるみで止まるということは、穴加工の精度またはペグの削り方の精度が悪く、結果ペグの全面でペグ穴の全面に接しているのではなく、ペグの特定の部分だけがペグ穴に当たっている状態ではないかと推測いたします。通常のチューニングでもペグがスムーズに回らず、止まりやすい所とそうでない所があるのではないでしょうか。
ですから、まずはその楽器の購入店に職人さんがいるならそこに、またそうでないなら弦楽器工房などに持ち込み、見てもらった上で、必要であれば擦り合わせ調整をしてもらうことをおすすめします。調整費用の例として、ストラッドさんのところでの費用は、上の修理・調整タグからご覧になれます。

投稿者:のり     投稿日時:2005/11/23 23:42  ---159.23.101

 弦喜さんの仰るように、私もペグが緩めば一気に巻きが戻り音程がかなり下がるものと思っていました。しかし実際はいつもそうなるとは限らず、一度、弾いている時に下がった時など半音程度だったため、何となく違和感はあったものの左手で調整して弾いてしまい、開放弦の音程のところで気付きました。この時の弦は、直前の1ヶ月間殆ど調弦が必要ない位安定してる状態でしたので、弦の伸びが原因ではありません。

 私の想像ですが、木が乾燥で収縮する時は、木目(年輪)方向が、木目に対して直角な方向よりも大きく収縮します。そのため、ペグとペグボックスの木目の角度の関係によっては、半音程度や1〜2音ほどしか狂わないこともあるのだと思います。

 ちなみに私のバイオリンのペグの状態は、いたって快調です。

投稿者:チェロりす     投稿日時:2005/11/25 18:38  ---99.23.142

再び回答をありがとうございました。
このチェロは確かに新しいものですのでまだ木が乾燥してないんだと思います。ペグの状態は一回職人さんに見てもらってはいるのですが、もしかしたら別の人に見てもらったほうがいいかもしれないです。
今日はほとんど狂っていませんでした。本当に日によって違うんですね。楽器って生きているんだなと思う瞬間です。

Q:ドイツ歌曲
投稿者:チェロヘッド     投稿日時:2005/11/23 17:37  ---43.85.19

初めまして、大学に入ってからチェロを始めて2年になります。

今度、アンサンブルのイベントがあるのですが、
ドイツ歌曲のメロディラインをチェロでとって、
ピアノと合わせ残響の多いホールで演奏したいと考えています。

しかし、これは弦楽器と声楽の特性を比べると、
無謀な選択なのでしょうか?(・・・弦楽器だと映えない?)

こういった声楽曲をチェロで弾いた経験のある方がいましたら
よろしくお願いいたします。

投稿者:CABIN     投稿日時:2005/11/24 17:44  ---114.112.42

チェロソロ曲には歌曲の編曲版(フォーレの「夢の後に」なんか有名ですね)もあるので特に問題は無いと思いますが,ご自分で編曲されるのであれば以下のような点に注意されてはいかがでしょう。
編曲はあまり経験ありませんが以下私見です。
・音域が高く(または低く)なりすぎて演奏または聴く方が厳しい場合は移調する。(あなたのチェロで一番演奏しやすい音域にする。 でも伴奏も移調するので大変?)
・同じ音の繰り返し(ド・ド・ド・ド等)が多い曲は歌詞を歌う場合に意味があるが,楽器で弾くと何のことやらわからないことがあるので長い音に変えたりする。(変えなくともよいかも)
・1番と2番で同じ演奏をすると間延びするので2番はオクターブ上げるとか,苦しければサビの部分だけにする。
など...

