Introduction

弦楽器 Q&A

弦楽器に関するいろいろな疑問にお答えします。

2023年12月31日をもちまして、新規投稿・コメントの書き込みを終了させていただきました。

5203件のQ&Aがあります。

Q:ドイツ、イタリア・・・も、D線・・・も、全ては調整のやうな・・・
投稿者:R     投稿日時:2003/06/14 01:18  ---87.1.154

楽器の専門知識も演奏技術もない、単なる物好きなアマチュアですが、魂柱調整の奥深さが楽しくて、コンテンポラリーのVnをいぢくりまわしてます。
そこで感じるのは、一定レベルの以上の材質・作りでしたら、音質や発音は魂柱や駒の調整で決まる様な気がするのですが、いかがなものでしょうか?

好みの音を狙って調整するウデはまだありませんが、偶然に実現できる音色・発音は、実に様々です。
G線とE線が良く鳴る状態であったり、パンとはじけるような強い鳴りだったり、鈴の様に倍音が響きまくる状態だったり、楽器の芯から鳴る豊かな柔らかい響きだったり...etc、。(同一の楽器での話しです)
他にもCが全く響かないとか、ハイポジションの音が小さいとか、レスポンスが悪いとか、問題のある状態はいくらでも実現できます。(^^;)

そんな経験をしてますので、制作者も重要かも知れませんが、調整する人(チューナー?)はもっと重要な気がしています。
そうではなく、この楽器はどう調整してもこういう音になる、調整ではどうにもならない楽器の個性がある、...という様なことはあるのでしょうか?
ご意見をお聴かせ下さい。

投稿者:かめ     投稿日時:2003/06/14 06:39  ---196.104.75

仮に違う製作者が板もまったく同じ、楽器の製作精度もまったく同じ、何もかも
まったく同じ楽器を互いに作って比べることができるのであれば、そこからは調整の
違いの話でしょう。
でも、現実には微妙に作者による違いが出てきます。まったく同じ質の材料は
手に入らないですし、作者によって微妙な木の厚みの取り方などが違います。

なので、ある程度のレベルをクリアーすれば後は調整の問題というのは
ある程度当てはまりますがそれがすべてではないでしょう。

極端な例で言えば、(チェロの例ですが)幅の広い大型の楽器で、突き抜けるような
高音の質を求めるのは難しいですが、逆に幅の狭い楽器に広がりのある低音を求める
のも難しいことです。

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2003/06/16 11:47  ---107.96.106

いらっしゃいませ、

調整は本当に大事だと思います。
常に最高の状態(これも何をもって最高なのかあいまいですが)で楽器を使用するのがベストですね。
ただ、店主の口癖なのですが、「調整でストラディヴァリの音にして下さいと頼まれてもそれは無理です。生まれ持った個性、特に音色は(渋いとか、甘いとか、)は調整ではかえることは出来ません」と言っております。
調整で、その楽器の能力を引き出すことは出来ますが、楽器の能力以上の力を引き出す事は、出来ないと考えています。それでは!

投稿者:R     投稿日時:2003/06/17 14:25  ---87.1.154

かめ さま、ストラッド店員 さま、コメント有り難うございます。

「G線が鳴る」「E線が澄んでる」などと言っても、たしかに鳴り方は様々ですものね。
最近、色んな鳴り方をする、ある程度満足できるレベルの調整が出来る様になってきたので益々面白く、調整でどんな鳴り方も出せると過信(誤解)しつつありました。(苦笑)
「楽器の能力以上の力を引き出す事は、出来ない」ですか、アマチュアのお遊び調整には悲しい言葉ですが、楽器の能力以上の力を引き出す調整を探し続けるのもアマチュアの特権(笑)、ということで今後も楽しんで行こうと思ってます。
有り難うございました。

Q:ぼくの楽器って‥
投稿者:べーさん     投稿日時:2003/06/14 23:03  ---165.12.168

今晩は。僕は、1年前にある楽器屋さんでヴィオラを購入しました。ラベルをみたところAnton Kreuzingerという方が1910年に製作したものらしいのですが、この楽器の妥当な値段を知りたいのです。その楽器屋さんからは、60万するところを40万にまけてあげると言われました。ほんとにそんなに安くすることができるのかなぁとずっと気にかかってました。わかる範囲でいいので是非教えてください、お願いします!