弾きたい歌曲がおありなのでしょうか,市販されているチェロソロ曲集等でも色々ありますが

投稿者:チェロヘッド     投稿日時:2005/11/24 22:55  ---144.19.87

CABINさん、ありがとうございます。
曲名についてはドイツ語でよく分からないのですが、

・Wilheim Meister の Lied der Mignon
・Rosamunde の Romanza

のどちらかをCABINさんのおっしゃるように編曲して演奏してみようと考えていました。
確かにピアノのことを考えるとRomanzaが妥当のような気がしてきました。Mignonはビシッと決まればカッコいいかなと思っていたのですが、確かに何のことやら分からない音符が多いので・・・

でも、どちらも前に声楽で歌っていいなと感じた曲なのでトライするだけトライはしてみたいと思います。聴ける演奏にになるかは別として・・・。

ありがとうございました。

投稿者:CABIN     投稿日時:2005/11/24 23:23  ---31.77.149

>歌っていいなと感じた
ってとても大事な事だと思います,思わず私もハッとなってしまいました。
その気持ちいつまでも大切にしてくださいね。

投稿者:teku     投稿日時:2005/11/25 00:34  ---132.136.24

おひさしぶりです。いつもROMしてますが、のこのこ出てきました。
コントラバスのDaniel Marillier(仏)さんが、歌曲中心のCDを出してます。チェロヘッドさんのおっしゃっている2曲は入っていないですが、いい感じでした。

Q:作りのいいバイオリンとは・・・
投稿者:ディープ・ブルー     投稿日時:2005/11/23 11:11  ---110.59.10

外見から判断する場合のバイオリンの作りの善し悪しについて教えてください。表板、裏板、スクロール・・・どう材料をどう作っているのが良いバイオリンなのでしょうか。漠とした質問になってしまいますが、よろしくお願いします。

投稿者:ほげげ     投稿日時:2005/11/24 00:40  ---4.40.206

あまり漠然とした質問ですと何処から話して良いか範囲が広がり過ぎて皆さんが答え難いかも知れません。
佐々木さんのページなどを一読してからポイントを絞って質問してみては如何でしょうか?

投稿者:パヤ     投稿日時:2005/11/24 17:07  ---224.218.130

横からすいません。

ベテランの方にいいバイオリンの買い方を聞くと、作りがよくて健康なものを選ぶようにとの回答を得るのが常のように思うのですが……つまり、一般にいわれている、そういう回答は、初心者をごまかしているだけなのでしょうか?

投稿者:ほげげ     投稿日時:2005/11/24 19:22  ---4.40.206

もっとベテランになると普通の人がゴミ置き場で精々CDラックにでも改造すべき、
と思う汚いチェロを「これは良し」と言うようになるみたいです。
初心者の方を相手に作りが悪くて不健康な楽器を勧める訳にもいきません。
また最初から高度な説明をしてもザルに水、という訳でせいぜい親切心で
そのベテランの方は結果そのような表現になってしまった?! ・・・ のかも知れません。

Q:オールド楽器の傷について
投稿者:チェロ雄     投稿日時:2005/11/19 21:40  ---9.151.94

オールドの楽器は傷の跡が黒くなっていますよね?
あれは使っているうちに黒くなったのでしょうか?
それともニスを何回か塗ったためああなったのでしょうか?
もしそうなら自分の楽器の傷をごまかしたいと思っているのですが…
実際問題どうなのでしょうか
教えてください

投稿者:HG     投稿日時:2005/11/20 01:00  ---109.81.69

チェロ雄さんと同じことを自分も疑問に思ってました。ストラドやガルネリのような数億円の名器でも、キズが黒ずんで見えるのを不思議に思います。キズの部分にニスを塗って直せば、元のニスとは多少色が違ってしまうとしても、黒ずむことはないですよね?
キズがついたのをすぐに直さずに長期間放置していたら、キズに汚れがついて黒ずんでその後ニスを塗ったりしているから黒ずんでいるのでしょうか?
このあたりのことに詳しい方のご意見をお待ちしてます。

投稿者:クレモナ2号     投稿日時:2005/11/20 11:09  ---4.93.127

 大抵は松脂によるものです。場合によってはニス溜まりの場合も有ります。

投稿者:HG     投稿日時:2005/11/22 00:29  ---109.80.14

クレモナ2号さん、回答ありがとうございます。松脂のせいで汚れて黒ずむとのことですね。ニス溜まりというのはどういう現象なのかちょっとわかりませんが、どういう状態なのでしょうか?

投稿者:松ゴン     投稿日時:2005/11/22 07:55  ---110.59.10

ニスの黒くなる現象はほとんどの場合、松ヤニが原因ではなく空気と接することで酸化するためです。松ヤニとは無関係の、家の中のニスを塗った場所などが黒ずむのもこのためです。ニスの成分によって酸化傾向の強弱に差があるのは承知の通りです。バイオリンが日に当たる場所においてあった場合(まずないでしょうけど)には、紫外線も影響するでしょう。しかし、主たる要因は「酸化」と考えていいと思います。

投稿者:クレモナ2号     投稿日時:2005/11/22 09:19  ---2.33.250

 という事だそうです。まあそういう原因も有るでしょうね。
でも、それだけなら全体が黒ずむのではないでしょうか?
駒の周辺が特に黒ずんでいるのは何故でしょうか?

 いずれにしても様々な原因で黒くなることがあるので
必ずしも一つだけが原因とは限らないと思います。

 

投稿者:クレモナ2号     投稿日時:2005/11/22 09:24  ---2.33.250

 よく読んでみたら傷の部分に関して言及してましたね。
色々原因は有りますが、

 様々な原因(温度など)で樹脂と色素が溶けてヘッコンだ部分に色素が多く貯まってしまった場合とか考えられます。

 いずれにしてもこのニス溜まりに関しても原因は色々
有ると思います。場合によっては表面保護のニスとゴミが
混ざってそこに貯まる場合なんかもあるかもしれません。

 色々追求されてしまうと、そこまで検証した事が無いので
ボロが出てしまいますね・・・・

投稿者:nodame     投稿日時:2005/11/22 11:26  ---205.169.122

駒の周りも黒ずみは松脂とか酸化とかがが原因と思いますが、傷跡の黒ずみは割れた修理した、傷跡にニスを塗った塗らなかったにかかわらず凹みが残っていればそこにごみがたまっていき、黒くなってきます。
傷跡が元の楽器の木の面よりへこんでいればそこに同じ色のニスを塗ると其の部分のニスが他の部分に比べて厚くなりますので色が濃く出てきて、キズがあるということがわかります。現在黒く出ている傷跡を直すには2つの方法があると思います。一つは傷跡の黒い色が無くなるまで黒ずみ(ごみ又はニス)を削り取り,恐らく木までいくともいますが、そこから、ステインなり透明ニスでうめて行き最後に色合わせをするのですが、色の薄い楽器では完全に取り去る事は困難だと思います。完全に傷跡を消そうとするなら、黒ずみを削り取ったあとどの程度木の表面が傷んでいるかを見て傷跡が消えないと思えばそこにほぼ同じ材料の木を埋め込んでしまえばよりベターな修理が出来ますが、木を埋め込む方法が色々で難しいと思います。この場合は上手い職人さんと相談して直してもらうのが良いと思います。