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2003/06/16 15:22  ---107.96.106

いらっしゃいませ、

Kreuzingerと現代ではブランド名になっています。
Antonさんといのは1885年に亡くなっていますが、その後もAntoninさんによってAntonラベルの楽器が作られていたようです。主に輸出用の楽器で細身のストラディヴァリモデル、アーチングが高いのが特徴でオレンジレッドニスが特徴。

価格は楽器を見てみないとなんともいえませんが「40〜60」というのは妥当だと思います。
値引きに関しては、そのお店の考え方なので当店としてはなんとも答えようがないです。それでは!

投稿者:べーさん     投稿日時:2003/06/16 22:28  ---165.12.168

とても参考になりました、ありがとうございます!安心しました。

Q:量産品と手工品の違い
投稿者:RS     投稿日時:2003/06/15 22:16  ---4.93.50

こんばんは、いつも楽しく拝見しています。
非常に初歩的な質問で笑われるかもしれませんが、教えて下さい。

昨年、イタリア製手工品のモダンといわれ、バイオリンを購入しましたが、最近、他店で最近の量産品といわれてしまいました。

買うときは、私なりに少し勉強をして、量産品と手工品の違いを調べました。(スクロールのシャープさ、エッジの立ち方等) 手工品のように見えたのですが、素人には、量産品と手工品の違いは、わからないものなのでしょうか。
楽器は弾きやすく、気に入っていますが、また買い替えることがあれば、その時の参考にしたいと思いますので、よろしくお願いします。

投稿者:Emile Germain     投稿日時:2003/06/16 03:58  ---221.168.40

RSさん、こんにちは。
すみません。私が書き込んだ後にページをスクロールしたら目にとまったもので僭越ながら少々発言させて頂きます。
手工品の真贋についてのQ&Aはこちらの過去ログの中にもいくつか発言があったと記憶していますので、そちらをご参考にされると宜しいでしょう。

量産品と手工品の違い、というより見極め方と言った方がより適切でしょうか。例えば時代が今より2〜30年前で、入門機種の量産品と半手工品を含む大きな見方での手工品の違いであったならまだ私のような素人でも何年か勉強すれば何とかなったのかもしれませんが、現代では一般の演奏者や愛好家がそれらを見極めるのは非常に困難でしょう。
スクロールのシャープさやエッジの立ち方等についてもあくまで大きな意味での目安であり、昨今の機械による削りだし技術は大変進歩していますから一概には言えないというのが私見です。またこのQ&Aにも時折登場する中国製品などは安価であっても品質は高く、見た目も凝っている物を見かけます。一般的に中国産の楓材の杢には目の出方の癖があり、慣れれば比較的判りやすいのですが、わざわざヨーロッパ産の材料を使った物もあり、それが比較的若い年代のモダンで特定の製作家のコピーな上にラベルまで張り替えられたりしたら、到底私のような素人愛好者の及ぶものではなく、その製作家の作り方の癖やニスの質を熟知したこの道のエキスパートしかそれを見極める事はできません。
そうなると結局楽器の購入には信頼できる楽器店の見極めが不可欠という事なのです。聞いた話で恐縮ですが、モダン・フレンチのかなり良い楽器でありながら製作家の真贋が怪しい為に、鑑定のためにわざわざフランスまでその楽器を持っていった業者さんもいます。古い手工楽器の売買はもし真贋を間違えばお店にとってもイメージダウン、悪くすれば命取りにもなりかねません。良いお店ならば誠意を持って接してくれるはずです。余談ですが、先の業者さんは結局真贋を間違っていました。しかし自分の見立てた製作家より更に格上の製作家であったため付け値も当初の倍額になり目出度し目出度しという事でした。

投稿者:RS     投稿日時:2003/06/16 22:04  ---4.93.50

Emile Germain さん、ありがとうございました。
素人には、判断はむずかしいのですね。
楽器店も、なかなか敷居が高く、知らないお店には入りにくいのですが、今度は、気長に信頼できるお店を探そうと思います。

Q:お久しぶりです
投稿者:高橋俊介     投稿日時:2003/06/16 13:46  ---102.25.28

約2年強経ち、久々にここにきました。
以前に、ビオラのD線だけが、ウオンウオン、という異音を発すると
書き込みさせていただいたのですが、先週弾いても、今日弾いても(当たり前か)
音はそのままです。
よく見ると、弦の圧力でへこんだと見られるくぼみが、駒の下にあります。
無論、チェロによくあるヴォルフ音だとは思えません。他の楽器にもあるらしいですが
わずかな音のため、聞き取れないらしいので。
チューニングすると、わずかながらミシ・・、なる音が聞こえ、非常に不安材料となっています。
ほうっておかず、楽器店に見せた方がいいのでしょうか?

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2003/06/16 16:33  ---107.96.106

いらっしゃいませ、

正確なところは見てみないと解りませんが
>弦の圧力でへこんだと見られるくぼみが、駒の下にあります。
これは駒に弦が食い込んでいるという意味でしょうか?もしそうであれば、状態としてはよくありません。
また駒の足の部分の表板のくぼみだとすると、駒との接地面などの異常とも考えられます。

また良くあるパターンなのですが、前ゴマの切込みが甘い場合にウオンウオンという異音を発することがございますし、駒の高さが適切ではなく弦がどこかにあたっているという可能性も考えられますが、やはり見てみないと正確なところはわかりません。
一度専門家に見てもらう事をお勧めいたします。それでは!

Q:ノイズとウルフ
投稿者:チェロ弾きママ     投稿日時:2003/06/15 23:42  ---251.26.167

こんにちは、すごく初歩的な質問です。ウルフ音というのはファのシャープを弾いたときにでる、ジジジというような音のことですか?
ここのQ&Aでたまに出てくるノイズとの違いはどのようなものですか?
私の楽器のC線とG線の開放を強く弾いた時、ペグのあたりでジジジというような音がします。
これは、ノイズというものなのでしょうか?

投稿者:パブロ     投稿日時:2003/06/16 00:09  ---99.102.180

場所が明らかにペグの付近に特定できるのなら、ペグに付いている部品の
ゆるみ、はずれ、割れなどかもしれません。
ペグにはリングや突起などが付いている事がありますが、それらはペグから
削り出されたものではなく、はめこまれたものです。もちろん接着されている
はずですが、それらがゆるんだり剥がれたりしていることがよくあります。
またゆるみや剥がれではなく、リングが割れてそれがノイズを発生している
こともあります。
ペグを手で押さえてみて、ノイズが無くなるようでしたら上記の可能性が高いと思います。

ノイズは発生源や原因がなかなか特定できないことも少なくありませんから、断定は
できませんが可能性のひとつとして試していただければと思います。

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2003/06/16 15:30  ---107.96.106

いらっしゃいませ、

ヴォルフ音に関しては詳しい内容が載っているページをご紹介いたします。
http://www.sasakivn.jp/~sasakivn/qa/wolftone.htm

ペグ付近のジジジという音はパブロさんのおっしゃるとおりヴォルフではなくペグの部品が原因だと思います。またペグボックスのひび割れなどでも起こる事がございますので、ご自分で場所が特定できない時は専門家に見ていただく事をお勧めいたします。
それでは!

Q:ストラディバリウスの鑑定の仕方と音の違いについて。
投稿者:なお     投稿日時:2003/06/14 00:34  ---238.181.202

ストラディバリウスの鑑定の仕方と音の違って
ニスが一番関係すると知人から聞いたのですが、
具体的にどのように関係があるのでしょうか?
あと、ストラディバリウスをはじめとする
古くて高価値な弦楽器の鑑定の仕方などを
教えてください。
参考になる文献や資料などもできれば、教えてください。
(もっと深く知りたいので)

よろしくお願いします。

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2003/06/16 13:04  ---107.96.106

いらっしゃいませ、

一流の鑑定家が楽器を鑑定する際には全ての箇所を見ます。
音で楽器を鑑定する人はあまり聞いた事はありません。

楽器の鑑定ですが、超一流の鑑定となりますと、楽器を何万本も見る必要があります。
とにかく経験をつまない事には鑑定と言うのは無理だと思います。
経験をつんだ中で、実際に修理などで中を開けた際に、その木工技術の特徴などを瞬時に憶えて、忘れないという特殊な能力を持った人が鑑定家になれます。
一度もストラディヴァリを空けた事がない人は超一流のストラディヴァリの鑑定は出来ないと思います。
また真の鑑定とは証拠がなければいけませんので、膨大なデーターの蓄積というのも必要になります。

上記の理由から簡単に鑑定をするということは出来ないと思います。
「ヴァイオリンの見方・選び方 応用編」や「弦楽器のしくみとメンテナンス(マイスターのQ&A)」の本に、上記のことが詳しく書かれています。
それでは!