投稿者:チェロ雄      投稿日時:2005/11/23 23:37  ---9.151.94

みなさんいろいろな情報ありがとうございました。
一度楽器店にもっていってみようかと思います。
お騒がせいたしました。

Q:中国の優れた製作者について
投稿者:アマチュア     投稿日時:2005/11/18 15:55  ---114.105.242

日頃楽しくこのQ&Aを読ませていただいており、その度に弦楽器を趣味とする楽しさを実感することができます。様々なレベルの演奏者の疑問をカバーされていると思いますが、その中でも一番興味を惹くのはやはり楽器の製作者のお話です。私自身アマチュアで音楽を趣味で嗜む程度の者で、勿論経済的理由もあり、オールドやモダンの楽器の素晴らしさには興味があって勉強したいとは思っても、自分で所有することは考えられません。過去の優れた楽器に対する敬意は大切にするとして、こと実用性という意味から優れた新作楽器を選ぶことを考えた際、中国の製作者を詳しく調べてみたい衝動にかられています。低価格の量産手工楽器についてはそのコストパフォーマンスの良さが何度も取り沙汰されていますが、更に上のクラスの楽器において、例えばイタリア新作との先入観の無い公平な比較を語られたことは無いように思いますし、また実際何本か中国製を弾いたことがある(所有している)という方のお話はあっても、イタリア製、フランス製と同じように中国製の楽器をとことん弾き比べるなり研究された方のお話は出て無いように思います。中国製はピンからキリまで様々という話は聞くのですが、中国の優れた製作者は誰々というお話はなかなか出てこないような気もします(過去に北京の数人の製作者は出てきたようですが)。どなたかその辺にお詳しい方、または参考文献・WEBサイト等ご存知の方おられましたら、ご教授いただければと思うのですが。

投稿者:セイジ     投稿日時:2005/11/18 23:16  ---151.3.240

>イタリア新作との先入観の無い公平な比較

手元にGBM(1983年)と江山(2001年)があります。
価格は6倍以上の開きがあります。江山は弾きやすくて発音も
素直で手ごろな楽器といえます。GBMのサブ楽器として
使って、まったく問題ないレベルです。

投稿者:のり     投稿日時:2005/11/18 23:52  ---159.23.101

 私の使っている中国製の新作とイタリア製の新作を比較すると、だいたい2倍の価格のイタリア製に勝っていますが、1台だけ1.7倍の価格のイタリア製に負けました。
 下取り価格では当分の間は同価格のイタリア製に負けると思いますが、長く使う気があれば中国製は良い選択だと思います。

投稿者:ほげげ     投稿日時:2005/11/19 06:20  ---150.179.170


パリ帰りの時差ぼけで書いてます。
工場とその経営者は掃いて捨てる程あるので
マスターメイド(中国在住の製作者)に限って書きます。

南系:
朱明江とタン氏がそのルーツを同じとして素晴らしい楽器を作ります。
朱明江は音色がとにかく素晴らしい、でも力量は少し足りない。
朱明江は人物の外見もそんな感じです。
タン氏は作りに繊細さは欠きますが音色はオールドのような素晴らしい色がします。
これらはよく出てくる江山より遥かに音で優れています。
朱明江は120〜150万円、タン氏は90万円位。

北系:
申飛、ツン・チェン、ツァン・アン、ユ・フェイトン、チェン・ティン、ワン・ガン・ユー、
イン・ビンの順でしょうか。
申飛は有名人にしか提供しません。
昔の某社新聞記事の通り、ジェラール・プーレが彼の大ファンですね。
提供はおよそ300万円です。イタリア的では無いが音の表現変化が素晴らしい。
GBMに似ているのはツン・チェンとイン・ビン、但し、ツン・チェンは音色を
ビソロッティー風にも仕上げることもある。
ツァン・アン(音表現の揺さぶりに思わず涙)、ユ・フェイトン(個性的、美しい、明るくクリアー)、
チェン・ティン(タン氏と似ていてオールドっぽい音色で素晴らしい。)
ワン・ガン・ユーや江氏(素晴らしい技術)、
・・・
などなど書ききれません。もっといますが
中国漢字を日本語で打ち込めない、カタカナ読みが解らないので今回省略させてください。

投稿者:min     投稿日時:2005/11/19 12:34  ---33.76.10

ほげげさん、朱明江は以下の記事にあるZhu Ming-jiangでしょうか。
http://www.time.com/time/magazine/1997/int/970421/asia.violin.html
以下のショップで販売されているようですが、これは工房製でしょうか。
http://www.amacviolins.com/amac/Instruments.htm