投稿者:高橋俊介     投稿日時:2003/06/16 13:58  ---102.25.28

以前、ヨアヒムが所有していたクレモネーゼというストラディバリウスをテレビで
見ましたが、僕の持っているビオラなんかと雰囲気がまったく違うんですよね。
当たり前だけど。
ストラディバリウスのバイオリンは、見た目では、スクロールの作り方が
当時の職人の中でも抜群にうまかった、ときいています。
音の違いなんかは僕なんか楽器の違いもあり、わかりませんが、
ラベルで安易に判断できない、ということらしいです。
ラベルにストラディバリウスと書いてあっても、実は量産品
なんてことは山のようにあるらしいです。
実際本物を目の前にしたら、職人さんの多くは感銘して泣いてしまうとか・・・。
僕も目の前にしたらそうなるかも・・・

Q:お久しぶりです
投稿者:高橋俊介     投稿日時:2003/06/16 10:56  ---102.25.28

実に2年強経ってからの登場になります。
以前、ストラッドさんに、ビオラのD線が、ウオンウオンと異音が発すると
書き込ませていただいたことがあります。
駒の立ててある部分を見ると、弦の圧力がかかったためか、少しくぼんでいるのが
とても前々から気になっていました。
色々な弦を試し、結局A線はラーセン、D、G線はオブリガート、C線はスピロコアに落ち着きました。
とてもいい音はするのですが、その異音だけが気になります。
くぼみができてからその音がでるようになったのですが、やはり関係があるのでしょうか?

Q:ドイツ、イタリア・・・
投稿者:よしこ     投稿日時:2003/06/13 00:11  ---45.11.224

こんにちは。いつも楽しく拝見していますが、やはりイタリアの楽器の方がドイツの楽器よりもかっこいいという考えが一般的ですよね。どうしてそうなっているのですか?日本人特有のブランド志向?それとも「やっぱり楽器はイタリア製」と皆に思わせるような決定的な違いがあるのでしょうか?

投稿者:弦一郎     投稿日時:2003/06/13 00:20  ---108.185.39

ありません。

投稿者:あい     投稿日時:2003/06/13 00:42  ---119.172.126

絶対にありません。

投稿者:まんび     投稿日時:2003/06/13 02:05  ---98.130.136

よしこさん、こんばんわ!
私は3ヶ月前にドイツ製量産品バイオリンから買い替えを検討した際に、日本人製作者の作品についてこのサイトでもご意見を伺いました。結果的に、特定の日本人製作者の方と何度かMAILでやり取りをした結果、部品を本来のものとチェンジすることで安価で譲っていただく事ができたのですが、その楽器に変えてから、ボーイング中に発生した弓元でギギッという雑音がほとんど鳴らなくなり、音色は以前よりダークになりましたが、弾きやすくて深い響きが気に入っています。
なんだか話がそれて楽器自慢のようになってしまいましたが、このサイトでSTRAD店員さんをはじめ、皆さんが何度もおっしゃるように、イタリア製で著名な製作者の楽器でさえ、作品の優劣が実際にある昨今、目の前にドイツ製とイタリア製が2台あったとして、弾いてみないでイタリア製を選んでしまうのなら、哀しい‘ブランド信仰’なのでしょう。
「良い楽器を購入したら、弾けなかったフレーズが突然弾ける!」訳もありませんし、自分に見合った楽器で音楽を楽しめればGoodだと思いますが。

投稿者:かめ     投稿日時:2003/06/13 07:06  ---196.104.75

質問の文章をよく読みましょう

>イタリアの楽器の方がドイツの楽器よりもかっこいいという考えが一般的ですよね。
>どうしてそうなっているのですか?

日本の小売店の場合、最近では弦楽器専門店も増えてきましたが、昔は総合楽器店の
一角で弦楽器を取り扱っていた場合が多かったと思います。
そのような店での楽器の陳列の仕方と言えば、まずは初心者向けに日本製、アマチュア
プレーヤー向けにドイツ量産品、お金持ち・セミプロ・一部プロ向けにイタリア製、
それ以上のレベルの方はどうぞ別室へ・・・という販売方法が多くありました。
別室にご案内されるプレーヤーがそんなに大勢いるわけはなく、その結果イタリア製=
高級=かっこいいという図式ができてしまったんだと思います。そして、日本人特有の
ブランド志向も手伝い、今のイタリア至上主義みたいなものが出来上がったのでしょう。

>「やっぱり楽器はイタリア製」と皆に思わせるような決定的な違いがあるのでしょうか?

もちろん、これについては皆さんがおっしゃるとおり決定的な違いはないと思います。
ただし、それはきちんとした技術を持った職人が作り上げた手工品ではという条件付き
ですが。

ドイツにはマイスター資格があります。厳しい国家試験だそうです。
マイスター資格を有する者には楽器のラベルにその旨を記載することが許される
代わりに、法律でいろいろなことを規制されます。
日本やイタリアにはそういった資格という物はありません。極端なことを言えば、
小学校の図工の授業でのこぎりを与えられてヴァイオリンの形をした物を作り、これは
完全手工品のヴァイオリンだと言って100万の値段を付けて店に並べても何の罪にも
問われません。

残念ながら、弦楽器専門店でもドイツのマイスター製の手工品や日本や諸外国の良質な
手工楽器を見ることはなかなか難しいことです。それだけ市場に流通していないんです。
日本製、ドイツ製の工場製(工房製)量産楽器とイタリアの(とりあえずの)手工楽器
を見せられて、どっちが気に入りましたか?なんていう選択しかできないような日本で
は、ブランド志向がなくなることはないと思います。

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2003/06/13 10:17  ---107.96.106

いらっしゃいませ、

現代の情報化社会や、流通の関係から、技術、材料などの差は感じません。
差があるのは、個々の製作者の材料をを選ぶ目利きと、技術、芸術力だと感じています。製作国の違いは現代ではないと感じます。

ドイツに関しては昔から「大量生産」の国というイメージがあるためマイナスイメージがありますが、きちんとした手工品はなんら劣る事はないと思います。

日本における需要と供給のバランスが、イタリア製新作ヴァイオリンを高価な物としていますが、アメリカやヨーロッパではそのような事はないそうです。それでは!

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2003/06/13 11:25  ---107.96.106

いらっしゃいませ、

この部分に猫丸さんのご意見がありましたが、申し訳ございませんが削除とさせていただきます。おっしゃる事に非常に共感も出来ましたが、残念ながら特定のメーカー名(実名)を出しての批判的な内容で、その内容もあくまでも憶測の域をでていないと判断いたしました。

この掲示板においては、特定のメーカーの名前を出しての批判的な書き込みは禁止です。取り扱っている方々から、「営業妨害」ということで、何度も警告を受けております。場合によっては「削除をしなければ告訴します」というメールを頂いたこともあります。このQ&Aは公の全ての人々に公平かつ楽しくみてもらいたいと考えています。
なにとぞご理解の程お願いいたします。それでは!

投稿者:あーくん     投稿日時:2003/06/13 13:05  ---249.200.11

みなさまこんにちは。
少し論点がズレてしまうかもしれませんが、率直に思ったことの発言をお許しください。

今のクレモナが「クレモナ系列」というように、アマティ、ストラディバリ等々から脈々と伝わってくる系列ということありません。ムッソリーニによるクレモナ経済の復興ってとこ
でしょうか。これについてはキリがありませんので省略させていただきます。

しかし、クレモナの地はバイオリン族にとって極めて重要な地であることは間違いありません。
僕はクレモナ新作楽器を奏でるとき、遠い過去のよきクレモナに思いを寄せながら楽しんでいます。とても幸せなことです。そのクレモナの地で製作された(まともな)楽器を実際に演奏
できることは、バイオリンという一つの文化を楽しむ大きな要素だと思います(もちろん、
中国等で製作されてクレモナでニスを・・・なんていうものは問題にする余地もありません)。

また、少なくとも日本において(「日本だけ」と言う人もいますが、イタリア、フランスに
留学していた経験からも、個人的にはそんなことはないと思いますけど。まあいいですが)、
クレモナとドイツなどでは、格に違いがあります。それが合理的であるか否かとは関係なく、
それは事実なのです。同じレベルのモダンでも、イタリアとドイツでは倍以上価格が違うのは
当たり前ですよね。それは格が違うからなのです。格は必ずしも音と比例しません。

なんかブツブツ言っていまいましたが、用はイタリア(クレモナ)の方が価値的に評価
されていることは、紛れもない事実なのです。
ちなみに、そんな僕のメイン楽器はフレンチ(モダン)ですが。

投稿者:YE     投稿日時:2003/06/13 15:00  ---158.124.208

あーくんのおっしゃること,よく判ります.日本国内において,イタリア
の楽器が他の地の楽器よりも高額で取り引きされているのは紛れもない事
実です.

格の話が出ましたが,格は各メーカーに帰属するもので,製作地に帰属す
るものではない,と私は考えます.オールドの場合,格の高い製作者の殆
どはイタリアですが,モダン,新作となるにつれ,その比率はかなり変わ
って来ます.しかし,特に日本の場合,「昔は格上の製作者はイタリアだ
ったから,今もそうだ」という印象を,特に一般の顧客が持っているのが
問題であり,この場合の論点だと思います.イタリアのメーカーの格が高
いのではなく,イタリアのクレモナのアマティの格が高いのであり,だか
らといって,イタリアに住む全ての製作者の格とは全く関係ありません.
世界的に認められた格なら,どこであっても問題ないと思います.確かに,
見栄は「イタリア製」がいい,という事実もありますが,「イタリア製」
なら,それが習作でもよしとする,という風潮はどうかと思います.