国内で販売されているショップがありましたら教えてください。

投稿者:スチールラヴァー     投稿日時:2005/11/19 13:02  ---25.150.62

Ming-jiang Zhu8000ドルなら、本人の作でしょう。もうちょい安くて見つかるかも。工房(20人くらいのところでちゃんとマスターの指導も行き届いている)製なら1000〜3000ドルくらいのはず。

投稿者:ほげげ     投稿日時:2005/11/19 13:54  ---150.179.170

私の知人(現地の人、しかも業者)が120万円払って朱明江から
直接入手しましたから8000ドルは価格としては安いですね。
それで程度が良ければラッキーかも知れませんね。

投稿者:セイジ     投稿日時:2005/11/19 14:44  ---151.3.240

工房出荷価格が120万なら、もはや中国製にこだわる理由は
ないような気がいたしますが、質問者のご意見を伺いたいところです。

投稿者:min     投稿日時:2005/11/19 15:15  ---33.76.10

ついでながら、タン氏のスペルを教えていただけませんか。

また、以下の製作者の評価はどうでしょうか。
Zheng Quan
http://www.cremonainc.com/a/about.asp
Sheng Zhong Long
http://www.sarasate.net/va/sheng_va.html
Scott Shu-kun Cao
http://www.scottcaoviolins.com/scottcaoviolin.htm

投稿者:モモ子     投稿日時:2005/11/19 16:09  ---110.59.10

優れたバイオリン製作者なのかどうかは全く不明ですが、いろいろ話題、問題山積のネット・オークションでは「Zhang Shu Mei 」なる人物の工房、あるいは本人のバイオリンが数多く出品されています。読めばそれなりのように思える内容です(それがこの手のものの特徴ですが)。細かいところまでは分からない写真なので一見良さそうにも思えます。もっとも私はまだネット・オークションで楽器を買う勇気はありませんが、実際はどうなのでしょうか。

投稿者:スチールラヴァー     投稿日時:2005/11/19 16:13  ---25.150.62

スコット・カオについてはアメリカ在住なので、中国製といえるかどうか。本人作で8000ドルくらい。アメリカの手工品としてはやすいほうでしょうね。アメリカの工房で弟子が一人で手がけるもの(製作者のサイン入り)で3500ドルくらいだったと思う。中国の工房製で〜1800ドルくらいかな。本人作よりアメリカの弟子のもののほうが評判よかったりもする。あくまで評判ですが。

投稿者:アマチュア     投稿日時:2005/11/19 18:38  ---2.70.34

週末に入ってしまってお礼が遅れましてすみません。セイジさん、のりさん、早速の情報ありがとうございます。もはやブランド思考や下取り価格のことを考えなければ、上級クラスもイタリアンと遜色ない程という事ですね。ほげげさんの情報量には感服いたしました。これは文献等というよりご自分の経験から得られた知識なのでしょうね。ただセイジさんがおっしゃるように、トップレベルの制作者はもはや価格的な意味では特に割安とは言えないょうです(やはり正当な評価を得ているという事でしょうね)。イタリア以外のヨーロッパ製と同条件ですと、西洋文化への憧れ等もある方はなかなか中国製には抵抗があるかもしれませんね。しかし例えば同じように西洋から生まれ、かつてはドイツ製が最も評価されていた「カメラ」という工業製品が、今や完全に日本製一辺倒になったように、将来中国製が天下を取る日が来ないとは限りませんよね(何といっても圧倒的マンパワーともともと器用な国民性のある国ですから)。あともしご存じの方おられましたら、盛中龍(Sheng Zhong Long)さんについてお教えいただければ幸いです。知識の乏しいなかで今の所気になっている製作者なのです。