ところで,「イタリア製」ってどういう意味なのでしょうか?ある本にも
ありましたが,製作者の出生地?修行の地?永住の地?楽器を作った所?
みなさまはどう捉えていらっしゃいますか?私には正直よく分かりません.
出生地も修行の地も楽器を作った所も永眠の地もイタリア,というのなら
納得できるのですが.

投稿者:ストラッド店員     投稿日時:2003/06/13 16:01  ---107.96.106

YAさん。

>ところで,「イタリア製」ってどういう意味なのでしょうか?

これについては一般的に「楽器を作った所」だと思います。

日本人や中国人の方、東欧や西欧のイタリア以外の国の方もクレモナで製作技術を学ぶ方はたくさんいますが、自国に戻って製作した場合、その自国製となります。材料もクレモナの物とまったく同じものでも、作った場所が「イタリア」でなくては「イタリア製」とはいえないのが一般的です。それでは!

投稿者:anton     投稿日時:2003/06/13 16:22  ---170.132.226

経験上チェロに限ってのことですが,

少なくともモダン以前の楽器では明らかに製作地によるキャラクターがあると思います.イタリア,フランス,ドイツ&ボヘミアの楽器はそれぞれ音を出した瞬間にわかる差があります.どれがよくてどれが悪い,ということではなくて,ただ,性格が違うのです.そのなかで明るさ,輝かしさ,パワーを備えている事が多いのがイタリアの楽器であるというのがぼくの実感です.また,それがイタリア製の楽器に対する全体的な高い評価の理由だと思います.
おそらく,当時は材料も製作地の近くから得られることが多かったのでしょうし,製作理論も地域によって大きな違いがあり,互いに交わることが少なかったと思われます.
飛行機による旅行が容易になってからの時代の,コンテンポラリーの楽器についてはそのキャラクターの差は小さくなってきているのでしょうが,まだ厳然として存在すると思います.(大量生産品ややっつけ仕事の楽器は別として,ですが.)

投稿者:YE     投稿日時:2003/06/13 16:25  ---158.124.208

リプライ,有難うございます.

>これについては一般的に「楽器を作った所」だと思います。

ということは,楽器をイタリア製,ドイツ製という観点からのみ測ることは,
ますますナンセンスに思えます.例えば,Giuseppe FioriniはBolognaを
代表する名工ですが,確か晩年はMunchenで楽器製作をし,当地の
ヴァイオリン製作関連のソサイエティの会長までしたいたと記憶しています.
ということは,G.Fioriniの晩年の楽器はドイツ製ということになります.
また,Vincenzo Panormoも,イタリアで修行し,製作もしましたが,
イギリスに渡ってからの作品はどれもすばらしいものです.
しかし,これもまた,イギリス製ということになります.
やはり,イタリア製,ドイツ製ということではなく,
個々のメーカーで論じるしかないのではないでしょうか.

投稿者:あい     投稿日時:2003/06/13 19:30  ---119.172.126

よく悪い楽器の代名詞のようにドイツ製のヴァイオリンをあげる人がいます。それは量産楽器の数が多いからだと、私は考えます。あくまで推測の域ですが、ドイツ製といわれている楽器の90パーセント以上が大量生産品だと思います。確かに大量生産品の中には仕上げの悪いものや、作りそのものがお話にならないものもあります。そしてマイスターが作る完全手工品に関しては、文句の付け所の無い、非常にすばらしい楽器も多数存在します。ドイツは、伝統を重んずる国であると同時に、工業国であるという事実がこういう状況を招いたのだと、私は思います。しかしながら、そのドイツの量産品の多くは質の高いものも多数あり、その存在は決して馬鹿に出来ないと思います。もしも、イタリアでドイツと同じスタイルの大量生産が始まったとしても、ドイツ製ほどの精度は得られないと思います。工業に関しては遅れてますので・・・。とはいいつつも、どんなに質の高い大量生産品であっても、一流の製作家が作った完全手工にはかないません。結果として日本に入ってくる弦楽器のほとんどは、「完全手工のイタリア」「大量生産のドイツ」という形になってしまったのではないでしょうか。それが、イタリアのほうが優れている。という認識が始まった原因な気がします。あくまで私の憶測ですが・・・。一流の職人が作ったものであれば、ほとんどの職人がストラディヴァリかガルネリのモデルで作っている以上、イタリアだろうがドイツだろうが中国だろうが日本だろうが、はたまた誰も聞いたことが無いようなどこぞの島国で作られようが、その楽器の純粋な意味でのレベルに差はありません。

投稿者:3/4 チェロ太郎     投稿日時:2003/06/13 23:00  ---179.58.58

ボクも少し書きます。

楽器に限らず、ドイツとイタリアでは、ものづくりに対する感じ方、考え方が違うように感じます。
車でも、堅実なドイツ車に対して、遊び心いっぱいのイタリア車、肉やポテトなどの素朴なドイツ料理に対して、パスタなど、独創性を重んじるイタリア料理など。

ドイツでは、誰からも文句をつけられない、確実なものを一生懸命作ろうとし、イタリア
では、他人と違うものを、独創的につくっていると思います。

もちろん、全てがそうとはいえないかもしれませんが、やはり、民族の違い、北欧系と南欧系の環境の違いなどが、楽器としての形に、印象の違いを与えていることは、間違いないと思います。音楽でも、理論的なドイツ音楽に対し、官能的なオペラの多いイタリア音楽は、楽器の音色の違いにも、影響を与えている事でしょう。

そういった基本的な差の上にたって、どちらの国でも、すぐれたマイスターの製作する楽器は、優劣のつけられないものだと思います。

投稿者:フィガロ     投稿日時:2003/06/14 00:35  ---97.54.234

一連の書き込み、とても興味深く拝見したしました。
私は趣味としてチェロを楽しむものですが、それほど生産国は
重要なのでしょうか?高い評価を受けている「Old」の楽器が
イタリア製のものに多いということは分かりますが、では
コンテンポラリについては?という点ではそれほど品質面における
論理的なカテゴライズはなされていないような気がします。というのは
品質は個々の製作者に依存するでしょうし、関連するとすれば
製作者の腕前は前提として、その国の気候と良い材料の入手環境
程度と思うのですが。乱暴な言い方かも知れませんが、所詮、アマチュアの
力量では、どれほどこだわるべきかは自己満足の範疇に思えます
(プロ並の技術を持つ、裕福なアマチュアは除きますが)。
プロですとそれが仕事ですので、最大効果を追求するでしょうが
アマチュアの場合、演奏結果は技術に依存するのではないでしょうか?
私の場合、下手さ加減は自分の技術の問題と考え、エチュードの練習は
欠かしていません。安価な量産品でも、プロが奏でるとそれなりの演奏に
なることを何度も経験しています。

まあ、ブランド志向or実利主義の違いのような気がします。
「これは!」と思った楽器であればどこの国のものであっても特に問題には
ならないのではないでしょうか?

投稿者:かめ     投稿日時:2003/06/14 06:53  ---196.104.75

3/4 チェロ太郎 さんのご意見、共感できる部分があります。
いわゆるイタリア製、ドイツ製、日本製という範疇ではなく、イタリア人の作った
楽器、ドイツ人の作った楽器、日本人の作った楽器(いずれも製作地は関係ないです)
と比べた場合には、それなりの個性を感じることができることが多かったように
思います。

日本人の非常に有名な人の楽器を弾いたことがありますが、どこか超高級スズキ
バイオリンを感じさせる物でした。そして、ドイツ人の楽器であっても、イタリア人の
楽器であっても、そういう意味での独特の違いを感じることがありました。
(単に音色だけではなく、音の出方であるとか、弾いたときの抵抗感など)

おそらく、音というものに関しての感じ方の部分で、民族性に違いがあり、それが
製作に影響するんでしょうね。

投稿者:3/4 チェロ太郎     投稿日時:2003/06/15 22:18  ---179.58.58

かめさんの書き込みについて。

僕の考えに共感していただき、嬉しく思います。ありがとうございます。

僕自身、国や民族による文化の違い、環境が人の感性にあたえる影響などに、以前から興味があったので、楽器の作り方にも影響があるのでは?と思った次第です。

ちなみに、近年、ヨーロッパが、アメリカ・アジアに対して、歴史的な試みとして、EUを結成し、加盟国が増えています。基本的には、経済を主眼に置いた結合ですが、文化的
な交流によって、いわゆる上記のような、民族や、国の違いによる文化の違いに、どのような影響が出るのか、興味を持っています。戦争を繰り返したヨーロッパ諸国が、全体観の上にたって、結合するのは、基本的に好ましい、と僕は思っていますが、いい意味でのお国物というか、それぞれの文化が持つ良いところは、失って欲しくないと思っています。

かく言う僕も、持っているドイツチェロの良さを認めながらも、イタリアチェロに憧れ、機会があれば、良いものを手に入れたい、と思っているモノの一人なので (^^;