投稿者:アマチュア     投稿日時:2005/11/19 22:24  ---2.70.34

もう少し書かせて下さい。。私自身名器でなくともヨーロッパ製の楽器を手にする事によって、西洋文化に触れられたような気持ちに浸る事もあります。一方で私はヴァイオリンやチェロといったすばらしい楽器が日本でもっと誰でもが楽しめる身近なものになったら良いなと思います。まだまだある一部の余裕のある人の楽器だというイメージを打ち砕き、裾野を広げることによってすばらしい演奏者を増やし、ひいては演奏者の地位を引き上げる、それに一役買う可能性があるのが中国製楽器(東欧製等も同様でしょうが、その規模と今後の可能性においてやはり中国)だと思うのです。中国のトップレベルの製作者が高い評価を受け(実利主義の米国がどちらかというとその辺正当な評価を与えているような気がします。)イタリアンとは行かない迄もフランスやドイツの新作と同程度の価格になったとしても、中国にはほげげさんがおっしゃるように掃いて捨てるほどの製作者がいるということは、まだまだメジャーになっていなくても優れた製作者が埋もれている可能性もあるということかもしれません(とにかく日本には情報が少ないですが)。いずれにしろ量産手工品の範疇に於いては大変コストパフォーマンスの良い楽器を造り、若いこれからの弦楽器奏者にとって良い環境を提供している事は間違い無いことかと思います。それとも中国の人件費の高騰や、評価の高まりによる商業ベース化によってその辺の効用も薄まって行くのでしょうか(既にそう成りつつあるかも)。

投稿者:セイジ     投稿日時:2005/11/19 22:41  ---151.3.240

安価な量産品に関していうならば、かつて日本の鈴木が世界市場を席捲していた時期があるように、中国製がそうなる可能性はあるでしょう。

トップクラスの作家ものとなると弦楽器はカメラのような機械工業製品ではないので、中国製がイタリアやドイツなどの名匠の楽器を駆逐して天下を取るとはなかなか思えません。

イタリアの楽器の音色にはある種の共通性があり、ドイツにもそれなりのイメージがありますが、中国の上級楽器がどういう音色を国民性として持っているのか、私にはまだわかりかねます。識者の方のご意見を伺いたいものです。

投稿者:ほげげ     投稿日時:2005/11/20 05:21  ---150.179.170

量産品に関しては所謂純粋な中国製はもう世の中には無く、
中国という土俵で日本、アメリカ、イタリアその他のメーカや
技術者が現地の人と組んで戦っている、という風に見えます。
海外で学んだ職人が技術を持って戻って成功している例もありますね。

元来中国で良しとされた音色は太くてしっかりした低音を基本とするもので
キンキンする高音は好まれなかったようです。でもこれも昔の話であり、
今は製作者によって様々な音色や個性を持っていると思います。

今はどの国にいてもどんな材でも入手できますし無ければそれを
補充する業者がすぐ現れます。誰でもクレモナの工房で学べます。
人や物の移動が困難であった昔と違って現代のマスターメイドは
国の個性というよりは個人の個性が重視されるのではないでしょうか?

投稿者:min     投稿日時:2005/11/20 13:09  ---33.76.10

中国の一流の製作者に関する正確な情報は非常に少ないので、扱っている楽器店に直接伺って楽器を触ってみるしかないでしょう。

盛中龍(Sheng Zhong Long)さんについては弦楽器サラサーテさんのところで扱っているようです。
http://www.sarasate.net/

そのほか、ヤフオクに出品されいてるmymy_2000さんのところにもいろいろあるようです。価格的には、以前に江山氏のヴァイオリンを95万円で出品していたくらいで、オークションとしては高めでした。楽器を正当に評価した結果というように正当化できるのかもしれませんが。

投稿者:ほげげ     投稿日時:2005/11/20 16:26  ---150.179.170

同じ製作者でも材の差や完成度で優劣が生じますね。
友人が Jan Spidlen に1台発注したのですが受け取った時は
ユーロは上がるし先のクレモナで優勝したものとは違った
完成度でちょっと不満だったようです。