Q:楽器の重さ
投稿者:スー     投稿日時:2003/06/14 02:42  ---43.170.3

唐突な内容で恐縮です。 楽器の寸法については残されている名器などを参考にして、標準的な寸法というものがあると思うのですが、重さについてもある程度標準的なものがあるのでしょうか? 特にチェロについて知りたいのですが、良く鳴る楽器は総じてやや軽めのものが多いとかの傾向はあるのでしょうか? 何キロくらいのが多いといったことがありましたら教えてください。  ・・ 楽器は重さで勝負のものではないと知りつつ・・ よろしくおねがいします。

投稿者:かめ     投稿日時:2003/06/14 06:26  ---196.104.75

何キロという重さの基準はないと思いますが、一般的に古い楽器の方が軽いものが
多いようです。
これは、木材に含まれる水分が経年により乾燥され、軽くなった部分が考えられます。
あと、古い楽器は板が薄い楽器が多いせいもあるようです。
これも板が乾燥され少し薄くなったこと、また、何度か繰り返されたであろう修理・
調整によって少しずつ板が薄くなってしまったことなどが考えられます。
もう一つ重要なことは、昔の楽器はスチール弦などはありませんでしたから、
ガット弦のもつ反応の良さを最大限に生かすために少し板を薄めにして板の振動を
良くしていたのかも知れません。
現代の楽器はスチール弦の張力に耐えられるように少し厚めになり、その結果わずかな
板の振動が犠牲になってしまっているかも知れませんね。そしてその分楽器も重く
なってしまうのでしょう。

あとは、板の質によっても変わってきます。質の良い(目の詰まった粘りけのある)
木材だと、板を薄くしても十分な強度を持たせることができるので、出来上がった
楽器はその分軽くなります。ただ、そのような木材は高価なので、楽器も少し高価に
なる傾向があります。

チェロの場合だと、エンドピンの材質などでもかなり重さの感じ方が変わりますし、
テールピースなどでも実際に計ってみると結構な重さの違いがあります。
また、ストラド型とモンターニャ型、アンドレア・ガルネリ型などで形が大幅に
違いますから、当然感じる重さも変わりますね。

投稿者:スー     投稿日時:2003/06/14 16:20  ---43.170.3

かめさん

早速ありがとうございました。
ガット弦との違い・・ なるほどと思いました。
一つだけ教えてください。 質のいい木は楽器を見た目でもわかるものですか?

投稿者:かめ     投稿日時:2003/06/14 18:41  ---96.59.33

かめ(外出先)です

>質のいい木は楽器を見た目でもわかるものですか?

私は目利きではないので完全にはわかりませんが、
楽器製作者の方などに聞くと、見た目である程度判断できるんだそうです。
お世話になっている工房にもたくさんの在庫の木材がありますが、
私にはちょっと見ただけではその木材の材質の良し悪しはあまり見分けが
つきませんでした。

ただ、木目の間隔であったり、木目の入っている強さ(濃さ?)であったり、
木目が等間隔にまっすぐに入っているかどうかなどで、ある程度の判断は
できます。

あとは、タップ音(楽器をたたいたときの音)などでも一部判断はつきますが、
楽器をたたくことは楽器屋さんは嫌がることが多いですね。

投稿者:スー     投稿日時:2003/06/14 19:09  ---43.170.3

かめさん 外出先にもかかわらず有難うございました!!

Q:鑑定書について
投稿者:??     投稿日時:2003/06/14 02:23  ---135.220.144

世界で著名、名門と言われる楽器商(鑑定家)にはどういうところがありますか?

投稿者:かめ     投稿日時:2003/06/14 06:58  ---196.104.75

弓でしたら、ラファン、 楽器でしたら、チャールズベアなどが有名です。

投稿者:??     投稿日時:2003/06/14 10:42  ---135.220.144

ありがとうございました。ただチャールズベアやヒルなどは知っていたのですが他にどんな
ところがありますか。
主旨としてはどこの鑑定書なら一般的に信頼できるのかを知りたいのです。できるだけ多く
のところを教えて戴きたいのですが。「***の本に紹介されているので参考にしなさい」
というアドバイスでも結構です。

投稿者:かめ     投稿日時:2003/06/14 10:54  ---196.104.75

「ヴァイオリンの見方・選び方 応用編」 に詳しく載っています。

ただし、別のスレッドでも話題になっているように、絶対的に信頼できる
鑑定書という物は存在しないので、鑑定書だけをあてに楽器を購入することは
やめた方が賢明だと思います。