価格は交渉してみると幸運なこともあるかも知れません。
程度に応じて値引きして貰えると思いますが
大幅値引きが可能な場合は反って現物の完成度を疑ってしまいます。
譲る相手が演奏家であれ業者であれ、大きな値引きを要求して来る
相手に製作者が優先的に良い物を提供する??!!
のは考え難いと思います。

投稿者:min     投稿日時:2005/11/20 19:04  ---33.76.10

ほげげさんはmymy_2000さんだったんですか。それは失礼しました。
それでは今後、朱明江などを出品されるのでしょうか。楽しみにしています。

投稿者:ほげげ     投稿日時:2005/11/20 21:30  ---150.179.170

朱明江氏に御興味がおありでしたら直接本人を紹介できます。
mymy_2000は朱明江氏に頼まれない限り販売しないと思います。

Zheng Quanのマスターメイドは昨年頼んだのが来年完成して
日本に来る予定ですが販売するかは未定です。
(お見せ出来ますが今のところ自分の所有にする予定です。)

私はZheng Quanにこう頼んでいます。
「楽器の出来を最優先にして下さい。納期はお任せします。
製作費用もお任せします。値引き交渉はしませんのでその分、
個性的で製作意図が解る良い楽器に仕上げて下さい。」

このように頼んでおけば時間とお金は犠牲になってしまうかも知れませんが外れを回されることは少ないと考えます。

投稿者:min     投稿日時:2005/11/21 00:23  ---33.76.10

ご親切にありがとうございます。
朱明江氏の楽器には興味がありますが、残念ながら現物を見ずに注文する度胸が(資金もですが)ありません。
中国政府も貿易センターなどで常時試奏できるように計らってくれるといいと思うのですが。

なお、江山氏の楽器もニュアンスがつけやすい良い楽器だと思います。私なら新作イタリアンよりもこちらを薦めます。

投稿者:ほげげ     投稿日時:2005/11/21 00:46  ---150.179.170

風の噂的な話で恐縮ですが江山氏の楽器を見たいならば
ストラッドさんに聞くと出来の良い楽器に出会える可能性があります。モデルはSauretです。
(間違っていたらすみません。)

投稿者:セイジ     投稿日時:2005/11/21 17:59  ---151.3.240

>ほげげさん ありがとうございます。

>現代のマスターメイドは国の個性というよりは個人の個性が重視されるのではないでしょうか?

先ごろの弦楽器フェアに行って、ドイツで勉強された方とイタリアで
勉強された方では、同じ日本人作家といっても随分と違いがあるものだと思いました。

ミッテンバルトの学校の卒業生には、それなりの作風の共通性があり、クレモナの学校のOBにも似たことがいえるように感じました。ご指摘によれば量産品ではイタリアとかドイツとか日本のメーカーの下請け工場にすぎないように、上級品でも中国作家には、そういう意味でのアイデンティティはないようですね。

投稿者:ほげげ     投稿日時:2005/11/21 19:12  ---150.179.170

> 上級品でも中国作家には、そういう意味でのアイデンティティはないようですね。

最初、西洋音楽取調掛として派遣された数人のバイオリン職人は全員別々の国で修行され、各々の国の特徴を持ち帰っていると思います。
例えばツンチェンはGBMとビソロッティーに指導され、
彼もまたその弟子も似た特徴を持っています。(例外もあり。)
だから、中国においては国全体として特徴を持っている時代は終わって各々の指導者や工房がそれぞれ特徴を引き継いでいる、という風に思えますが。。

日本作家にはどういうアイデンティティがあるか言えますか?
日本の国民性=鈴木バイオリン?? 
まさかですよね。同じことではないでしょうか?

投稿者:セイジ     投稿日時:2005/11/21 20:03  ---151.3.240

日本も中国もバイオリン製造の歴史は浅く、所詮は物真似ということですね。ヨーロッパ起源の楽器ですから仕方ないですね。

投稿者:ほげげ     投稿日時:2005/11/21 20:58  ---150.179.170

国としての話をする程偉くない人なので、、

思うに、今生きている日本在住、中国在住、イタリア在住の
製作者からアントニオ・ストラディバリウス迄の距離は小数点以下切捨てれば同じ、と思うのです。

クレモナに生まれ育った製作家がイタリアに一度も行ったことの無い多くの中国の製作者にコンクールで成績を奪われています。

だから、人種、国は関係なく、その製作者自身が何を感じて生きているか、ということと彼の才能を育ててくれるインフラがどれだけ
充実しているか、ということが重要なのでは?と思うことがあります。

・・・あー、日本が心配・・・

<その理由>
中国がチョッと変わっているのは、クレモナコンクールをオリンピックのように捕らえている点です。

ツンチェン指導の下、コンクールの為の指導がなされ、製作期間が設けられ、選考委員会が開かれてクレモナコンクール出品許可を得ます。なんかこれは国家プロジェクト??ですか??
もう既に2006年のための準備が始まっているようです。

日本の音大と違って中国の各音楽学院には楽器製作部門
があるし国内部の競争も厳しいので製作者が上位入りし易いのかも知れません。

ツンチェン曰く、
「中央音楽学院の楽器製作部門に入りたければ全ての刃物の管理と使い方をマスターしてから来い。」 だそうです。厳しいですね。

2006年クレモナレコンクール、日本も負けないでね!!!
私も応援に行きます!!

投稿者:アマチュア     投稿日時:2005/11/22 11:29  ---114.105.242

引き続き話が盛り上がっていて、中国弦楽器に対する関心をお持ちの方が多いのに少し嬉しく感じます。ほげげさんのお話を伺って、楽器製作に関わる中国のインフラの充実度は、弦楽器コンテストにおけるロシアのようなすごさがあるのですね。これでは現在の実績も得られるべくして得られたもののように思います。

>最初、西洋音楽取調掛として派遣された数人のバイオリン職人は全員 別々の国で修行され、各々の国の特徴を持ち帰っていると思います。
 例えばツンチェンはGBMとビソロッティーに指導され、

このあたりのお話は大変興味があり、伺いたいところでした。WEBを探していると盛中龍さんはモラッシーに従事したとか、同時期に4名がクレモナに留学し、北京に戻って工房を開いたとかいう話が出て来ます。この方たちがいったい誰なのか、というようなことは興味深いところで研究心を駆り立てます。

投稿者:そら     投稿日時:2005/11/22 17:17  ---38.26.148

量産品はともかくとしてVnには国民性が間違いなく出ます。その上で購入するならよいでしょう。安いんですから。

投稿者:ほげげ     投稿日時:2005/11/23 05:12  ---4.40.206

時代を遡るほどに楽器の国民性は色濃くなりそれを求めてコンテンポラリーに対して
モダンが目立って高値になっているのでしょうか?イタリアのムッソリーニの時代のドイツの影響、
それも考えるとそれ以降のイタリアの国民性をどう把握すれば良いか?うーん。
ここら辺の話をM.Osioとしたらイタリアはずっと大昔からイタリアだ、とムキになって来るし。
イタリア国内ではS.コーニャはよそ者だからその系統はイタリアじゃ無い、とか。
ますます国民性の話には私は混乱してしまいます。

中国はロシアと陸続きだったのでその影響は大きかったようです。
低音鳴りの良さを持った楽器はその名残でしょうか。
私もこれから色々な情報を整理しなければなりません。

南系、北系 それぞれの堤琴大師がいた時代。

申飛が中央音楽学院の楽器製作部門を創設した時代。

その弟子のツンチェンを含む何人かが世界各国に派遣され、申飛だけが取り残された時代。

派遣団逃亡。

そんな中、ツンチェンだけが国を見捨てずに帰国、そして後進の育成。

皆が中国に戻って来るようになる時代。

・・・
私も色々勉強してみます。